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銀の大きさ

男子と女子が一つ屋根の下にて一泊、これで何も起こらないのが俺らの凄いところ、みんな相手がいるし飢えてないから必然と言っちゃ必然だな、寝る時は流石に別々だけどね、俺とコガネとコテツは俺の部屋でお話、チカとツバサとヒノリはチカの部屋にて、チカと俺の部屋は隣同士だけど壁が無いと錯覚するくらいうるさい、女子特有の噂の会で盛り上がってる、情報源は当然ツバサだ

「隣は元気でんなぁ」

「女の子が三人集まればそうなるだろ」

“飯田君ってヒノノの事好きらしいよ”

飯田とは俺が言うのもなんだけど、俺らの陰に埋もれたイケメンだ、多分他の高校に行ってればハーレムだっただろうに、そしてそれを聞いたコガネの顔色が変わった

「あのクソナルシストが……」

「落ち着け、別にヒノリは逃げないから大丈夫だよ。不安ならユキの部屋貸すからこれから大人のエスカレーターを駆け上がる?」

「それは名案やな!ええんとちゃう?」

「………いやそれは良くない」

顔が熱湯に突っ込んだ温度計の如く真っ赤になった、俺とコテツは大爆笑だけどコガネは想像が先走り過ぎて失神寸前

「そういえば、ヒノリはんのパジャマ見た?」

「あれは犯罪だな、イ●リンも裸足で逃げ出す色気だった」

「あんなデカイもんほっといたら持ってかれるで、高校生にしちゃ発育良すぎやからな」

コガネは妄想の世界に行ったまま帰って来ない、でも隣の部屋の会話で現実に戻された

“ヒノノって胸大きいよね”

“男の視線がを集めてるからな”

“わ〜い!揉んじゃえ!”

“あっ、ちょっと、やぁ!”

コガネが死線をさまよってる、ってか向こうに行きたいな、少なくとも俺も雄だし、コテツは雄を通り越して狼と化した

“ツバサだけずる〜い!アタシも、アタシも!”

“や、やめて、おお、大きくなっちゃう……”

「あ、ヤベェ……」

「コガネはん?」

「倒れたな」

あまりの刺激の強さでコガネが鼻血を出して気を失った、俺らはコガネの血を拭いて鼻にティッシュを詰めて下にコガネを運ぼうとした時だった

“ねぇ、ヒノノって何カップ?”

“あぁ、それアタシも知りたい”

『隣に同じく』

聞こえないだろうけどコテツと意思疎通出来た、コガネにもこの会話を聞かしてやりたいって……、起きた

「丁度いいや、黙って耳済ませ」

「はっ?」

意識が曖昧なコガネの口を押さえて聞耳を立てた、悪い事をしてるのは分かってる、でも男子高生だもん、なんの言い訳にもなってないけど

“……え、F”

“F!?スゴ〜イ!ん〜、顔を埋めると最高に気持良い”

“辞めてツバサ!それにチカとツバサはいくつなの?”

“アタシはCだよ、カイは小さいのは嫌いかな?”

いや、全然十分です……、んな事はどうでもいいよ

“良いな二人とも、僕なんてAだよ。ねぇヒノノ、どうすれば大きくなる”

“揉む。チカ、ツバサが大きくしたいって”

“じゃあ揉んじゃえ!”

“きゃっ、やめ、辞めて、あ、ダメダメ!”

『あっ』

再びコガネ失神、俺達は男の性を抑えられなくなるまえにリビングに行くことにした、ココにいたらコガネが出血多量で病院送りになりそうだし。


コガネをソファーに寝かして俺とコテツはさっきの事で会話に花を咲かした、今回のお泊まり会は大きな収穫があったな、ってかコガネの免疫の無さにもビックリだし、コガネのファーストキスはいつになる事か

「ツバサは小さいな、子供サイズってか?」

「マニアには大ウケやで」

今かなり墓穴を掘ったよな、ってか普通女の子同士でもあんな話しないよな、今はキャイキャイ騒ぐ声だけしか聞こえないけど、かなりドタバタしてる

「ヒノリはんFやって」

「イエロ●キャブ並だな、うちの高校に水泳の授業が無くて良かったな」「そやな、コガネはんが救急車で運ばれるか、コガネはん以外の血がプールになるかのどっちかやな」

「誰が救急車で運ばれるって?」

ノソノソと起き上がって来たコガネが只でさえ白い顔を青くしてる、血足りてんのかな?

「いやぁ、今から向こうに参戦しようと思っとったとこなんや」

「ふざけ……、って血が足りねぇ」

「大人しくしてろ、かなり鼻血出してたからな、ってかコガネならヒノリの胸くらいなら揉めるだろ」

キレそうになったけど頭に昇る血が足りなくてフラフラしながら椅子に座った、コガネは頭を押さえながら睨んでる

「そうカッカするな、体に良くないぞ。それよりさぁ、ヒノリはいつから人より発育良くなったの?」

「……中一」

「なんやちゃんとチェック済みやないか」

「しょうがねぇだろ、毎日一緒にいたんだから、嫌でも目にはいる」

チカとツバサとはモテるジャンルが違うよな、確実に胸で選んでる奴もいるよな、ってか大半がそうだったりして、でもコガネの事だからヒノリが目立つのは嫌だったろうな、半殺しになった奴もいたりして

「あれは‘バレー部’やのうて‘バレーボール’やで、運動してる時は邪魔やろうな」

「肩こるって」

「なんだよちゃんと聞いてるじゃん、自分だけ気にならないようなそぶり見せやがって」

「俺も男だ」

ってかこんなトークばっかりで悲しくなってきた、もっと爽やかトークがしたい、でも気になる、俺の中の男が邪魔をする

「ツバサ君はマニア向けだろ?」

「あれはあれで良いんや、ムードメイカーっちゅうやつや」

「コテツはもうツバサとキスはしたの」

「してへんで」

笑いながら答える、コテツにしちゃ意外だった、コガネとは正反対で自分の気持に素直すぎるからな、悪く言うと自己チュー

「カイはんとチカはんのキスはいつ?」

「去年の8月の中盤くらいかな」

「付き合ったのもそんくらいだよな?」

「付き合う前だからね」

『ハァ〜!?』

大声で叫んで口を大きく開く二人、そんなに驚く……事だな、今考えると俺って大胆だな、改めて自分にビックリしてる

「それは流石に早すぎやろ」

「いやぁ、なんていうか、馬鹿だった?」

コガネは信じられないといった表情だ、今もだけどあんときはマセてたんだよ、きっと

「どうやれば出来るの?」

「ノリと空気、かな?」

「俺にもその勇気と積極性を分けてくれよ」

「とりあえずコガネは自分のキモチに素直になれよ、怖くても一歩踏み出す勇気が必要だね、後はその場の空気を追い風に………、押し倒せ!!」

「あっゴメン、途中から聞いて無かった」

「あっそ」

せっかくの俺の熱弁を難なくスルーするとは、コガネには負けたよ、問題は誰もが予想してなかったシャイっぷりだな、コガネの事だから俺が気にしても何も前に進まないんだよな

「じゃあコガネはん、今から突入しますか」

「コテツが樹々下さんの部屋使ってこい」

「激しく同意」

「あかんでぇ、そんな事したら大人になってまうわ」

『別に良いだろ』

コテツは何を気にしてるんだよ、俺らには到底理解できない、ってかコテツは大人にならないつもり?

「わいは大人にはならへん」

「意味が分からねぇ、ピーターパンかよ?」

「大人になってもうたらこうやって騒いどるのが煩わしくなるやろ、そんならわいは大人になりとうない」

「別にヤッ………!」

「みなまで言わなくてええで」

コテツが口を押さえてきた、まぁコテツが言うのも分からなくないけど、それにそれとこれとは別物だろ

「大丈夫、ツバサ君と一緒にいれば半永久的に大人にはなれない、むしろ日々退化?」

「退化はしてへん!」

これは確実に退化してるな、三人で大騒ぎしてると物凄い勢いでツバサが入って来た、その次に笑顔のチカと呆れたヒノリが入って来た、コテツとツバサは抱き合ってる、頼むからプチ感動の再開をしないでくれ、コガネはアタフタして明らかに怪しい、チカはいつの間にか俺の隣に座ってた

「みんなどうしたの?」

「カイっちとかがエッチな話をしてると思って」

「男三人集まれば少なからずそんな話は出るだろ、別に常にしてる訳じゃないから」

「ホントかカイ?」

「ホントだよ、なぁコガネ?」

「お、おう」

コガネのせいで台無しだ、ふった俺もミスだけどコガネのそれは無しだろ、まぁ聞いてたような口ぶりじゃなかったから大丈夫だろ

「ってかもう遅いから寝るぞ、みんなには明日の引越し手伝って貰うんだし」

「じゃあカイ、一緒に寝よ」

「みんながいなかったらな」

サラッと流したけど、実際かなり焦ってた、最近そういうことをよく言うしマジっぽいのが更に焦る

「しょうがない、チカチカ!僕と寝よう」

「ツバサと寝たらなにされるか分からないんだけど」

「大丈夫、ヒノノの枕付きだから」

「人の胸を何だと思ってるの?」

あぁ、またコガネが失神しそうだよ、コテツも感じとったらしく、アイコンタクトによる座談会の結果

「悪い、コガネが気分悪いらしいから先に寝るから」

「ホンマにすみまへんな」

ヒノリが本気でしんぱいしてる、失血だから顔色が悪いからなんとか………、ならなかった、今回ばかりは最高の誤算だった、嬉しい誤算だな

「じゃあ私が看病するよ、大丈夫コガネ?」

「いや、大丈夫」

「でも顔色悪いよ、ほらソファーで横になろう」

「分かったよ、大人しくしてるから…………!?」

コガネが寝たところでヒノリが膝枕をした、コガネが脱出しようとしてるけどヒノリが無理矢理その場に押し付ける、ヒノリが俺らの方を向いて笑ったから俺ら親指を立てて合図を送った

「じゃあコガネ、お大事に」

「あ、おい!ちょっと待て………!」

“バタン!”

無理矢理その場にヒノリとコガネを残して部屋を出た、俺らは別々に寝るのは言うまでもない、コガネとヒノリはほっといても何も無いから安心だけど、俺らは無理です

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