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金との出会い

今日は入学式、高校初日で胸は踊らないけど、チカと一緒のクラスになることを願うだけかな

「おはよう」

「マミ姉か、おはよう」

先にマミ姉が起きて来た、いつもと同じだ、俺がいるときは俺が飯を作るけど、いない時は他が作る、自然とそうなった、朝は俺が作ってマミ姉が支度をするみたいな感じだ

「悪いけどチカとユキ起こしてきてくれない」

「分かった」

いろいろと自然に役割が決まってきて、一日が回ってる。


朝飯を片付けて着替えてる時に気づいた、この学校ブレザーにネクタイだ、嫌いなんだよなこの二つは、無くていいか

「カイ、ブレザーとかネクタイはぁ?」

「嫌いだから」

「でぇ、そのカーディガン?」

「前に買ったやつ」

「先生達に引っ掛かるなよぉ」

「大丈夫だろ」

実際中学生の時もブレザーにネクタイだったけど、一年生の半分しか着ていかなかった。


通学路には新品の制服をきっちり着た新入生の山が、その中に先輩っぽい人がいた

「人多いな」

「私達も最初は圧倒されっぱなしだったよ」

「カイは?」

「別に、少し多いけどビックリするほどではないな」

チカとかにはありえない人数だもんな、まぁすぐに慣れるだろ。

校門をくぐった途端にユキが女の子の群れにのまれた

「マミ姉良いの?」

「いつもの事だから」

「スゲェ…」

ユキは苦笑いをしながら前に進もうとしてるけど、群れがそれを許さない

「何であんなに群れるの?マミ姉がいるのもみんな知ってるだろ?」

「何か生徒達の暗黙の了解らしいよ」

「イケメンに群がるのが?」

「そう、カイ君もその内…、ってもう来たよ」

ユキと同じような群れが俺に向かってくる、バッファローばりの力強さだな…、って感心してる場合じゃないよな

「カイ、変な事するなよ!」

「大丈夫、何組だかメールいれといて」

「分かった」

チカは案外落ち着いてた、マミ姉が言った事もあるし、やっぱり俺の事信じてくれてるのかな、って自惚れてみたりする。

それよりもこの集団から脱出する手段を考えないと遅刻する、隣にも同じような群れがあるし。


俺が解放されたのはホームルームが始まってからだ、完璧遅刻決定、初日からインパクト十分だな。

メールによるとチカは2組らしい、俺のやつも見といて欲しかったな、そういえばさっきから後ろに集団に囲まれてた、俺と同じく可哀想な奴が着いてくる

「一年?」

「お前も?」

「そうだよ」

見てみると身長は俺と変わらないくらいだ、確認出来るだけで右耳に3個、左耳に4個ピアスをつけてる。

腰にはチェーンをつけてて歩く度に音がなるからそこにいるって分かる、ネックレスも2つくらい着けてる、光り物好き?

一番印象的なのは髪の毛、俺が言うのもなんだけど髪がド派手、綺麗な金髪で玉●宏風の髪型、顔は日本人っぽくない、まぁもてそうだな

「四色海、お前は?」

五百蔵黄金イオロイコガネ、気になると思うけどこの髪は自毛だから、俺ハーフだから」

どうりで、全てのつじつまがあった、にしてもチャラチャラした感じ何だけど爽やかなんだよな、不思議なやつ

「カッコイイ名前だな、ちなみに俺も自毛」

「ふ〜ん、カーディガンは?」

「ブレザーとネクタイが嫌いだから」

「初日くらいちゃんと着て来いよ」

「お前もな」

腰パンに第二ボタンまで開けてる、ネクタイは開いてる所にあわしてる

「お前はやめろ、コガネでいい」

「俺もカイで良いから、コガネ」

速攻友達が出来た喜びを噛み締めながら、クラスの表がある体育館に行った

「コガネは何組?」

「7、ちなみにカイもな」

「おっ、ホントだ。一人で遅刻するのも視線が痛いなぁ、って思ってたんだよな」

「アイツもか…」

「アイツ?」

「何でもない」

俺の周りにはいないクールな感じが新鮮みを帯てて良かった、チカと離れた事に気づいたのはその後だった。


入学式とかテレビ放送らしく全生徒が教室にいる、みんな静かだったから息を整えて入ろうとしたら、コガネが速攻入っていった

「おい!コガネ」

「遅れてすみません」

そのまま教室に入ろうとしたら、明らかに体育教師の担任らしき教師が制止した

「お前ら、五百蔵と四色か?」

『はい』

“ゴツッ”

頭を殴られた、明らかに今殴られた、かなり痛い、隣にいるコガネが完璧にキレた目をしてる

「テメェ!何すんだよ!」

「遅刻するほうが悪いんだろ!」

初日から喧嘩かよ、体力有り余ってるね

「コガネ面倒だからやめとけよ」

「カイはムカつかないのかよ!」

「ムカつくけど…」

教師を睨んだ、冷静さを装ってたけど、一人だったらキレてたな

「先生、知ってる?殴る理由は2種類あるんだよ、一つは正当防衛でしょうがなく殴る奴。もう一人は相手に口では勝てないと思った馬鹿、知能指数の低い救いようのないクズだ。先生がどっちに転ぶかはご自由に」

「…なっ!」

拳を握って震えてる、やっぱりコイツは後者だな

「コガネ行こ、席空いてるとこですよね?」

「……」

あ〜あ、ブラックリスト入り決定だな、俺の高校生活は喧嘩からかよ、先が思い遣られるな。


五百蔵黄金、コイツのお陰というかせいというか、とりあえずコガネがいれば飽きなそうだな

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