「再会」
サイドストーリー「推し」、「同盟」の続きとなっています。
怜との約束を果たすため、閃はニャンダルショップに来ていた。
目的はもちろん「もふもふ村×もちのすけコラボ」のグッズ。
全12種類のうち、閃がゲットできたのは6種類。
半分だが、かなり健闘していると言える。
しかし、1番欲しかったグッズは手に入っていなかった。
(むむむ……どうしようかな)
閃が考えていると、後ろから声を掛けられた。
「あ、あのぅ……」
「ん?」
振り返ると、歳上のメガネをかけた女性が立っていた。
「あ!お姉さん!久しぶり!」
彼女は、かつて閃が助けた女性だった。
「あっ……!覚えててくれたんだ」
女性は嬉しそうに微笑む。
「いつかまた会えたら、ちゃんとお礼したいと思ってて……あの時は、本当にありがとう」
そう言って、女性は丁寧にお辞儀をした。
「いいってそんなの!人命救助なんて当たり前だし」
閃は笑顔で答えた。
(あの頃より、さらにたくましくなってるなぁ)
女性が閃に助けられたのは、約2年前の出来事だった。
「ところで——」
閃が女性に聞く。
「やっぱお姉さんも、もちのすけコラボがお目当て?」
「あ!わ、私ハルカって言うの!うん!そうだよ」
ハルカは少し慌てながら答えた。
「そっか。ハルカさんはゲットできた?」
「私は……一応コンプできたよ」
「えぇ!?すっご!!どうやって……」
閃は目を丸くする。
「え、えぇ〜と……」
ハルカは言葉を濁した。
仕事柄、“特別な入手ルート”があったからだ。
「知り合いのツテで……」
ハルカは苦し紛れに答えた。
「なるほどぉ」
閃は納得したように頷いた。
その様子を見て、ハルカはふとひらめいた。
「ね、ねぇ!もしよかったら、ほしいグッズあげるよ」
「えぇ!?嬉しいけど、それはさすがに悪いよ」
閃はさすがに遠慮した。
「いーのいーの!どれがいい?」
「本当にいいの?じゃあコレ……」
閃が指差したのは、どうしても手に入らなかった目当てのグッズだった。
「もちろんいいよ!あげるっ!」
ハルカは笑顔で、それを閃に渡した。
「ハルカさん、ありがとう!!」
閃は何度も頭を下げた。
「今度お礼がしたいな」
「お礼だなんて……!」
そんなやり取りをしつつ、2人は連絡先を交換し、その場で別れた。
◆
帰りの電車の中。
(わぁ……まさか彼と再会した上に、連絡先まで交換しちゃうなんて……)
ハルカは天にも昇るような気分だった。
(で、でもさすがに連絡は控えた方がいいよね……)
そう思っていると——
閃からメッセージが届いた。
『ハルカさん、今日は本当にありがとう。ニャンダルコードも交換して、今度一緒に遊ぼうね☆』
(い、いかん……破壊力が……)
ハルカは頭がクラクラしていた。




