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エーテルコード:サイドストーリー  作者: エトコッコ


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19/21

「勉強会」


とある日の夕方。


ファクターズは教室に集まっていた。


「……はぁ、ついに3日切ったな」


烈が疲れ切った声で言う。


「今回ムズいよな……」


閃も同じく、どこかげんなりしていた。


——3日後


それはテスト日だった。


ファクターズや訓練生は、学生という身分でもある。


当然、定期テストも存在する。


「そもそもテストとか必要なのかよ……」


烈がぼやく。


「……そのセリフ、毎回言ってる」


怜が淡々とツッコんだ。


「まぁ、後々役に立つ時が来るんじゃない?多分……」


閃は頬杖をつきながら言う。


「……さっきから、2人とも手が止まってる」


怜の視線の先では、閃と烈のキーボードを打つ手が完全に止まっていた。


一方、怜はタブレットに向かい、もちのすけ柄のペンでスラスラと何かを描いていた。


音はというと、真剣な表情でPCに向かい、模擬テストを受けていた。



「いやさ、エーテルとかEDの専門系なら難しくてもまだ納得できるぜ?数学とか理化学って必要か?」


烈は相変わらず上の空だ。


「たぶん学生の大半が思ってるんじゃない?てか、俺らが“普通の学生”でも、同じこと言ってると思う」


閃も全く身が入っていない。


今回のテストは、一般過程の試験。


数学、理化学、社会学、生物学、言語学の5科目。


つまり、一般学生と同じ内容だ。


ただし、オルフェのテストは異様に難しい。


1教科100点、計500点満点。


問題は5択式。


ちなみに前回の一般過程テストのランキングは


1位…怜

490/500


2位…東

475/500


3位…アンジュ

460/500


4位…みのり

400/500


5位…閃

380/500


6位…烈

375/500


7位…音

165/500


8位…光井

150/500


なお、クレアはすでに卒業しているため義務はないが、同じテストを解いた結果——495点だった。



「なぁ、学ランってかっこよくね?」


烈は人差し指に小さな炎を灯しながら言った。


「わかる。学ラン着たい」


閃も、人差し指と親指の間で小さな電気をパチパチさせながら同意する。


ついにスキルで手遊びを始めていた。


「れーにゃんは、セーラー服派? ブレザー派?」


指先に電気を纏わせながら、閃が怜に振った。


「……うーん。私はブレザー、かな……」


怜は、少し考えて答えた。


「あー、れーにゃんのブレザー姿。絶対似合うわ」


ムフフ、という顔をする閃。


「……あほ」


怜の頬が、ほんのり赤くなる。


——その瞬間


「おわった!!」


音の叫び声が教室に響いた。


3人が一斉に振り向く。


閃のアホ毛は、アンテナのようにピンと真っ直ぐ立っていた。


「お、おつかれ……」


烈が言う。


「どうだった?」


怜が音に尋ねる。


「……!!すごいよ、185点!! 自己ベスト更新だよぉー!!」


前回より、20点アップ。


音は心から嬉しそうだった。


「おっ、すごいじゃん音!」


閃はそう言いながら、パカリコというスティック状のお菓子を音の口に放り込んだ。


「むじゅっ!ありがとう!」


もぐもぐしながら答える音。


「……ちなみに、また全問“カン”か?」


烈が聞く。


「うん!」


音は即答だった。


(ある意味すげぇよ……)


烈は内心、そう思った。


ちなみに、真面目に勉強しているように見えた怜は——


最初から最後まで、もちのすけのイラストを描いていた。

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