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初めてのゲット4


 フェレナと姉の話が終わり、やっと宝探しの時間だ。神殿の前の大木の下を掘り進める。

 

「何が出るかな♪何が出るかな♪」

 

 ザクザク

 ザクザク

 ザクッ

 スコップが何か硬い物にぶつかった。

 

「よっしゃー!手応えあり!!」

 なかなか全体像は見えないが、大きな白いものが見えてきた。

 

ザクザク

ザクザク

 1メートルくらい掘り進めたが、まだ全体はでてこない。

 

ザクザク はぁはぁ

ザクザク はぁはぁ

 ヤバい。体力作りは初めたばかりで、すでに体が重い。

 これは姉に頼むしかないな…………。


「……姉さん悪いんだけど、代わってくれる?」

「いいわよ!」


 持つべきものは✕✕✕な姉である。

 ふっふっふ

 俺は学習した。

 ヤバい言葉は伏せ字にすれば良いと。


「……何を考えているのかしら……ね、可愛い弟くん♡」

 姉が俺のほっぺを思い切り引っ張った。


「い、いひゃい、姉さん、顔とやってることが一致してないよ!!」

 姉の動物的勘の鋭さは母譲りである。

 

 ……伏せ字もだめだったか。また、対策を考えねば。

 

「ステファニー様、私がやってみてもよろしいですか?」

「フェレナもやりたいの?」

「はい!私の力もぜひご覧下さい」

 

 フェレナか……体力なさそうだけど大丈夫かな……。

 スコップを渡すとフェレナは俺の2倍以上の速さで、掘りすすめていく。

 

ザクザクザクザクザクザク

ザクザクザクザクザクザク

 

 おしとやかそうに見えて、なんて速いんだ。

 

「……流石ね」

「男爵家では庭の管理もしていたので、穴を掘るのは得意なんです」


 男爵家で、なぜ穴掘りが必要なのだろうか……?

言い換えれば、その穴の中には何を入れていたのだろうか?

 ……気になるな。

 

「穴の中には何を入れていたんだ?」

「穴の中ですか?私もよく知らず………当主様が何か入れていたらしいのですが……」

 きっと人には知られたくない何かがあるに違いない。

 

 もし、フェレナの家に行くことがあれば、掘らせてもらおう。


「あら、これは…………卵かしら?」

 穴の中を覗くと、地上から2メートルくらい奥に80センチほどの巨大な卵が見えた。


「とりあえず、採ってくるわ」

 姉が穴に入り、卵を持って軽々と地上にでてきた。


 ビンゴ!!ついに俺のモンスターと対面か。

 巨大な卵をゲットだぜ!!


 …………でも、何の卵だろう。

 強くて頼りになるやつでありますように……。

 でっかい卵だから、何か強い奴がでてくるに違いない。

 

 前世でのお約束はフェンリルとか竜だよな!

 死神よ!!どうか強い奴、強い奴をお願いします。

 俺の一生がかかってるんだ!!

 

「何の卵かしら?」

「大きいですね」

「こんな大きな卵見たことありません」

 

 みんな一度は持ってみたいらしく、代わりばんこで、卵をまわしていく。

 とりあえず一周して俺のところに来た。

 

「とりあえず、神官様にお礼を言って帰ろうか」 

「そうね、フェレナのこともあるから、帰って父様と母様に相談しないと」

「本当にありがとうございます!不束者ですがどうぞよろしくお願いします」

「じゃあ、俺はちょっと神官様のところに行ってくるよ」


 神官様は神殿の入口で俺達のことを見守ってくれていた。


「ほぅ、これ程大きな卵はわしも見たことがない。そなたのスキルにきっとピッタリなモンスターを神が授けてくれたに違いないぞ」

「ありがとうございます!俺もそう信じて、頑張って育てます!」


「ほっほっほ、精進あるのみじゃな。おっ……、神より再び神託じゃ。卵は肌身離さず持っておくようにとのことじゃ。一人に二度も神託があるなど、わしも初めてのことじゃわ。……そなたは神に愛されておるの。また、時々は神殿に参り、神に感謝を捧げると良い」

「はい!ありがとうございました!」

 

 死神、以外と良い奴だな。

 また、神殿に来たら何か教えてもらえるかも。

 行き詰まったら神殿に来よう。

 というわけで、宝探し完了!


 撤収!








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