表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
安心安全✕テイマーはじめました  作者: 国先 昂
第一章 新しい世界で何をする?
49/168

冒険者デビュー6(下準備)


 資料室は図書館のような造りをしていた。本棚が並び、いくつかテーブルと椅子もある。朝早くのせいか、俺たちの他は誰もいなかった。

 

「ここが資料室です。エリアや種類ごとに情報が分類されています。簡易な情報はそのエリアの本に載っていますが、詳しい情報は個別に確認もできます」


「それでは、キズナズナ草については、詳しい情報を、それ以外の情報は本で入手すれば良いということですか」

 フェレナが確認してくれる。 


「はい、取り敢えずはその情報を探しましょう」


 初心者の森の本はすぐに見つかった。また、キズナズナ草についての資料も、薬草一覧のキの棚に置いてあった。


キズナズナ草


ポーションを作る材料になる。そのまま食べてもあまり効果はない。

特徴 葉の後に黒い斑点がある。

注意 似た薬草でドクナズナ草がある。ドクナズナ草は葉の表に黒い斑点があるので、採取する際気をつけること。ドクナズナ草は食べると体がしびれるなどの症状があらわれるので食べないこと。

生育地 初心者の森など、森の全域

比較的どこにでも生えているが、太陽の下に生えていることが多い。   

  

 情報には、薬草のイラストとともに注意事項や、生育地の情報なども載っていた。これは必ず確認してから冒険に行く方が良いな。


「初心者の森、入ってすぐのエリアにはスライムやツノウサギが出ることが多いらしいです。あとは採取できるのはキズナズナ草、ドクナズナ草、ゲッコウ草、ドクケシケシ草などが採取できると書いてます」  

 フェレナが読んで情報を伝えてくれる。


 隣を見るとケインがメモ帳に情報を書き込んでいた。しかも分かりやすいイラスト付き。


「……ケインすごいな」

 

 思わず声を挙げると皆の視線がケインに集まった。


「本当!イラストもそっくりだし、情報も分かりやすい」

「こんな才能あったのか」

「いや、僕は忘れっぽいところがあるので、メモをとるのがくせになってるだけで」

「いや、それでもすごいです」

「キュキュウ!」

 皆から褒められて少し照れくさそうである。

 

「確認したいことがあれば、ケインに聞けば良いな」

 皆意外な才能を持ってるな。


「念のため、スライム、ツノウサギ、ゲッコウ草、ドクケシ草の詳しい情報も見ておきましょうか」

 確かに、モンスターと出会った時に対処できたり、他の薬草も見つけたら採取したりできるしな。


スライム


モンスター。攻撃しなければ何もしてこないことが多い。

使える技 ぶつかる 溶かす 

ぶつかる 敵だと認識するとぶつかってくる

溶かす  時間をかけてゆっくり溶かす 

弱点 透明な外見の中にある黒い核

生育地 初心者の森など森の全域。

討伐証明 核

採取物 核 スライムジェル


ツノウサギ


モンスター。敵と認識されると突進してくる。

使える技 突進

突進 突進してくる。(頭のツノを突き刺してくる)

弱点 頭のてっぺん

生育地 初心者の森など森の全域

討伐証明 ツノ

採取物 ツノ 皮 肉


ゲッコウ草

 

魔力ポーションを作る材料になる。そのまま食べてもあまり効果はない。

特徴 月の下で白い花が咲く。

注意 太陽のもとでは他の草と区別がつかない。月明かりで咲く白い花が目印。

生育地 初心者の森など、森の全域

比較的どこにでも生えているが、月明かりの下でしか花は咲かない。 

 

ドクケシケシ草 

  

ドクケシポーションを作る材料になる。そのまま食べてもあまり効果はない。

特徴 根に近い茎が赤い。

注意 手で採取すると皮膚がかぶれることがある。

生育地 初心者の森など、森の全域

比較的どこにでも生えているが、太陽の下に生えていることが多い。

 

「なるほど、採取するのにかぶれることがあるなら、念のため手袋も準備しておくといいな」    

「そうね、これで一通り終わりで良いかしら」 


「「「「はい」」」」「キュウ」


「無事に情報収集ができたようですね。そろそろ受付も空いてくる時間なので、下りて道具を揃えようと思いますが、昨日のお金はありますか?」


 お金!?昨日初依頼達成に浮かれてチームのお金はほとんど使ってしまったぞ。しかもアイテム袋も買ったばかりだから手持ちのお金も厳しい。


「「私が持ってるわ(ます)」」「僕あります」

 姉、フェレナ、ハイドが手を挙げる。エイダンも無言で手を挙げた。


「チームのことを考えると、できるだけ個人のお金の持ち出しは避けた方が良いわ。ないなら稼げば良いのよ。この依頼は期限が決まっていないから、今日は1日町中でできる依頼でお金を稼ぎましょう」


 少し残念だけど、チームで冒険者をするならお金のことはクリアにする方が良いんだろうな。皆も少しがっかりしていたが、同じことを思ったのか案外すぐに気持ちを切り替えたように見えた。


「じゃあ、今日引き受ける依頼を探しに行くわよ!じゃんじゃん稼ぐわ!」


 姉の一声で皆その気になる。

 

「「「「おー!」」」」「キュウ!」

  



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ