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安心安全✕テイマーはじめました  作者: 国先 昂
第ニ章 新たな世界へ
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ヤドリ侯爵家 (夕食会)


「いや――めちゃめちゃ楽しかった!見るもの全てが目新しくて!!」

 

「キュキュウ!」「ぺぺぺ!」「キャンキャン!」


 ついさっきハイドたちが帰ってきた。かなり楽しかったらしく、ハイドの言葉が止まらない。スカイたちも飛び跳ねている。よっぽど楽しかったんだな。


「あと、ジェリーフィッシュゼリー!初めて食べる食感なんだけどツルンとしてて、その後シュワシュワしたジュースも入ってて、めちゃめちゃ美味しかった。またスバルとケイン、エイダンも一緒に食べに行こうぜ!!」

「行く!このゴタゴタが片付いたら絶対に行く!!」

「はい!実は私も食べたことがないので楽しみです」

 こくり。

 早く今回の件にかたをつけて、街観光に行かねば!!


 トントントン


「夕食の準備が整いました。どうぞこちらへ」


 やったー夕食だ!腕によりをかけて作ってくれてるらしいから期待大だな。


「俺、この格好で大丈夫かな?」

 ハイドはとりあえず俺の白シャツと黒ズボンを貸した。サイズもピッタリでバッチリである。ちさみに俺も同じ服装である。


「大丈夫だよ!マナーは問わないと約束してもらったから」

 

 ということでいざ参らん。

 

 スカイとぺぺとグリンにも首に蝶ネクタイをつけさせ、いつもよりちょっぴりおしゃれさんである。


「エイダン様、お待ちしておりました。どうぞこちらへ」

 扉を開けると待ち構えていたヨウカ嬢にエイダンが捕まり、そのままドナドナされる。エイダンはじっとこちらを見るが気づかないふりをしておこう。


「ケイン様、どうぞ」

 セリン嬢もケインをエスコートして席に導く。


「君がハイドくん、それからこっちがスバルくんのテイムモンスターかな?」

 ヤドリ侯爵が残った俺たちを出迎えてくれる。

「はい!よろしくお願いします!」

 ハイドが緊張気味に答える。

「キュウ」「ぺぺ」「キャン」

 3匹はいつも通り。

「丁寧にありがとう。どうぞこちらへ。マナーなどは気にせずにしっかり食べていってくれ」

「ありがとうございます!」

 俺たちも案内された席についた。


 3匹には小さなテーブルと椅子が用意されており、そこに座る。


 ケインのお父さんとお祖父さんも既に座っていたので全員揃ったようである。


「娘の恩人に敬意を示して。また、末永く良い関係を築けることを願って!乾杯!!」

 

「「「「「乾杯!」」」」」


 目の前にはたくさんの海の幸の料理が並べられている。目を惹くのはやはり、刺し身がのった舟盛りだろう。

 カラトラリーにもフォークとスプーンの他に箸が置いてある。早速箸で刺し身を一口食べる。美味い!!


「ほう、スバルくんは箸が使えるのか」

「はい!以前使ったことがあるので」

 正確には前世だけど。

 

「どうやって使うんだ?」

 ハイドは挑戦しているが、持ち方から既に間違っている。

「難しいから、フォークにしたら。今度また教えてやるよ」

 一朝一夕にはなかなか難しい。

「分かった」

 あっさりフォークにかえると、どんどん刺し身を口に運ぶ。

「美味い!!生の魚がこんなに美味しいなんて知らなかった!!」

 

「キュウ」「ぺぺ」「キャン」

 3匹も美味しそうに食べている。なんと3匹にはそれぞれメイトさんがついていて、ほしい物をお皿に入れてもらっている。至れり尽くせりでうらやましい。


 ちなみにエイダンとケインは隣に座ったヨウカ嬢とセリン嬢が甲斐甲斐しく食事の世話をしながら話をしている。

 

「エイダン様、こちらもお召し上がりください」

「ケイン様、好き嫌いはダメですわよ」

 2人の顔は若干引きつっているような……。

 いや。うらやましくなんか……ちょっぴりである。


「そういえばスバルくんは婚約者は?」

「私は次男で継ぐ家もありませんし、今のところおりません」

 とほほ。否有料物件なのである。

「そうか……それならまだ可能性はあるな。家の親戚に可愛い子がいてな、どうだろうか?」

 ぶっ。思わず食べていたものを吐きかける。

 いやいやいや。会ったこともない人は難しい。種族の差もあるだろうし。

「まだ、婚約者は考えられません。すみません」

「いや、もし良かったらと思っただけだから気にしないでくれ。だがいつでも声をかけてくれたら良い縁が紹介できると思う」

 

 ニコニコと侯爵様は話かけてくる。この人仲人おじさんみたいな人なのかな。また、適齢期に全く相手がいなければお願いするかも。

「また、機会があればよろしくお願いします」

「うん」


 どんどん新しい料理が運ばれ、いよいよしめのデザートになった。


 目の前の皿には黄色と茶色のプルンとした物体がのっている。これはまごうことなきプリン!!

 今世ではこれも初めて食べる。

 

「家の自慢のデザートだ。どうだろう?」

 スプーンで口に運ぶ。

 

 ……優勝!!


 めちゃめちゃ美味しい!!

 

「美味しい!なんだこれ」

 ハイドが叫んでいるが本当になんだこれというくらい美味しい。


 そんなこんなで大満足の食事会が終わった。

 若干2名、生気を吸い取られたかのように疲れてたけど……。

 

 

 

 

 

 


 

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