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安心安全✕テイマーはじめました  作者: 国先 昂
第一章 新しい世界で何をする?
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キャンプに行こう 7(サービス回)

いつも安心安全✕テイマーになりましたをお読みいただきありがとうございます。連載も100話を超えました!祝101話(100話でなくてすみません)今回は少しサービス回です!……ただし色気は皆無かも……いやいや、サービス回です!


 ……ひどい目にあった。

 

 いや、さっきのことは考えるな。


 さ、気持ちを切り替えて、次はお風呂だ。といっても、湖で水浴びするだけだが。汗と煙でベトベトしてるからさっぱりしたい。


 こちらの世界では、皆でお風呂に入る時は湯着を着るのが一般的である。女子はワンピース型、男子はトランクス型である。早速着替えて皆で湖に行く。


 ちなみに、モンスターは女性陣が瞬殺でした。 

 残念ながら昼間に遭遇した、緑の犬とも出会わなかった。


 湖が見えるやいなや、皆でダッシュして湖に飛び込む。


 バッシャーン


 少し肌寒いが、やっぱり気持ち良い。男子は皆で水をかけあって遊ぶ。


「やったな」

「そっちこそ」

「おかえしだ!」

「…………」


 どこぞの女子のような会話をして楽しんだ。


 一方女性陣は……


「いいな。ステファニー様、その引き締まったボディー!」

 

「いや、フェレナこそ良い胸してるじゃない」

「いくら大胸筋を鍛えても脂肪が勝つのはなんででしょう」

「分かります。大きいと肩が凝りますよね」

「ジェーンさんも一緒ですか。鍛えたらどうにかなりませんかね」

 

「……なんか腹立つ会話ね」


 微妙な会話をしていた。聞いてないふり、聞いてないふり。


 ちなみにスカイとぺぺは……


 スイスイ2匹で泳いでいる。何と2匹とも泳ぎは得意だった。


 長く入ると身体が冷えるので、ほどほどで上がる。


 さすがに着替えないと風邪をひくので男性陣、女性陣別れて服を着ることにした。


「……万が一こっちを向いてみなさい。命が無いものと思いなさい」

 なぜか俺に圧がかかる。


 俺は何度もコクコクと頷いた。


 男性陣だけになり、皆に愚痴る。

 

「……いやいやいや、誰も見たいなんて言ってもないし、思ってもないし」

 

 美人で可愛いといえども、姉とフェレナとジェーンさん。誰がこの3人をのぞきたいと思うのか。


「命がいくらあっても足りないよな……」


 よし。着替え終わった。


「特に姉。身体つきも……なのに、自意識過剰じゃね?」


 その時、エイダンはいつも通りのポーカーフェイスだがハイドとケインの顔色が変わった。


「……どうしたんだ?」


 幽霊でも見たような顔をして。


 振り向くと女性陣3人が立っていた。特に姉の笑顔が凄みがあって怖い。


「キャ――」


 絹を裂くような悲鳴が上がる。


 そして俺はどこかに連れて行かれた……。


「スバルって……」

「懲りないですよね……」


「キュウ?」「ぺぺ?」


 残された者達でキャンプ地に帰った。


 

 次の日。


 気がつけばもう次の日になっていた。

 

 昨日のこと?


 昨日のことは考えるな。何も無かったんだ、何も。


「スバル」

「はい!なんでしょう」


 姉の声に自然と身体が引き締まる。


「……何でもないわ」


 ぶるぶるぶる。身体の震えが止まらない。


 何も無かったんだ。何も。


 自分をマインドコントロールする。


 俺の様子を見ていたスカイが心配してオレンジをくれた。いやいや、スカイ大丈夫だ。肉体的疲労ではなく精神的疲労だから効果は無いだろう。でもくれた気持ちが、嬉しくて俺はオレンジにかじりつく。


「うま!!」

 

 一気に食べ尽くした。この味どっかで……。そうだ、昔スカイにもらったオレンジと同じ味がする。ということは、スカイは最初の方から魔法が使えていたのかも……ただ魔力についてが分からなかっただけの可能性が高いな。


 しかも食べ終わってから何だか元気がわいてきた気がする。


「ありがとう、スカイ!」

「キュキュウ!」


 やっぱりこのオレンジは体力や気力に関係してそうだな。


 元気になった俺はキャンプ地を去る準備をする。


「何を食べてるの?」


 姉が聞いてくる。


「は、オレンジであります。スカイ姉様にオレンジを一つ差し上げなさい」


 俺は直立不動の姿勢をとる。


 スカイは姉にオレンジ渡した。

「キュウ!」

 

 と美味しい物に目がないフェレナもやって来る。フェレナにも渡すとチームの皆が、何だ何だとやって来た。面倒になった俺は皆にオレンジを配るようスカイに頼む。

 

「美味しい!」

「うまいー!」

「美味しいですね」 


 オレンジも皆に大好評だ。

「何だか気力もわいてきたわね」

「はい、今ならどんなモンスターも一撃で倒せる気がします」

 いやいや、あなたたちは今も一撃です。

 

「……ここから少し離れたところに、かなりの数のモンスター反応があるんですが、今から行きますか?」

 ジェーンさんが不穏な言葉を呟く。


「……アイアンランクで行けますか?」

 行けないと言って。

 

「はい、恐らくゴブリンが集落を作りかけているのではないかと思います。キングがいたら私が倒しますのでご安心ください。辺境伯夫人にもゴブリン討伐の許可はいただいています」


 ……嘘だろ。


 この流れはまさかの……。


「では今日はゴブリン討伐に向かいます!」

 

「「「「了解」」」」「キュウ」「ぺぺ」こくり


 オレンジ渡すんじゃなかった……。




  


 

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