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ためるな、危険㉓
運び屋、如月の1日は発注票の確認から始まる。各店舗から受け取った発注票に沿って、運ぶアイテムを揃えていく。物は倉庫に仰さんストックしてあるのだが、店舗に運ぶ際の転送陣はない。各店舗までの移動は転送魔法を唱え、運搬には馬車を使う。馬のいない荷馬車を。ごくごく普通の荷馬車。よって一度に運ぶことのできる分量は発注数やアイテムの嵩張り具合にもよるが、4、5店舗分がいい所。如月の回る店の数は30プラスアルファ。アルファは例えばカジノで、景品アイテムの注文が入ることがある。およそ3時間で配達業務は完了。午前中の内に済ましていしまい、お昼ご飯というのがお決まりの流れだった。
道具屋の商品は軽量で小さいモノがほとんど。例えば薬草や毒消し草。10個でも20個でもカゴに入れて片手で持ち運べるため、注意点としては数え間違いくらいだろう。落として割れるようなものが少ないというのも地味に有り難い。雑に取り扱うということではなくて、手元が狂った時でも大丈夫、気を遣う必要がないということが精神を和やかにしてくれるのだ。やはり力仕事となるのは武器と防具。銅の剣に鋼の鎧、鉄の盾・・・名前を訊くだけで両腕がぐんと重くなる。こいつらを倉庫から馬車に運ぶのは重労働だ。重いは場所を取るはで苦労する。




