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ゲームスタート㊹
扉がノックされ
「魔王様、華ですが。」
「どうぞ~。」
朝寝坊以外で華が魔王の部屋を訪れるのは珍しかった。
「突然申し訳ありません。お時間宜しいですか?」
深々と下げた頭を上げた途端に後悔する華だった。
「大丈夫ですよ・・・ほら、スイカが・・・揃った!」
コインを入れて、せっせとバーを叩いていた。
「遊んでいる訳じゃないんですよ。カジノにスロットがあるんですけれど、そのシミュレーションをちょっとね。」
華の方に顔を向けることもなく、スロットに夢中だった。
「あの、少しだけ息抜きの手を止めて頂いて・・・・・・フィオ、という女性をご存知でしょうか?」
「フィオさん、ですか?いや~・・・知らないですね。おかしいな、美人の名前は一度会ったら忘れないのですが。」
「もうすぐ10才になる女の子です。」
「会ったことないですね。将来美人さんになりそうだったら紹介して下さい。」
「そうならないことを祈りますが―」




