ダークマター=サブスクリプション㊴
「淳ちゃ~ん、くーちゃ~ん、だいじょ~ぶ~?」
結構な体力と法力を果たしたのだろう、ふわふわぷかぷか綿毛の様にフィオが降りてきたかと思うと、そのまま地面に座布団を敷いた状態で座り込んでしまった。続いてラビがしっかりとした足取りで、というのはおかしな話だが、安定した座布団捌きで降臨。こちらは法力に余裕がありそうだ。
「どうだ、如月、クォーダ。少しは目が覚めたか?さぁ、ここからが本番だぞ。」
忠告したラビの視線の先には先の幻魔3体が、横一列に並び、静かに薄らぎ、消えていった。
【ダークマター=サブスクリプション④】
亀が現れた。消えた3体の幻魔と入れ替わるように、見通しの利く透明な姿から、徐々に実態を伴っていった。クォーダと如月を無視して、以来の再会である。誰よりも会いたがっていたクォーダ。我先に前へ出るかと思われたが、大男を差し置いて先陣を切ったのはラビだった。おい、危ねぇぞなんていう忠告も届かない。クォーダよりもずっと前から思う所があった。焦がれた年期が違うのだ。
山の様な巨体を持つ亀の幻魔。見上げれば、どうにか顔を確認できるものの、事前に知識や情報がなかったら、とても亀とは思うまい。独り吸い込まれるように歩いていくラビについていこうとするフィオは如月が抑え、首を横に振った。隣ではクォーダも道を譲っていた。




