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ゲームスタート㉚
今の所は沈黙を貫く華。じっと戦況を見守っていた。
「ヒントは与えているんですよ。村人のひとりに話し掛けると『力の強い者にしか挑まない熊がいる』というメッセージが訊けます。」
得意気に魔王が明かした。
「攻撃力の高い者を狙うように設定されたのですか?」
「その通り。だから戦士が攻撃されます。戦士のいないパーティーなら勇者かな。」
「宜しいかと思います。防御に徹すれば十分に耐えられます。スピードも遅いので回復も余裕をもって間に合うでしょう。一工夫で戦闘がかなり有利になります。初の中ボス戦としては宜しいかと思います。」
珍しく華がOKを出した。ということは、魔王が珍しく普通に業務をこなしたようだ。
「勇者独り旅だと厳しいですけどね。」
「その点は考えなくて結構かと―独り旅に縛るのは勝手ですが、結果については自己責任ですから。」
スクリーンでは引き続き勇者一行とギガントベアの戦闘が行われていた。戦況は勇者達が優勢だった。




