表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/17

出会い


結論から言うと簡単にクリア出来ました。

ミノタウルスは本来、迷宮と呼ばれる場所に現れるのが多く、迷宮のミノタウルスは強さも跳ね上がると聞く。

今回のミノタウルスは森に迷い込んだはぐれである。それでも危険なモンスターなので依頼のランクはCの中でも上位になり、ランクアップの適性には持ってこいの依頼だったようだ。それにこの近くに迷宮がある可能性があるからミノタウルスが迷い込むようだ。しかし、ギルドや国がこの辺りを調査しても、何も分からず、たまにミノタウルスが現れるので試験の一つになったようだ。


目の前で果ててるミノタウルスにギルドの職員に渡されたスフィアを取り出し当てるとミノタウルスの屍体は消えた。スフィアの中に記録、いや保管された。


やる事終わったので帰り道を戻っていたら、目の前に人が倒れている。


遠目だからとかではなく、マントで全て被さっているので正体は分からない。

モンスターの気配では無いのでそのまま近づき抱え、フードを取ると唖然としてしまった。


「なんでここに…」


フードを取ると翠色の髪に長い耳、そして、整った顔立ちとあの有名な種族エルフであった。


エルフは中々、人の前に出ないし、人を嫌う傾向がある。

なので、昔はエルフに出会う機会は生きているうちに会うのは難しいと言われている。

だが、最近はエルフも街に住む者も増えている。


(傷ついているな。肩が外れているのと右足は折れている。肋骨もいっているかも。仕方ない)


エルフに手をかざし、一気に魔力を流し込む。

そして、ヒールと呟くと外傷はすぐに消え、体も癒えたはずだ。


「さて、どうしたものかな…」


悩んでも仕方ない。ひとまず、家に連れて帰り、様子を見て、追い出すか。

そう考え、抱き上げると軽い。背丈もチェルシーより低いのでは?


ギルドに行かずに家に帰る事に決めた。



「にぃ様、お帰りなさいませ」


帰ると一言あり、チェルシーの足音が近づいてくる。


ただいまと言うとチェルシーは固まっていた。

まぁ、背中に先ほど助けたエルフがいるからだろう。


「にぃ様?背中にいる方はどなたでしょう?」


「実は依頼終えた後帰る途中に重傷だったのを見つけたのでひとまず助けた」


そうなのですね!っと頷きチェルシーは隣に並び部屋へと入る。


「エルフの女の子?」


「そうみたいだね。こんなに小さなエルフは外では見た事無いから不思議に思い連れてきた。エルフの里はどこの国よりも安全だから子供が外界に出る事はほとんど無いはずだからこの辺りで何かあったのかもしれないね」


「そうなのですか?それに髪の色も綺麗なミドリ色のエルフって初めて見ました」


「翠色のエルフは資料でしか見た事ないけどハイエルフと言われる上位種になるんだよ。精霊に近いらしい。近いと言っても精霊と契約したりしてハイエルフになると聞いたけど本当の所はよく分からないね」


チェルシーは目を輝かせて話をうんうんと聞いてくれる。

話がいがあるね!


「エルフは気難しいと聞くがいきなり暴れたりはしないと思うから寝かせておくね」


チェルシーはそれなら私の部屋に寝かせますと言いエルフを持ち上げ連れて行った。

あれ?軽々しく持ち上げたけどチェルシーって力強かったっけ?と疑問が湧いてきた。


戻って来たチェルシーがちょこんと首を傾げたのが可愛らしかったのでよしよしと頭を撫でてあげると耳がピコピコ動き癒されました。


夜になり晩飯も食べたし、まったりとした時間の中、今日はリビングで寝ようと考えていた時に声をかけられた。


「にぃ様、本日は不束者ですが添い寝をお願いします」


顔を赤に染めて恥ずかしそうに言うのだからちょっと固まっちゃった。


「私ではダメでしょうか?」


「いや、ダメでは無いけどチェルシーもそろそろ女性として扱ってあげないといけないかなって僕は思っているから、淑女と共に寝るのはね?」


「兄弟ですよ?私はにぃ様だから一緒にできるのですよ?

私はにぃ様の妹ではないのです?」



恥ずかしさからか涙目になり、それでも上目遣いでねだる妹にダメと言えない兄である。


「ん〜、チェルシーが良いなら僕は良いよ」


はい、負けました。

妹と初の添い寝を体験する事になった。


「にぃ様の背中って広いのですね」


嬉しそうにしてる辺り、一緒に寝て良かったのかと思うが恥ずかしくてチェルシーに背を向けるしか出来ないのは勘弁して下さい。

するとすぐにすぅすぅと寝息が聞こえチェルシーは睡眠に入ったが僕が悶々として寝れなかったのは必然であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ