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プロローグ2



獣憑き➖獣人族とは違い人から獣人族擬になる、病気いや呪いだ。

何故、獣憑きになるのかは理由ははっきりしない。

分かっているのは自我を失い人を襲う事もあり、治す事は今の所ない。そして、獣憑きになったら必ず処刑がこの国での決まりだ。


チェルシーはその後、隔離され、一族で集り、話し合いが始まった。

内容は酷いものだ。得体の知れない娘を引き取り、獣憑きだったとは貴族の恥だとか主に母親が父親にノンストップで癇癪おこしていた。


その夜、僕は家の住人にバレない様に隔離されているチェルシーの元に行った。

チェルシーは僕を見るなり、驚いたがすぐに笑顔を作ると

「ユーリ様、短い間でしたが貴方様と過ごした時間、楽しかったです。ユーリ様、最後に感謝の言葉を伝える事が出来、私は思い残す事はありません」

中々出来た妹だと思う。

獣憑きになったら最後、死の宣告をされたようなものだ。

逃げたり発狂したりするのだが死を受け入れるとは母親にもこれ位の器量が欲しいものだ。

「ユーリ様、私が怖くありませんか?」

獣憑きは嫌われる理由の一つは獣人族より、力が上がる事だ。騎士が数人集まり抑えてようやく騒ぎが落ち着く。

「妹を怖がる兄はいないかな。私より、チェルシー、君の方が辛く怖いであろうに」


正直、元の世界の知識が無ければ獣人族でない限り、獣の姿を見たら、今の様な行動にも取らなかっただろう。

猫耳のチェルシーは可愛いのだ。

耳がさっきからぴょこぴょこしているのが何とも言えない。

「ユーリ様は優しいのですね。私は貴方様が兄である事が嬉しいです」

そう言い、一筋の涙を流した。

そして、僕は一つ決心した。

「私は優しいか。そういう事を言われたのは初めてだよ」

そうチェルシーに言い、部屋を出た。


「父上、夜遅くに申し訳ない。話があるので時間を頂けないでしょうか?」

入れと一言あったので父親の部屋に入った。

用件は何だと短く尋ねられ、チェルシーの今後を聞いた。

「ユーリ、獣憑きは理由はどうあれ、処刑が決まり事だ。

他の貴族達にも伝わるのも時間の問題だ。そうなる前にチェルシーを処刑し、速やかに情報を規制し、無かった事にする。それがチェルシーの為にもなる」


「分かりました父上。私は父上が言ってくださった家族を大切にしなさいって言葉が今でも胸にあります。父上、私は貴方の息子である事を良かったと思っております」


そう伝え、部屋を出た。

次の日、チェルシーは朝早くから城に連れて行かれた。

処刑されるのは日が昇り終えたらとの事だ。


そして、チェルシーの処刑の時間になった。


僕はやる事は決まっていた。


派手に処刑の門が爆発した。

そこにいた誰もが何事かと門に目を向けてきた。

まぁ、やったのが僕だと丸わかりだから数人の騎士が剣を構え襲ってきた。

とりあえず痺れてもらう事にした。

相手を無力化し、剣を奪うとチェルシーの元へ歩いていく。周りを見ると家族に聖騎士に王様までいた。

「ユーリ、どうして屋敷にいた貴方がここでこんな真似をしているのです!」

母親が大声で叫んでいるが無視だ。助けたいからに決まっている。


「すまないがユーリ様、それまでだ。君がしている事は罪だよ」


そう言って聖騎士が目の前に立った。

この国の最強の1人。

普通なら立ち竦んだりするのだろう。


「殺されそうな妹を助けるのが罪ですか。世間は辛いですね。確かに獣憑きはこの国では生きる事が罪ですね。だから何でしょう。私には関係ない。ただ、家族を守るまでです」


「ユーリ様、貴方はトレステイン家を継ぐ立場!あの娘を守るにしても他の家族はどうするのだ?」


「トレステイン家は大丈夫です。私の弟、レンは優秀です。私より貴族として立派になるでしょう。安心して任せられます。だから私はチェルシーを守るのです。チェルシーの家族でチェルシーを守れるのは私だけですから」


「何と傲慢な考えだ。聖騎士である私に負けは許されない。ここで才ある若者が消えるのが惜しくある」


そう言いながり聖騎士は剣を構え、一瞬だった。

10メートル離れて居たのが気づいたら目の前で斬りかかっている。

強い。コレが聖騎士か、確かに普通なら負ける。

剣で一太刀を受け止めたら聖騎士はびっくりしていた。


「ほぅ、私の一撃を見切ったのか。話では君は魔法では優秀だが剣技の習得はしてないそうだが技量を見るなり、私の部下より立ち回りが出来るようだ」


「お褒めにありがとうございます。しかし、剣を握ったのは先程が初めてなので聖騎士様の部下に例え、お世辞でも申し訳ないですね」


「今、初めて握ったと言ったのか。何ていう事だ。それだけの素質があるのに君は才能を生かさなかったのか。君が騎士道を学んでいたらこういう真似はしなかったであろう。傲慢な魔導を選んだからこういう結果になったのだ」


「才能を生かさなかったですか…」


僕は思わず笑ってしまった。


「そうでした。何故、国にチェルシーを預けてから助けに来たのか教えてませんでしたね。まずはコレから国を出る際に追われても困ります。だから、力がある事を周囲にも知ってもらう事が一つ、獣憑きはこの国では罪、しかし、獣憑きには色々な事が言われてます。先祖がえりや後転型の才能などとも言われてます。知らなかったでしょう?だが、それは昔の知識で今ではどの国も罪だ。なら治せばいい。獣憑きを治す方法を私は探します。それがもう一つです」


「やはり、魔導とは傲慢だ。獣憑きは治らず、危険だからこそ、100年以上前から処刑になる定だ」


「相容れないですね。仕方ない。聖騎士様はお強い。だから、私に負けたからと言って貴方様が弱いわけではないです」


僕は手を空へかざして聖騎士を見る。

聖騎士は目を見開いているのが分かる。

それもそのはず、処刑場を覆う位の炎の塊が空に浮かんでるのだから。

ただのファイヤーボールだが僕の魔力をあるだけ練りこんだから魔導師隊が何十人集まって儀式してもこの規模の魔術は厳しいのだ。

ただ、このまま当てたらここの皆まで巻き込むから圧縮し、手乗りサイズまでした。


「化け物か…」


聖騎士に化け物扱いされてしまった。


ファイヤーボールを聖騎士にホーミング付きで放った。

聖騎士も避けられないのを悟ったのかスキルを発動させ、剣で受け止めた。

だが、爆発し聖騎士は燃えながら飛んでしまった。

流石聖騎士だ。五体満足で生きているが行動は不可能だね。

チェルシーの元に行き、僕はもう大丈夫だよって伝えるとチェルシーは泣いた。

怖かったはずだ。


「王よ、私は妹を助ける為に旅に出ます。私に罪をかけるのは仕方ない事です。妹に手を出すと言うのならば私は追ってには容赦はしません。しかし、私達を見逃して下さるのであればこの国の危機に馳せ参じましょう。では、また縁が合えば」


そう言い残し、チェルシーを連れて、風早ゆうきことユーリとチェルシーの物語は始まる。


如何でしょうか?

これから2人の物語を書いていきます。

ちゃんとシスコンの主人公を書けるか不安ですが頑張ります!

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