さとりと俺の真剣勝負!?
さとり「…して、孝幸よ。お主“部活動”とやらには入らないのか?」
孝幸「何だよ急に…。俺は出来るだけのんびり暮らしたいんだよ、それに興味ある部活なんて無いからな」ズズっ
唐突にきた質問に答えつつ、右手に持ったカップからコーヒーを啜る
空いた方の手で食べかけのクッキーの袋に手を伸ばしたが、もう中身が無い事に気付いた。
孝幸「…さて、ティータイムも終わりとしようかね」
それにしてもさとりは部活の事は知っているんだな。どこかで耳にしたんだろうか。
さとり「うむ、我が輩将棋部には入ってみたいぞ」
孝幸「さらっと人の心を読むなよ。それとおまえ猫だろうが。」
さとり「だって我が輩そういう妖怪だし。猫だから将棋が出来ないとでも?」
孝幸「いや、そういう事じゃねぇって。確かにお前なら出来るだろうが、今の自分の状況をだな…」
さとり「む…。動物が人に混じって将棋を指す。そんな時代が来ないだろうか。」
孝幸「安心しろ、きっと来ない」
さとり「チッ、つまらん男よ」
こいつ今舌打ちしやがった
孝幸「悪かったな。…なら俺と指してみるか?」
さとり「なんだ持っていたのか、もっと早く教えんか。たわけめ」
孝幸「なんでそんな上から目線なんだよ、まあいい。この俺に挑んだ事を後悔しやがれ!」
さとり「ふん、笑わせるな!その自信喰らい尽くしてくれるわ!」
・・・・・・
さとり「「………………」」孝幸
母「……楽しそうに話してるからお友達が来てると思ったんだけど」
母「まさかその“お友達”がこの前拾ってきた猫ちゃんだったとはねぇ…」
孝幸「」
ヤバいヤバいヤバい、つい勝負に熱中しすぎてかあちゃんが帰ってきたのに気づかなかった。
どうする…!この状況を言い逃れ出来る策は何かないか……
少年思考中…
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「検索結果がありませんでした」ピチューン
…終わった
母「…孝幸?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
孝幸「ハイッ!!」ガクガクガクガクガクガクガク
母「あんた……………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
母「なんでそんな面白い事もっと早く言わないの!?」
孝幸「…………は?」
母「損したわあ。それを知ってれば毎日でもお話できたのに〜。ね、あなたお名前は?」
さとり「…む、むう。我が輩はさとりと申す。母殿、騙すような真似をしてかたじけない。」
母「さとりちゃん?凄いわあ、お話しできる猫ちゃんに会えるなんて長生きはするものねえ」
母「黙っていたのは許してあげる、もちろんさとりちゃんだけね。さあ向こうでもっとお話しましょう。そうだ、なにか好きな物はある?」
さとり「…誠にかたじけない。我が輩、母殿の作るトンカツが好物である。」
母「よしきた!お母様に任せなさい!」
孝幸「……あの…かあちゃn」
母「あんたは飯抜き!!」
孝幸「」
・・・・・
…翌朝、孝幸は少しやつれていたという (さとり談)
・・・・・
オマケの話
———・・・
母から孝幸の死刑宣告が出されてから数時間後…
さとり「いや、実に美味であった。母殿は料理達者であるな」ケプッ
母「そう言ってもらえると嬉しいわあ。孝幸ってば最近じゃ何も言ってくれなくて」ニコニコ
母「昔はママ、ママーって私にくっついて離れなかったのにねえ…」
さとり「心中お察し申す。しかし母殿、男は年頃になると皆そういうようになっていくものかと我が輩は思うのである」
母「やっぱりそう?まあ…仕方ないのかしらね」
さとり「時に母殿、失礼かとは思うのだが我が輩少々気になる事が…」
母「なあに?さとりちゃんならなんでも答えてあげようかしら」ニコニコ
さとり「コホン…では遠慮なく」
「母殿はいったい 何 歳 になったのであるか?」
「……………………」ニコニコ
「……………………」
「……………………」カッ!!!!
「!?」ビクッ
……ギニャアアアアアアアアア
・・・・
おしまい