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[extra5 猛犬は懐かない]

高校に入学してからまだ半年も経ってないというのに、もうすでに苦い思い出がある。



「あれ、あいつなんだっけ。名前」


入学式の最中から、ちらちら見かけてはいたが、知り合いがいないのかぼっちで、人を寄せ付けないオーラを放っている。そのくせちょっとびっくりするほど童顔。すらりと華奢めで、小顔で、割と手足も長細くて、女顔負けのルックスである。さすがにあの猿河まではいかないが、少なくとも通り過ぎる奴通り過ぎる奴がぎょっとして振りかえるほどだった。


「あー、えと、そうだ。犬塚だ。犬塚はるか」


おまけに名前もえらく可愛らしかった。


俺は中学の友達とたまたまこの学校に入ったり、その繋がりやら一応スポーツ特待生なので部活やらで入学前から何人か既にクラス内での繋がりが出来ていたので友達作りには困っていなかったが犬塚は見たところいつでも一人なので、知り合い等もいないのだろう。加えてビジュアルだと人目を集めてもなかなかどう接していいのか分からなくなる。「実はあっち系なんじゃね?」とか実際に陰で言われたりしていたし。性格も内気なほうなのかもしれない。初日とはいえ、これじゃあ苦労しそうだなぁと思ったからここは一つひと肌脱いでやることにした。


「おーい、お前だ、お前。犬塚ぁ」


頬杖をついて目を瞑っていた犬塚の机の前にやってきて声をかけた。

黒目がちな丸っこい目がめんどくさそうに開いた。


「俺、土屋っていうんだ。土屋弘樹。よろしくなー」


差し出した手を犬塚は警戒心丸出しでじっと睨み、未だ無言。

アレ、こいつ別に俺と仲良くする気は全然無くないか…?ということにやっと気付いた。この辺でもう心が折れてきた。が、同じクラスになったのも何かの縁だ!このままじゃこいつはずっとクラスに馴染めない!俺がなんとかしてやらなければ!という謎の使命感で何とか持ち直した。

とりあえず放置している左手は引っ込めて、無理矢理笑顔を作る。


「犬塚はるかっていうんだろ、知ってるよ。しっかし、すげー名前だよな。よく男にはるかなんて名前つけたなお前の親、俺がもし土屋はるかだったら恥ずかしくて表歩けねぇよ。似合わなすぎて絶対笑われるわ」


犬塚のキャラはまだよく分からないし、趣味や嗜好も不明なのでとりあえず思いついた犬塚の名前の話題を振る。基本的にバスケ馬鹿の俺にはこれくらいしかその時の俺にはトピックスが思いつかなかったのだ。それが最悪の選択とも気付かずに。


「でもまぁ、お前には似合ってるよ。まったく不思議なもんで、名は体を表すってやつだよなぁ。犬塚、すげーカワイイ顔してんだもんな。中学とか襲われなかったか?はるかくーん、好きだぁーって。ハハハ、この場合ははるかちゃんか。はるかちゃーん、掘らせて頂戴ーみたいな…アレ?」


笑いを取らせようとして喋りまくり、ものの見事にダダ滑り。「はるかちゃん?」とおどけた風に呼びかけてみても反応がない。どうしたのだろうと屈んで犬塚の顔を覗き込んだその時だった。


ガツン、という凄まじい衝撃とともに目の中に星が飛び散った。


「恥ずかしい名前で可愛い顔してて悪かったな!わざわざ馬鹿にしにきたのか、糞野郎が!!」


犬塚の怒声は想像以上に低かった。喉仏はちゃんと発達しているようだった。

俺は綺麗に頭突きを喰らってその場に倒れたらしい。気絶してすぐに保健室に運び込まれ、目を覚ましたらベッドの上だった。ちなみに犬塚は石頭だったらしく無傷だった。


ちょっとは俺も言いすぎたかもしれないがいきなり頭突き攻撃は無くないか?しかも男一人を一発K.O.する威力のものを。…普通じゃない。

それ以来、犬塚=いきなり人に頭突きをかますサイコパス野郎と認識した俺は奴に出来るだけ近づかないようにした。必要最低限話しかけないし、関わらない。

それを目の当たりにした周囲も「こいつ(犬塚)、結構やばいやつかも」となり出し、接触するのを止めたようだった(一度度胸ためしに調子に乗ったDQNが犬塚に瞬殺されたりもしたが)。犬塚も犬塚で全くクラスに溶け込む努力をせず、突っ張っていたため実はヤンキーだったんじゃないかという噂もあった。

そんな中、誰かが猛犬チワワだとか言い出した。初めて聞いた時、犬塚に見えない所でこっそり噴き出してしまった。馬鹿にしているわけでもないけど、妙にその名前が似合いすぎて。見た目可愛い愛玩犬なのに、中身は猛犬誰かれ構わず噛みつき回す調教不可な獰猛さ。それで猛犬チワワ。ほら、ぴったり奴を言い表しているではないか。そうして、犬塚の知らない所で猛犬チワワの名が広まっていった。





「それ俺も行く」


そんな犬塚がなぜか急に話しかけてきた。びっくりして言葉も返せなかった。

しばらく無言で睨み合う時間が続く。いや、こっちとしては別にそんなことしたくはないが目を逸らした瞬間ぶちのめされたら怖いから睨みかえしていた。


「くち、そんなに開けてると虫入るぞ」


しまった、あまりに驚きすぎて口が開いていた。これでは決まらない。


「えーと、それって…」


「それ、スプレー吹きかけにいくんだろ。俺も行く」


確かに学祭の縁日に使う部材に仕上げのためにニススプレーをかけに行く所だった。


「それに新聞ももっといるだろ」


「お、おう…」


犬塚は床に置いてあった新聞の束を引っ張り出し抱え持った。ついでに俺が持っていた半部の新聞紙をひったくった。


「いいよ、犬塚。これくらい一人でできるし」


犬塚と二人で作業するとか間がもたないし、多分俺の胃に穴が開く。


「うるさい。俺は今の教室にあんまり居たくないんだよ。出る口実作らせろ」


ちらりと後ろを見ると女子たちが爛々と目を光らせながら此方を見ていた。

そういえば犬塚はミスコン出場のために、女子たちから試しに化粧を施されている所だった。施されているといっても犬塚は既に先ほどもう完全にフルメイクされており、これから~風メイクとか試さない?とか新しい化粧品を使って具合を知りたいとか言っていて、もう犬塚は完全に玩具扱い。あの犬塚にそんな扱いできるとは、集団心理とは怖いものだ。いやはや、女子恐るべし。


「わかった」


そんな犬塚を憐れに思って、つい了承してしまった。言ったそばからすぐ後悔しても、やっぱ今のナシ!といえる訳もなく俺は犬塚を伴って教室を後にした。





「…犬塚は、またなんでミスコンに参加すると?」


想像通り沈黙が続き、あまりの気まずさに犬塚に話を振る。犬塚はウェットティッシュのようなもので顔を拭き、念入りに化粧を落としていた所だった。

玄関の水道場に新聞を敷き、そこにすでにペンキ塗りされている部材を置きながらさりげなさを装う。


「聞くな」


そう一言ぴしゃりと言い放つだけだった。

そりゃあ、犬塚を学祭の女装コンテストに参加させるよう企てたのは俺らだったが、正直本当に出せるとは思っていなかった。だって犬塚は見たところ、本当に自分の容姿を弄られるのが大嫌いでとことん俺らに協力する気は無さそうだったのに。


「鬼丸の説得に心打たれて、とか?」


どうしても気になって、さらに質問してみると犬塚は無言のままだった。

いったい何をしたんだ鬼丸は…。犬塚の腰を上げさせるとか、どうやってやり遂げたのか想像もつかない。


「そういえば、鬼丸となんかよくいつも話してるよな。いつから仲そんなに仲良くなったんだ?」


犬塚ミスコン参加要請していたのが最近犬塚とよく一緒にいる鬼丸という女子だ。

気安く犬塚に接したりするから、最初はクラス一同ハラハラしっぱなしでどうやって鬼丸を引き離すかクラス会議で話し合われたくらいだったけど、不思議と犬塚はキレずにむしろ何かとアホをやる鬼丸を面倒見良く接しているようだった。


「5月くらいに、急に鬼丸が学校帰りに後ろ付けてきて、そのまま家に来た」


「えぇ、ええええええええ!!」


「うるさい」


だって信じられない。鬼丸、何やってんだよ…。いくら仲良くなりたかったとはいえダイナミックすぎんだろ。勇気があるというレベルじゃない。鬼丸はあのどんな猛獣にも屈しないムツゴロウさん並のメンタルを持っているに違いない。


「…で、鬼丸と付き合ってるの?」


「んな訳あるか。なんかあいつが勝手に周りうろちょろしてるだけだ」


「迷惑してるって事?」


「別に」


鬼丸の意図は不明だが、犬塚は特に騒がしい奴が嫌いという訳でもなさそうだった。たまに普通に鬼丸と一緒に昼飯食べてたりするし。聞き耳たててみたことがあるが、会話の内容も鬼丸がほぼ9割話していたが内容はただの雑談だった。


「じゃあ、ぶっちゃけエロい目で見てたりする?鬼丸に告白されたら付き合う?」


調子に乗ってこんなことを聞いてみたりして。

犬塚は……無言で養豚場の豚を見る様な目で此方を見ていた。

超ブリザード。そんなに露骨に引かなくても。


「いや、なにかさぁ…こう、ふいに肩を抱き寄せたくなったり、手を繋ぎたくなったりさ」


だから犬塚、これ普通に男子トーーーークだからね。そんな怪訝な顔しないで欲しい。


「おっぱい触りたいとかさー、なんかムラムラするとか無い?」


「…土屋、くだらない事ばっか言ってないでやるぞ」


犬塚はカシャカシャとスプレー缶を振って部材に吹き掛け始めた。見ているとムラなくなかなか手際良くやっている。早々に一つ終わって、ぼけっとしてた俺から持っていた板切れを受け取った。

黙々と作業していると思った犬塚だが思い出したようにぽつりと喋り出した。


「でもまぁ、鬼丸は胸っていうより尻だろ。尻」


固まざるをえなかった。


「えっ、ああ、尻ね…お尻……」


そーか、尻か。確かにジャージを着ている姿をなんとなく思い出すと、割と下半身が丸っこかった気がする。全体的に幼児体型ぽいのでそういう目で見たことはなかったけど。


「犬塚は尻フェチか…ぶふっ…駄目だ、フヒヒ」


「笑ってんじゃねーよ!それに別にフェチって程じゃないからな。あいつがケツぷりぷりさせながら歩いてるのを見ると、なんか茹でたてのソーセージ思い出して腹が減るんだよ」


「…犬塚って結構レベル高いのな」


変態性の。

何はともあれ、犬塚と下系ネタの会話ができたのは大した進歩じゃなかろうか。うん、なんだか妙な充足感に満ちていた。


ニスは全部かけ終えて、乾くまで玄関に置いておくことにした。まだ有機溶剤の匂いがひどいので流石に教室に入れる訳にもいかないだろう。

そこでこのまま一旦教室に戻ってもいいかなと思っていたのだが、犬塚が嫌そうな顔をしていることや7月で日差しも強く非常に暑い事もあって学校のすぐ裏にあるコンビニに寄る事にした。本来なら下校時間まで学校から出る事は禁止されているが、学祭準備期間でかなりその辺は緩くなっている。

コンビニでトイレ借りたり雑誌立ち読みしながら思いっきり迷惑な客になり果てるの上等で居座る。犬塚は主婦向けの料理雑誌を熟読していた。よく分からないが料理が趣味なんだろうか。

なんでだろう、と俺だけが一人首を傾げる。こうしていざ平常心で喋ってみるとサイコパスでもなんでもない。常識も通じるし、多少はジョークも通じる。ノリは良いとはいえないけど最低限反応くらいはする。話が通じないほど変なやつではないと今までの会話から分析した。


「あのさぁ、犬塚。お前なんであの時頭突きしたわけ」


意を決して隣の犬塚に尋ねる。聞き流されたらそれまでだ。


「ああ?いつのだよ」


「いつのって…何そんなしょっちゅう頭突きして回ってるのかよ。ほら、あの入学式の時」


まさか、忘れているとは。

自分だけがいつまでも根に持っているのが分かって恥ずかしくて僅かに俯いてしまった。


「そういえば、あれ土屋か。ああ、いきなりべらべらと人のこと貶しはじめるからもっと柄の悪い奴かと思ってた」


「……ああ、うん…俺だよ、あれ」


頭の中ではガンガン犬塚を責め立てるつもりだったのにその一言であっという間に勢いが消えていく。

そっか。自分では緊張を解すために分かりやすい部分を弄ったつもりだったけど、今改めて振りかえってみたらただの暴言だったかもしれない。


「けっこう怒りっぽいんだと思う。で、カッとなると脊髄反射で動く癖がある、よく言うキレる若者的な。直さなきゃなとは思ってるんだけど。あれは初対面の相手にさすがにやりすぎたな、すまんかった」


犬塚が単調に話すのを、なんだか無な気持ちで聞いていた。

す ま ん か っ た ?

ちょっとしたトラウマになりそうな程のあの衝撃をたった五文字で詫びるのか。そんなにあっさりと、あっけなく。

それにそうやって勝手に先に謝られたら、もう何もそれ以上追求できなくなる。


「こっちも…なんか失礼なこと言ってゴメン。犬塚マジギレするほど気にしてた事だったんだな」


ちょっと癪だが、自分は犬塚が悪いとか思いながら心の何処かで罪悪感を持っていたのかもしれない。だから謝り返した時なんだかスカッとしたというか重荷が降りたようだった。


それにしても、犬塚がこんなに素直だとは思わなかった。まるで入学当初とは別人なような。犬塚が人見知りして緊張していたのか俺が犬塚に慣れたのかは分からないけど。ひどく丸くなった気がする。ミスコンもそうだし、女子たちに顔をされるがまま弄られたのもそうだ。

もっと尖った野郎だと思ったのに、案外普通で拍子抜けしてしまう。自分がただ思い込んでいただけなのか。


「ま、まぁ謝るくらいなら言うなよって話だけど、ハハ…」


「全くだ」


しれっと自分の事は棚に置いといて犬塚が頷いた。


「…犬塚も人の事言えないじゃん」


「お互い様ってことだな」


犬塚はにやりと口元を歪めた。厚顔無恥とは今の犬塚の態度そのものだと思った。





「なぁ、パピコ半分食うか」


コンビニを出て、購入したばかりのアイスを割って犬塚に差し出した。

だが犬塚は眉一つ動かさず答えた。


「いらない」


「えぇえ…なんで何の迷いもなく断るん?!パピコは分け合うことで初めて完成されるアイスだと言うのに…それを一人で食えと!?俺に?」


「なら最初から違うの買えよ」


「いや、パピコを分け合って、犬塚との友情を深めようかなと」


「キモいな!深めようも何も、そんなもの無いしこれからも生まれないわ!」


犬塚がものすごく嫌そうな顔で答えた。

そんなに清々しいまでに拒否されるとは。


「…でも、これが鬼丸だったら『チッ、しょーがねーな』とかカッコつけて言いながらチューチューするんだろ。あと、お前の唇もチューチューさせろとかいうんだろ。うっわ、嫌だなぁ女と男で露骨に態度変わる奴」


「言わねぇよ。ていうか、今そういう話止めてくれ。洒落にならないから…いや、何でもない。ああ、分かった、それ貸せ」


いらないと言っていたのから反転、犬塚は俺からパピコを受け取ると徐に指笛を鳴らした。なんだ?と思ってると髪を二つ縛りにした女子、鬼丸哀が間も無く走ってやってきた。


「犬塚君呼んだ?なに、食べ物?食べ物?」


「土屋がくれるって」


パピコを犬塚から受け取り、彼女はぱああと表情を輝かせた。


「おお、ありがとう!土屋君!」


「え…?ああ、うん、えっと…アシカかイルカの調教風景?」


ていうかどこからきた鬼丸。まさか教室から音が聞こえて走って来たみたいな人間離れした技は使えまい。


「あー、皆作業してるから代表してお昼買いに来てるんだよ」


鬼丸が容器を噛み切った所で教えてくれた。どうやら顔にモロに出ていたらしい。

そして、所謂パシリなのか…お前。友達からはパシリに遣われ、犬塚からは餌付け調教とか結構底辺彷徨ってんなぁ。


「何買うか覚えてんのか」


「…ふふん。人間は成長するものなのだよ、犬塚君」


ピラリとスカートのポケットからメモを取り出して、自慢するように掲げる。風に吹かれてメモが飛んでった。排水溝の中に入りそうになった所ぎりぎりで犬塚がメモを捕まえた。しかし、それはメモではなくただの買い物のレシートだった。すごい、4コマ漫画のような流れだ。


「あー、アイスおいしー。やっぱ夏はアイスだよね」


「誤魔化すんじゃねーよ」


「いやーおいしい。残念だなぁ、犬塚君お腹壊してなかったら食べれるのにね」


鬼丸の発言に、え?と思わず犬塚を振りかえる。

何故か犬塚はふいっと黒目だけずらして視線を合わせない。


「なに、だからいらないって即答したの?それならそうって言えばいいのに」


てっきりまだ信用してない人間からは物を受け取らない主義なのかと思った。

犬塚が黙っていると鬼丸がへらへら笑いながら代わりに口を開いた。


「スイカ食べ過ぎちゃったんだよね」


「だから、べらべら喋るんじゃねーよ!馬鹿っぽいだろ、いい歳してスイカで腹壊すとか。ていうかお前、俺より食ってたのになんでピンピンしてんだよ。化け物か」


「えっ、鬼丸と犬塚一緒にスイカ食べたの?」


「ああ、うん。犬塚君家で一玉をほぼ二人で食べた。超甘くて冷えてて美味しかった」


けろりと鬼丸が答える。多分、本当にスイカ食べただけで特にやましい事は無かったのだろう。

まず初っ端から犬塚の家にあがりこんだっていう猛者だからなぁ。ムツゴロウだからなぁ。


「そっか」


たぶん鬼丸のせいなんだろう、犬塚の剥き出しの爪と牙が取れたのは。二人の様子を見ていてなんとなくそう思った。

鬼丸という奴はなんかそういう特技があるようだった。焦ったり怒っていても、なんか鬼丸がいると妙に脱力してしまう。和むという程でもないけど、学祭間際でクラス内がピリピリしなかったり割とまとまっているのは彼女がいるからかとか密かに思っている。そんな奴に付きまとまれたらそれは丸くもなるかもしれない。


「いいなぁ犬塚邸でかぁ。今度俺も遊びに行っていい?」


「嫌だ。気持ち悪い」


「なんでっつ!!」


だから何故即答で拒否する。しかも真顔で!

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