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勘違い少女と主人公達のSTORY  作者: 沙由梨
第2章 狂い始めた物語
13/31

12 理解不能

どうしてこんなことになってしまったんだろうか。


私はただ問題が解けなくて「わからない…」と呟いただけなのに、何故香里奈と拓磨と龍次が一斉にこっちに来たんだろう。


「私が教えます!」


「いーや、俺の方が教え方が上手だ」


「何を言っている。三年の俺が一番適任に決まっているだろう」


「それは……と、とにかくっ! 二人とも邪魔しないでくださいっ!」


しかも向こうで何故か喧嘩しているし。


その間に私は静悟に教えてもらっているわけだが。


それにしても、静悟は教え方が上手だな。ゲームでは主人公と生徒会が一緒に勉強しているシーンがなかったから知らなかった。


「――だから、こうなるんだよ。こんくらい理解してろ」


「ごめん、ありがとう…」


「ま、まぁ、どうしてもわかんねぇなら、また教えてやるよ。どうしても、だかんなっ!」


「???」


なんで『どうしても』を強調したんだろうか。私だって極力は自分の力で問題を解こうと努力してるんだけど……。


だけど教えてくれるなら、お言葉に甘えて教えてもらうとしよう。


「って、ああっ!! 静悟君が教えてるー!!」


「ちょっ、抜け駆けか!?」


「俺に逆らうとは…いい度胸だな、静悟?」


三人は私が静悟に教えてもらっているのに気付くと、何故か一気に黒いオーラを身に包んで静悟に向けていた。


それを理解した静悟はサッと顔を青くして、一瞬で自分が座っていた席に戻った。


三人は満足気に頷くと、静悟と同じように自分の席へと戻っていった。


「美野原君、大丈夫? 三人はどうしたの?」


「何でもないよ? 心配かけてごめんねっ」


「そうそう。何でもないから。ね、会長?」


「勿論だ。なぁ、静悟?」


「……ソウデスネ」


いや、何でもないような空気が(主に静悟から)出まくってるんだけど……。


これって、あえて触れない方がいいのか? 触れちゃまずいのか?


「それで愛留奈。他にわからない問題はあるの?」


「いや、美野原君に全部教えてもらったから大丈夫」


「「「……………………………ふぅん………」」」


「……っ!?」


あれ、今度はブルブル震えてる。本当にどうしたんだろう?


そしたら今度は香里奈と拓磨と龍次が黒いオーラを出しながら静悟を睨んでる。なんで?


私は訳がわからず首を傾げた。



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