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日記  作者: 八車 雀兄


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59/112

17時21分

なんだかんだ、寒い中、洗濯物を干した。




児童相談所と小児精神科で、お手帳の申請を今月行うことになる。



審査が通るかは、わからない。



無いなら無いで、生きていけるだろう。



それより、気になるのは



平仮名も片仮名も読めない現状だ。



バカと金玉は、チェンソーマンのおかげで読めるらしい。



ドリルは五冊やったが、線をなぞるだけで、

習得には至らなかった。



本人のやる気が、空回りして、

やる気を失わないか、気がかりだが、

ドリルは真面目に行う。



でも、本当に文字が読めないのだ。



なのに、本は好きだ。

はたらく細胞が、大好きで、イラストと、耳で聴いたキャラの名前だけで、本を繰返し読む。




文字が読めない世界のことなど、私には皆目理解できないが、この子の世界は駅や商店の看板に書かれてる文字が何を意味するのか、少しもわからないのである。



ゲーム8番出口のおかげで、出口は読めるが、書けない。



左脳の機能を、私の腹の中に置いてきたのだろうか?



もちろん、絵本も読めない。



だるまさんシリーズ。だるまさんが、だるまさんの、だるまさんと、も読めない。



しかし、私の人生ではない。

私の抱える問題でもない。




介助や教育手段を探しはするが、

最終的に文字を習得できるかは、

本人の努力次第だ。




日本語表現は深く、沈み込むと気持ちの良い世界だ。




それを堪能できないのを、気の毒や可哀想と捉えるのも違うような気がする。




小児精神科医の先生に、



「みいちゃんと山田さんという、マンガを読みました。ご存知ですか?」



と、質問した。



知らない。と、言われた。



そりゃ、知らないだろう。

数少ない、小児精神科でも、評判の良い所だ。忙しすぎてマンガやネットを読む暇も無さそうだ。


しかし、気にせず



「文字が読めず、療育を受けなかった児童が、死んでしまう話なのですが、その、登場人物に似ていて不安です。

 文字の習得の困難さに、学校の先生から、深刻な事態かもしれないと、説明を受けました」



と、伝えたら、何となく事態を把握してくれた。

流石、名医だ。



何でも良い。助けてほしいというのが、伝わるのならば。



みいちゃんと山田さんを読んでなくても、



「大人になって、100万円を壺に全額使ってしまう衝動性。文字が読めないので、言葉を鵜呑みにする傾向。人の話が落ち着いて聞けず、理解できない。そういうキャラクターと、この子はよく似ています」



それだけで、伝わった。



申請が通るかはわからないし、

子供が将来どうなるかなどは、

私の問題ではない。



なすがまま、後は専門家に任せる。

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