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日記  作者: 八車 雀兄


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55/93

【ネタバレ感想】みいちゃんと山田さん【4巻まで】

不謹慎だけど、面白い作品だった。



女性キャラクターだけの感情にフォーカスすると、

全員の気持ちが理解できる。



近親相姦しちゃうお母さんも、お兄ちゃん大好きなの。

仕方なくね?



お婆ちゃんが世間の目を気にするの。

仕方なくね?



みいちゃんがマオくんと付き合うのも、

仕方なくね?



教育が行き届かなくなると、

バッドエンドになるのも、仕方なくね?



山田が実母から縛られてるのも、

毒親のテンプレだけど、お陰で安全に育ってる。

毒親教育ママの、悪い成功例という、ケース。

これもアルアルだよね。



なんだろう。出てくるキャラクターが

全員平等に悪いけど、悪くない。




喜怒哀楽と共にある、蔑みの感情。

私も人を見下し蔑むことがある。



これは、もう、本能的な物だから

仕方ないと思う。




ただ、ただ、ヤバい成功体験を積み重ね、

みいちゃんが選んだ二択が

最悪な方を選び続けるだけ。



コンドームを万引きさせるよう唆して

両思いになれるなんて

吹込む嫌な奴に出会ったこと。



家庭環境が悪いこと。



でも、これって、実際似たようなケースを体験したり、

中高生の時期に、身を守る為に性搾取を教師や同級生、先輩にしてしまった女性達を否定してしまいそうで、



みいちゃんを否定できない。

彼女は作中で蔑まれてるんだけど、

私は彼女を1ミリも蔑めなくて困った。



だって、近親相姦で産まれてしまった子供達は、

数は少ないけど、実際にいる。



自分の出生を隠しながら、もしくは、近しい人に話しながら、生きてる物語の向こう側の人達の存在が、読んでて考えずにいられない。



それくらい、生々しい内容だから、

人気なんだろうな。と、思った。



ただ、この作品を見て傷付くとかはなかった。

それより、男性キャラの性欲で動く心理を研究するために読んで良かった。とも、思った。


私はどうしても、男ではないので、

性欲の強さや弱者男性の認知の歪みを

ここまで描けるか、自信がない。




みいちゃんは死ぬ。

生きながら、ペンチで歯を抜かれる?

ような、訳のわからない、

ただ、最悪なだけの結末。



でも、発達障害のセーフネットから、落ちた人々なんて、誰にもフォーカスされない。



社会的に無かったことにされがちな人達を描くのは、尋常じゃない熱量と、取材力を感じて、リスペクトしかなかった。



感想終わり

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