【ネタバレ感想】みいちゃんと山田さん【4巻まで】
不謹慎だけど、面白い作品だった。
女性キャラクターだけの感情にフォーカスすると、
全員の気持ちが理解できる。
近親相姦しちゃうお母さんも、お兄ちゃん大好きなの。
仕方なくね?
お婆ちゃんが世間の目を気にするの。
仕方なくね?
みいちゃんがマオくんと付き合うのも、
仕方なくね?
教育が行き届かなくなると、
バッドエンドになるのも、仕方なくね?
山田が実母から縛られてるのも、
毒親のテンプレだけど、お陰で安全に育ってる。
毒親教育ママの、悪い成功例という、ケース。
これもアルアルだよね。
なんだろう。出てくるキャラクターが
全員平等に悪いけど、悪くない。
喜怒哀楽と共にある、蔑みの感情。
私も人を見下し蔑むことがある。
これは、もう、本能的な物だから
仕方ないと思う。
ただ、ただ、ヤバい成功体験を積み重ね、
みいちゃんが選んだ二択が
最悪な方を選び続けるだけ。
コンドームを万引きさせるよう唆して
両思いになれるなんて
吹込む嫌な奴に出会ったこと。
家庭環境が悪いこと。
でも、これって、実際似たようなケースを体験したり、
中高生の時期に、身を守る為に性搾取を教師や同級生、先輩にしてしまった女性達を否定してしまいそうで、
みいちゃんを否定できない。
彼女は作中で蔑まれてるんだけど、
私は彼女を1ミリも蔑めなくて困った。
だって、近親相姦で産まれてしまった子供達は、
数は少ないけど、実際にいる。
自分の出生を隠しながら、もしくは、近しい人に話しながら、生きてる物語の向こう側の人達の存在が、読んでて考えずにいられない。
それくらい、生々しい内容だから、
人気なんだろうな。と、思った。
ただ、この作品を見て傷付くとかはなかった。
それより、男性キャラの性欲で動く心理を研究するために読んで良かった。とも、思った。
私はどうしても、男ではないので、
性欲の強さや弱者男性の認知の歪みを
ここまで描けるか、自信がない。
みいちゃんは死ぬ。
生きながら、ペンチで歯を抜かれる?
ような、訳のわからない、
ただ、最悪なだけの結末。
でも、発達障害のセーフネットから、落ちた人々なんて、誰にもフォーカスされない。
社会的に無かったことにされがちな人達を描くのは、尋常じゃない熱量と、取材力を感じて、リスペクトしかなかった。
感想終わり




