タコピーの原罪を見ました【ネタバレあり】
タコピーの原罪は、無力な者達の物語だ。
タコピーも、しずかちゃんも、マリナちゃんも、東くんも、無力で弱い。
その中で最も無力なのは、タコピーだ。
ハッピーでいることに慣れているから、
そもそも、暴力の概念がない。
ないから、『強く触る』と、表現する。
あどけなく、力の弱い者のことを、日本人は
『かわいい』と、表現する。
故に、タコピーは最も『かわいい』姿で描かれる。
タコピーの原罪は、そんな、『ハッピーでかわいい』タコピーが、『かわいい』を自ら捨て去り、ママに牙を剥いたことで始まる物語だ。
か弱き、無力な生き物が、初志貫徹し、
余りにも冷たい現実を目の前にしながらも、
自分に課せられた使命を真っ当する物語である。
鬱アニメだよ。
と、言われて、物凄い覚悟して。
原作を見ました。
?!
めっちゃイイ話やん!!!
と、思って、アニメも観ました。
原作も良かったけど、アニメの6話も観やすかった。
鬱アニメか?
まぁ、明るくはない。
子供の生きにくさは、感じるけど。
私は子供達が、苦痛から解放されて行くから
イイ話だと思った。
ハートフルアニメじゃないか。
あのちゃんの主題歌可愛いし。
鬱か?
……まぁ、鬱か。
光のアニメではない。
でもなんだろう、タコピーが居ることで
物凄く救われているので、
鬱アニメとは思わなかったな。
タコピー頑張れー!
って、応援できる、素敵なお話だった。
終わり
夕方になり、キッズが帰宅。
早めの夕食を食べながら。
『みんなでタコピーの原罪を観よう』
と、提案。
「え?タコピー?可愛いヤツ?」
「自殺するヤツでしょ?」
なんや、己ら、前情報知っとるんかい。
で、私はミリ知らのふりをして、視聴。
マリナちゃんをボロカスに言う次男。
しずかちゃんが仲直りリボンで自殺したところでリタイアしながらも、気になってノーパソ抱え、静かにチラ見する長男。
話が進むにつれてマリナちゃんの家庭内が出てくると。
「マリナちゃんのパパとママは何でケンカしてるの?」
『マリナちゃんのパパを、しずかちゃんのママがとっちゃったからだよ』
「!?……どういうこと??」
『しずかちゃんのママはキャバクラに勤めてて、そのお店に来た、マリナちゃんのパパが、しずかちゃんのママを好きになっちゃったの』
「そんなこと…できるの?」
『そうなったから、マリナちゃんのママがおかしくなって、マリナちゃんも、しずかちゃんを恨むことしかできなくなったんだよ』
東くんが葛藤し始めたシーンで、次男が停止ボタンを押した。
「…もう、観たくない」
『えー。ママは、続きが気になるな。最後どうなるか、わからないじゃん』
2022年になってから、全員で観た。
多少の混乱はあったものの、ラストになって
次男が静かに涙をこぼすのを見て、私も泣いた。
タコピーの原罪は、ハッピーエンドが約束された作品なのは、原作の表紙を見るとわかるので。
お子さまにも、安心して見せられるアニメだと、思いました。
終わり




