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夜の公園のブランコ

作者: 月守夜猫

皆さんは夜の公園に行ったことはありますか?

もし、行ったことがある人はそこでブランコを漕いでいる人を見かけたことはありますか? 

見たことがあるなら貴方はラッキーですね。

だってまだ生きてるのだから。


 あるところに一人の男がおりました。その男は30を過ぎたにも関わらず、仕事をせず家にこもってゲームをしていました。配信をして収益を稼いでいるわけでもなくただひたすらに親の脛を齧って生きているのです。そんなある日の夜、男は小腹が減ったのでカップラーメンを買いにコンビニに向かいました。男の家からコンビニまでの道のりで小さな公園があります。昼間は幼稚園児や小学生が遊んでいるような公園です。男はコンビニからの帰り道その公園でブランコを漕いでいる一人の女性を見かけました。とても綺麗だったのですが、声をかける勇気は男にはありませんでした。家に帰ってから声をかければよかったと後悔し次の日も同じ時間帯に行くことを決めました。

 そして次の日もその女性はブランコを漕いでいました。意を決し声をかけると女性はにこやかに話をしてくれました。なぜこの時間にブランコを漕いでいるのか聞いてみると昼間は子供がいてゆっくりブランコを漕げないからだと話していました。それなら話しかけるのは迷惑だったかもしれないと思い、その場をあとにしようとすると、女性からここで待ってますねと声をかけられました。男は嬉しくなりまた来ますと答えてしまったのです。そうして夜、公園のブランコを漕ぎながら女性と男は毎日のように話をするようになりました。

 そうして何日か過ぎたある日のこと。男がブランコを漕いでいるとそこに警察が来ました。近隣の住人が夜の公園で男が一人で大きな声で独り言を言いながらブランコを漕いでいるのが怖いとの通報があったらしいのです。一人ではなく女性と話している。現に今も女性と一緒にブランコを漕いでいたのだと男が主張すると、警察をばかにするのもいい加減にしろと言われてしまいました。それでも、ここに女性が居ると言い続けたので、薬物使用の疑いをかけられ警察署に連れて行かれた。だが、男は一切薬物を使用した痕跡がないのでそのまま家に返された。

 その次の日も公園に行こうとしたら警察官に止められました。その後も男は公園に行こうとしましたが警察官に止められ続けたので公園に行くことを諦めました。

 それから一ヶ月が経ち、男が夜ゲームをしている最中、また小腹が減ったのでコンビニに行きました。その帰り道、公園の中を見てみるとあの女性がブランコを立ち漕ぎしていました。また、居てくれたことに喜び男もブランコを漕ぎ始めました。すると、女性はやっと来てくれたねと男に微笑みかけました。今まで来れなかったことを謝罪したあと、男は女性の名前を今更ながら聞いてみました。すると、女性がブランコの上から飛び、私より飛べたら教えてあげると男に言いました。女性はブランコを囲う柵の内側で止まっているので、柵を超えようと男はブランコを漕ぐスピードを早くし勢いをつけて飛びました。


 翌朝、男は死体となって見つかりました。近隣の住人が散歩の途中で見つけたのです。死因は男が柵に勢いよく頭をぶつけたことによるものでした。ブランコは老朽化しており、また大の大人が立ち漕ぎをしたことで片方の鎖が壊れていました。立ち漕ぎをしていたのを目撃していた人が居たのでそのまま事故として処理されました。


 その後公園のブランコは新しくなり今でも子どもたちが遊んでいます。そして、深夜その公園のブランコが二つ揺れているという噂が広がったのでした。

 

 皆さんも夜の公園の特にブランコを漕いでいる人にはくれぐれもご注意を。 

お読みいただきありがとうございます!

次に活かしたいので感想などございましたらぜひお願いします!

もっと長いほうがいいなどの意見もありましたらお願いします!

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