第086話 教会の崩落
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最下層の攻略をやっとの思いで終わらせた俺達は行きよりも速い速度で帰宅した。
階層ごとの守護者もいる訳ではないし、特徴も知れているので苦労しないでスラスラと登ることができた。
死を隣り合わせだった環境からの帰還は、生を実感させる。
今回は運が絡んだ要素が多かったが、それでも全員の成長を感じる場面も多かった。
魔王との戦いを見据え、全員が強くならないといけないという意思をもっているのが伝わる。
地上に着くと最初同様に門番がいる。
「おっと、もう帰りか。いくら7人という人数がいたからとはいえ、攻略するには難しかったか。」
「お前も教会の人間か?」
「あ?まぁ、そうだな。それがどうかしたのか?」
「なら、上に伝えておけ。お前らが保存している精霊の鏡はもらっていくってな。」
「貴様!」
流石に挑発的な態度に苛立つ門番。
だが、俺とこいつでは勝負にならないほどの実力が出来上がってしまっている。
刀の刃を首元に当て、これ以上逆らうと首を飛ばすと脅しをいれる。
どれだけ、腹が立とうとも自分の命が危機に晒されれば反撃をする気力も失うだろう。
きっと、コイツは教会へすぐに連絡をする。
そうなれば、俺達が街に帰ったころには全面戦争は避けられない。
援軍を呼ばれるもの厄介なので、この場から離れてエデルを目指す。
「ダンジョン攻略した昨日の今日で教会と戦争なんて忙しいですね僕ら。」
「賢者は今頃焦っているころだ。まさか最下層にいたのが魔族とは思わなかったが、その分動揺を誘うには十分すぎる効果があるからな。」
「相手が魔族でもこの精霊の鏡があれば余裕で倒せそうね。」
「慢心はするな。敵は死人を蘇らせる方法や人を瞬時に消す力を持っているんだ。どんな仕掛けがあったとしても全力で潰す。」
見えて来たエデルには、初めてきた時以上の人がいる。
市民や教会の人間が武装をして俺達の帰りを今か今かと待っているようだ。
「どうしますか?ここで馬鹿正直に前から行くと確実にあの市民とまで戦うことになりますよ。」
「躊躇うな。あっちは武器を持っている。攻撃の意志を示した人間相手に手を抜くと死ぬぞ。」
戦闘経験が少ないであろう人間であっても刀を持てば立派な戦力になる。
それに正面から行くことで騒ぎになり、賢者の耳にまで届くことになるはずだ。
ダンジョンの門番から先ほど連絡が来たはずだし、きっとこの速さで仕掛けてくるとは思っていない。
その焦りが俺達の勝率をグッと高める。
「死ねぇーーー!」
刃物を持った一般人は俺達に向かって走ってくる。
やはり、この街に味方は誰もいなくなったと思っていいな。
振りが大きすぎて生まれた隙。
これが普段から戦闘をしていない大きな証拠だ。
俺の手を殺めることには躊躇いがあったので、蹴りで住宅の壁まで吹き飛ばす。
「あれ、生きているかな。」
「バカなことを言うな。あれでも手加減した方だ。」
「貴様らもやはり蛮族だったか。出会った時に排除すべきだった。」
突然、姿を現したのはスタル。
教会の人間の中では1・2を争う実力者だ。
けれど、コイツの相手をするのも1人で十分だ。
「俺がコイツの相手をする。お前らは教会へ先に行っておけ。あとで合流する。」
大城がスタルとの勝負を志願する。
その言葉に甘えて俺達は教会の方へと向かいだす。
「行かせる訳がないだろ!」
それを妨害しようとするスタルだったが、大城との戦闘が始まってしまいそれどころではなくなってしまう。
大城が一時離脱してしまったが、何とか教会に辿り着く。
乱れた呼吸を1度整えて覚悟を決める。
そして、扉を勢いよく蹴破るとそこには、魔族と賢者が待ち構えている。
「本当に貴方達は困った方ですね。大人しく観光だけして帰ればよかったものを。」
「本当よねー。こっちは迷惑してるんだから。私だけ楽園を作り上げるための計画もこれで水の泡かな。」
「まぁ、待ってくださいアナモ様。こいつらをこの場で殺してまた1から洗脳をすればいいだけの話ではないですか。」
堂々と俺達がいる前で作戦会議という訳か。
それに俺達を全員殺すと宣言している。
いくら、老人とはいえ相手は相当な手練れであるのには間違いない。
魔族との戦闘も考慮すると苦戦を強いられそうな予感がする。
「子供達は売買しているのは事実ですか?」
「それを知ってなんの意味がある?そうだったとしたら何?だって国民は私のモノ?」
「子供達は貴方のオモチャじゃない!」
「あらあら、偽善者ちゃん。貴方の本心なんて透けて見える。」
「ここで貴方に勝って子供達の自由を取り戻す。行きましょうみなさん!」
熱い言葉を全面に出して戦いが始まった。
いつもはサポートばかりの清水も宮武に借りている魔導具と武器を組み合わせて前線に出る。
本来であれば適材ではないからと止めたいところだが、清水の気持ちを汲み取ると水を差すようなことは言えなかった。
「さてと、俺はお前の相手をすれば良いみたいだな。」
「なんか地味な男が相手なのね。どうせならあのイケメンが良かった。」
「そんなお前に朗報だ。今なら俺と井村がセットだぜ。」
「その老人がセットで誰が喜ぶのよ。はぁーあ、ついてない。」
明らかに俺達が相手で不満そうだ。
しかし、そんな風に余裕でいられるも今のうちだろう。
ダンジョン内にいた時間は短くとも獲れたものは数え切れないほどある。
「もう死んでいいよ。【禁術】”クリエイトアンデッド”」
死人を生き返らせる力のカラクリはここにあったのか。
けれど、これは動く死体であって本物ではない。
今まで被害にあってきた人間は死体でもいいからもう1度会いたいという弱みにつけ込まれ洗脳されたのだろう。
「死体で遊ぶのは倫理観的に問題があるな。」
「良いじゃない、これも私のモノだから。」
「【迅雷投擲】!」
後ろから目にも止まらない速さのナイフがアナモ目掛けて飛んでいく。
「まともにそいつと話そうとするか駄目なだって分かったよ。ワシは全てを弄ぶそいつが許せない。」
「痛いなぁ。まずはお前からいくことにした。」
意志を持たない死体達は一斉に狙いを井村に変える。
井村も少しは近接で戦えるが得意な方ではない。
「【分身】。数には数で押し切るってのがいつの時代も定石なんでね。」
「本当にお前が嫌いだな。他とは違う匂いがする。」
死体なのでどれだけ斬ろうともまた這い上がってくる。
いくら分身を作ろうとも数が減らないのであれば意味がない。
「お前ら土に眠ってろ。【土魔法】”マッドホール”」
簡易的な穴を土魔法で作り、アンデット達を閉じ込める。
いくら死なないとはいえ、身動きの取れない土の中では何もしようがない。
「アナモは自ら戦うタイプじゃないな。本体だけ残ればあとは楽勝だな。」
「本当にそうなればな。【魔族解放】”チャームオブモンスター”」
アンデットの時同様、地面に描かれた魔法陣から飛び出す魔物。
相違点があるとするならば、これは確実に本来ダンジョンの15階層を守っていたであろう魔物であるということ。
「これが私の最愛のペット。15階層から連れて来るのに苦労したな。」
西洋の甲冑が馬に跨り武器を構えている。
そして、1番特徴的なのは首がないこと。
これはもしかすると有名なデュラハンなのか。
そんな目の前のデュラハンの雄叫びと共に戦いは激化することになる。
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