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犯罪者から勇者にジョブチェンジしました〜異世界を救う7人の犯罪者〜  作者: 風野唄
四章 慈愛国 エデル

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第079話 10階の守護者

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

昨日の声はなんだったのだろうか。

最下層から聞こえる助けを求めるようだったが、冒険者だったのだろうか。

いや、もしかすると精霊の鏡の声だったのかもしれない。


真偽の審判の時は、実体を持った少女が俺達の前に現れた。

あれが精霊の鏡だったとしても不思議ではない。

最下層に関連していることで思いつくのは、それかコアモンスターのどちらかだ。


「おはようございます。ゆっくり休めましたか?」


「今日に支障を来たさないくらいは体力は回復している。」


「なに言ってんのよ。アンタが1番強いんだから働いてもらわないと困るわよ。」


「勘弁してくれ。俺は必要以上に働かないがモットーなんだ。」


最後に見張りになったことによって悪態をついている様子の宮武。

俺も朝からまともに相手をする気になれないので、適当に返している。


俺はコーヒーをアイテムバッグから取り出して入れる。

ここまで見張りをしてくれたお礼と労いとして2人の分もいれてやることにする。

本当であればこの世界では手にいれるのが難しい高級品なので、自分でこっそり消費するつもりだったけど。


「あら、気が利くじゃない。こっちに来てから全く飲んでなかったけど、たまにはいいわね。」


「僕、ミルクとシュガーが欲しいんですけど。」


「そんなものあるわけないだろう。ブラックのまま飲め。大人になるには必要な工程だ。」


「ブラックが飲めたら大人って意外と子供みたいなところあるんですね。」


ちょっと小馬鹿にしたようなことを言って来たのでブラックコーヒーを没収しようとする。

俺と上野のくだらないやりとりを見ながらゆっくりとコーヒーを堪能している宮武。

結局、朝から騒がしいことになってしまったな。


「あぁー!コーヒーじゃないですか!私も飲みたいです!」


起きて来た清水が大きな声を出したことによって、全員にコーヒーをいれることになった。

明日の朝もお願いしますねと清水に言われたが無くなったことにして2度と渡さないことにした。


「それにしても酷いわね。こんなものを手に入れたのなら共有すべきよ。ここの仲で隠し事はないでしょ?」


口が達者なことだ。

自分だって隠していることはたくさんあるのに、顔色1つ変えることなくこんなことを言う。

真面目なやつなら本当に隠しごとなどしないだろうけど、この中にそんな奴がどれほど存在するか。


「それはさておき、攻略を進める準備をしよう。」


「まずはここを片付けることから始めるところからだな。」


男はテントを片付けて、女性は細かい荷物をまとめていた。

その時にも敵が襲ってくることはない。

ここに滞在してから時間は約6時間ぐらい。


火の明かりや俺達の喋り声は絶え間なく続いていたはず。

この階層の高い知能を持った魔物が気づかないはずがない。


「気になりますか?魔物のことが。何かあるかもしれませんが、今は何もないんです。余計な不安を煽るようなことはやめてくださいね。」


「安心しろ。もしもの時はお前に全て任せるから。」


「なんで僕なんですか。こんなに非力な人間にそんなことさせるなんて鬼畜ですね。」


「お前のスキルが強いことくらい知っている。隠しているわけでもないし、存分に使わせてもらうぞ。」


「それなら大城さんや宮武さんに言ってくださいよ。」


「お前がいい子ちゃんぶっているからな。」


使えるものは使いたいと思うのが自然なことだ。

大城と宮武は扱いにくいが上野は違う。

この狭い通路では大城の方が利便性に長けているがな。


しかし、その思惑も全く必要がなかった。

そして、魔物と遭遇することなく7階、8階、9階を攻略する。

なぜ魔物がいないのか。


それを知るためには9階層を降りた瞬間に異様な存在を放っていた10階層の扉。


「なぜ、すぐに門が存在する。確実に何か異変が起こっているのは確かだな。」


「罠も存在しない。魔物もいない。まるで僕達を歓迎しているみたいですね。」


「歓迎?誘い込まれてるの間違いじゃないの?」


「こ、こ、これって5階層の魔物より強いってことですよね。なんか、無理かもしれません。」


誰もがその異様さを感じ取っている。

不安になり、動揺が全面に表しながら。


「で、止まるの?進むの?ある選択肢は2つに1つ。コイントスででも決めてみる?」


「馬鹿を言うな。答えはすでに決まっている。」


「行くしかないってことですね。」


他の人は言葉を発しない。

頭では理解しているが体はついてこないということだろう。

それは本人の考えだから否定はしない。


この先を進むのであれば本人の意思でないといけない。

それ以外は、足でまといでしかないからな。


扉が開く鈍い音が響く。

奥は暗くてなにも見えないようになっている。

それが俺達を死へと誘っている空間にしか見えない。


次々と扉の奥の方へと入っていく俺達。

結果としては全員が中へと入っていた。


全員が入ったのを確認した瞬間に扉は独りでに閉まる。

どうせ先へ進むんだ。戻れなくなっても意味はない。


閉じ込められて辺りは見えないくらい暗くなるが、次々と灯りがつく。


ゆらゆらと揺れる炎を見ているとどこか引き込まれそうなほどの魅力を感じる。

しかし、今はそれどころではないことに気付く。


「私の炎、綺麗でしょ?」


狐の耳を生やした魔物が登場する。

しかも、俺達と会話をしようとしている。


「その子本当に魔物でしょうか。」


「ここにいるやつが人間なわけないだろ。」


「私のことを魔物なんて知能が低い奴らと一緒にしないでよ。獣人と呼びなさい、獣人と。」


「気をつけろ。見た目はどうであれ敵であることは間違いないはずだ。」


「あら?気付いたちゃった?」


イタズラでもする子供のように無邪気な笑顔で俺達へ火の玉を放つ。

その火力は遊びでは済まされないほど凄まじい。


「【幻想の豪雪】」


大城は俺達を守るようにして前に立ち、覚醒スキルを使う。

こう言う時の決断力は誰よりもあるが、今回は力不足なのかもしれない。

どれだけ氷の壁を作ろうともそれを物ともしない火の玉が大城の目の前にまで迫る。


「井村!俺と大城に【反転】だ!」


進化刀をすぐさま構えて【一心化】を使う。

これで斬れなければ、そもそもコイツを倒すこと自体が不可能だ。


「斬れろぉおおーーーー!!!」


どのスキルが作用しているのかは分からないが結果として真っ二つに斬ることはできた。


「ククク!必死必死。これくらいのことで音を上げられたらつまらないものね。」


まだ全力ではないという警告。

それが物語るのは俺達との実力差。

いくら覚醒スキル持ちが3人いるとはいえ、勝てるかどうか厳しいだろう。


「助かった。俺のスキルが全く歯が立たないとは思わなかった。」


「どうやってここから立て直す。俺達で勝てるかどうかは。」


「こっちの武器は数ですよ。さぁ、頭脳で勝ちを掴み取る時間です。」


今度は自信満々な上野が言葉を挟む。

俺も大城も上野の頭脳には期待を寄せている。

その本人が勝てる算段を思いついたというなら任せる他ないだろう。


念話のイヤリングを使いながら全員に作戦を共有される。

どこまで通用するかは分からないが試してみるしかない。

こんな窮地初めてではないのだから。




ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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