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犯罪者から勇者にジョブチェンジしました〜異世界を救う7人の犯罪者〜  作者: 風野唄
四章 慈愛国 エデル

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第072話  秘宝のダンジョン

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

いつも通りの会議。

夜の食事をしながら全員で集まって情報を交換する。

その中で清水からの謝罪があったけれど、それ以外は然程変わり映えしない様子。


こちらから提供できる情報は教会での出来事を報告するのみだ。

けれど、その出来事があまりにも大きいので話合いを白熱させる。


「賢者の行動は確かに気になるが優先すべきは秘宝だろう。」


「いや、そうとも限らない。最終的には秘宝が必要になるのは確かだが、賢者側が秘宝の管理を杜撰にしているとは思えない。賢者の動きを止めてから探す方がいいんじゃないか。」


「それなら場所の目星もつけてある。」


「ダンジョンよ、ダンジョン。本当に面倒なことしてくれたわよ、あの賢者。」


確かダンジョンというのは魔族の棲家の産物とも言われる場所で、過去に魔族が住んでいた場所に魔物が住み着いてしまい結果的にダンジョンになるらしい。


階層が下になればなるほど魔物の能力の上がっていき、最下層にはコアモンスターと呼ばれるその他のダンジョンモンスターとはかけ離れた力を持ったやつがいるはず。


そして、ダンジョンの1番の見どころは宝箱である。

魔族がそこの地を去る際に置いていったものがコアモンスターの手によって宝箱としてダンジョン内に設置されているらしい。

わざわざ敵に塩を送るような行為にも思えるが、そうでもしなければ冒険者は攻略をしようとは思わないからな。


「ダンジョン内のどこかに隠したということか。」


「場所は最下層。コアモンスターを倒した奥の隠し部屋にあるそうです。」


コアモンスターの奥に置いたということは誰かがコアモンスターの相手をして殺さずにそのまま隠し部屋に潜入したということか。

恐らくだが、あの女の可能性が高いと思っていいだろう。

賢者が戦闘に使えるという話を街では聞かなかった。

もしも、力を与えられただけで他に無かったのだとすると納得できるしな。


「ダンジョンを攻略されたことを知れば、賢者は焦って協力者に救援を求めるはずだ。その一瞬を俺達で潰す。それが最善の策だと思う。」


「それなら俺も賛同するしかないな。ダンジョンの攻略はどれくらいを想定しているんだ?」


「ダンジョン自体の管理はギルドではなくこの国で行われている。何回も時間をかけて攻略というわけにはいかないだろうな。出来れば1回。少なくとも3回が限度だろう。」


秘宝を置いているということはそれぐらい管理は徹底しているはず。

短期攻略でなければ賢者側から怪しまれてしまう。


「準備は明日の1日で済ませて明後日には1回目の攻略に進む。ダンジョンの平均攻略期間は3日。それぐらいは滞在すると思ってくれていい。」


「3日ですか。結構深いところにあるんですね。私達だけで攻略できるんでしょうか。」


小原は自分の心配事を素直に打ち明ける。

ここまで俺達と会話できるようになったのも大きな成長を意味している。

そして、その質問はかなり的を得た発言だ。


「魔物との戦闘経験もなければ、ダンジョンの構造に詳しい者もいない。小原の心配通りその日数の計算が間違っている可能性もあるぞ。」


往復のことを考えると少なくとも4日分の食事は必要になる。

そう考えると1回の失敗でもかなりの時間と金額を消費するだろう。


「保守的になるのは良いが動かなければ得られないものだってある。経験もその1つだ。」


1回の重要性を理解していながらも挑戦しなければいけないと主張する。

いつかは必ず動かなければならないのであれば仕方ない。


「反対ならそれでも良いが、6人だったとしても5人だったとしても攻略は進めるぞ。」


清水の件もあったからこの発言をしたのだろう。

個人の意見は変えることまではしないが、それでこちらの行動が変わることはないということ。

一見すると融通の効かない頑固者な印象を受けるが、実はこの役割は重要だ。

1人の意見に流されてしまうチームはいずれ崩壊を招くからな。


「ただ怖くなってだけなので大丈夫です。明日までには覚悟を決めておきますので。」


「準備しておくものはあるかい?ワシはなるべく荷物は軽くしたいのだけど。」


「往復も含めて4日間であれば衣服は最小限に抑えた方がいいだろう。食料や水はアイテムバッグを持っている者に担当してもらうから他のものを持ってきて欲しい。個人で購入すべきものはまとめておいたから目を通しておくと役にたつだろう。」


かなり用意が良く人数分の購入リストが配布された。

俺も適当に詰めるつもりだったが、これがあったらその必要はなさそうだ。


「【料理】スキルをレベル上げたいから俺に調理の担当は任せて欲しい。」


「なら私もサポートします。保育園で少し料理などもしてましたし、1人で料理するのは大変だろうと思うので。」


「ワシの料理本でも貸してあげようか?読んでみたけど自分では試せるなかったから。」


一応、井村から渡された本を見ておくことにしよう。

アイテムバッグの効果に防腐効果があるのは便利だな。

ダンジョンにおいて食事は生命線になるからなるべく地上の時と同じ食事を提供することでストレスを生まないようにしたい。

そういう意味ではまだ技術面で不安の要素もあるので清水がサポートしてくれるのは助かる。


「何も他に質問がないなら今日の情報共有は終わりにしよう。」


明日の休みが終われば数日間は戦いばかりを強いられることになるだろう。

体力的にも精神的にも過酷な状況が予測される。

それに加えて成功した場合はその後数日の間に賢者との勝負を控えていると思って良いだろう。


あまりにも唐突に変化する戦況に戸惑いはあったが、すでに先のことまで考えてしまっている。

俺達がここまで自由にエデルを行動できているのもギルドと教会の対立構造が出来上がってしまっているからだ。

もしも、どちらが優勢になることがあれば作戦に大きな影響が出てしまう。

それだけはないように祈るしかないだろう。


「このまま眠りにつかなくて良いんですか?明日は忙しくなると思いますよ。」


俺が少しだけ夜風に当たりながら今後の戦況について考えていると上野が話しかけてきた。


「俺にだって考えごとをしたくなることもあるさ。」


「その考え事は自分のためであり誰かのためでもある。そうですよね。」


「自分のためというのは否定しないが、他の人のためかどうかは俺にも分からないな。」


俺も記憶を取り戻せば変わってしまうのだろうか。

それだけが少し不安である。


「安心してください。人というのはどれだけ変わろうとも根本は変わらないものですから。」


「まだ何も言っていないだろ。」


また沈黙が流れる。

俺は気まずいのは苦手な方だけど、それでも俺から話題を振る様なことはあえてしない。

さっきのように俺の心理を見透かされても恥ずかしいからな。


「それでは僕は寝ることにします。1回でダンジョンクリアできるようにお互いに頑張りましょうね。」


「あぁ、何度も何度もダンジョン攻略を目指すのも面倒だしな。」


それに精霊の鏡の効果も気になる。

真偽の審判の効果はかなり強力なものだったから、恐らく精霊の鏡もそれに匹敵する力を秘めている。


俺も寝ようと思い立ち上がる。

そして、ゆっくりと部屋の方へ移動する。

まとまりを取り戻した俺達の活動は果たして上手くいくのか。

寝床に辿り着くまでそんな考えごとをしながら。

ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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