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犯罪者から勇者にジョブチェンジしました〜異世界を救う7人の犯罪者〜  作者: 風野唄
四章 慈愛国 エデル

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第068話 賢者の秘密

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

「今日は何をするか決めているのか?」


「それだけど、僕的には賢者様のことを探るのが良いと思いますね。」


「俺は周辺の魔物を狩るのが良いと思っている。この街では派手な戦闘もないだろうから腕を鈍らせないためにもな。」


ここに来て2つの意見に割れる。

これだけの人数がいれば意見が割れることも珍しくないだろうし、ティキアの時も2つの班に分かれて行動をしたので恐らく今回も似たようなことになるだろう。


「私は今日も孤児院の方へ行きたいです。」


「それは許可できない。」


「なんでですか!私は子供達のことが心配で。」


「お前の優先することはこっちの世界にいる子供の心配をすることか。それとも、元いた世界に戻るために戦うことのどっちだ。」


あまりにも確信をついた重い言葉。

大城の言うことに全て賛同する訳ではないが正しい部分も多い。

こちらの世界に愛着が湧くほどに、元いた世界に戻るという意思も弱くなる。

本来であるならば俺達はこの世界にはいるはずもない異分子である以上、俺はあちらの世界に戻らなければならないと思っている。


「私は・・・、どちらが正解か分かりません。ただ、自分の正しいと思ったことを優先します。」


「それが自分の答えか?あまりにも身勝手だな。」


それ以上は何も言ってこない大城。

怒りではなく呆れているのだろうか。

それともこれ以上は言わないのは大城なりの優しさか。


1人で行こうとする清水だったが流石に来たばかりの街で単独で行動をさせる訳にはいかない。 

しかし、俺まで付いていこうとすると変に勘繰られるのは分かっている。

ここは仕方なく単独で行動させるしかないか。


「わ、私心配なので清水さんの後を追ってきます。」


丁度良いタイミングで清水のフォローに回る小原。

まさか、小原自身から発言をするとは思ってもいなかったが嬉しい誤算だ。

きっと人の怒りの感情を人一倍嫌う彼女は清水が今後5人と合流しても馴染めるように気を遣っているのだろう。


「話を戻すけど俺は調査班に行きたい。二ペガピでもかなり戦闘が続いていたからな。」


「ギャンブルファイトで言うなら僕も後半は参加していたので、調査組でも良いですね。」


「アタシは、毎回経済環境とかを見ておきたいから調査がいいわよ。」


「ちょっと待ってよー。依頼組が2人なのは流石に難しいんじゃないかな?街の中は比較的に安全だろうけど、外を出れば魔物がいて危険だしできるだけ多くの人で動いた方がいいよ。」


大城と井村は依頼組でも問題はないらしいが、流石に2人だけで外に出るのは戦力面で不安があるのだろう。

言葉にはしていないが、大城も井村の発言を聞いて深く頷いている。

井村は普段積極的に発言をするタイプではないがこういった必要な発言はしっかりと意見を出せるタイプなので助かる。


「なら、「じゃあ、僕が依頼組になりますよ。別にどちらかと言えばの話だったので。」


俺が空気を読んで依頼組になろうとしたところを遮るようにして上野が声を出した。

案の定、宮武に関しては変えるつもりはないようらしい。


「いいのか?俺もどちらでも良かったんだけどな。」


「宮武さんと店を一緒に周る方が面倒ですからね。」


小声で俺にそう言う上野。

確かに無茶な交渉術で値段を下げているのを前に目撃したことがあったな。

今回は情報収集をするだけなのでそれほど問題はないだろうけど、先を見越して譲ったのだとすれば計算高いやつだ。


「決まったようだな。ここで解散してそれぞれで動く前に1つ。俺達の最優先するものはなんだ。」


この問いかけは意思表示をさせたいのだろうか。

それとも何か別の狙いがあるのか。


「アタシは別に帰るかどうかは興味ないわ。こっちが元いた世界よりも面白いかどうか知るそれだけよ。」


ある女性は探究心を。


「僕はどうせなら魔王を討伐したいぐらいですね。ヒーローになれる機会なんて滅多にないですからね。」


ある青年は栄誉を。


「ワシは帰りたい。ここの世界にも面白い本は多いけど、あっちの世界よりは発展してないし。」


ある老人は嗜好を。


それぞれの考え方は全く異なっていて同じものはない。

大城の答えも聞いてみたいものだったが俺の方に顔を向けて発言を求める。

俺の最も優先していること、信念はなんなのか。


「俺は元いた世界に戻る。俺がもしも本当に犯罪者だったするなら元いた世界で罪を償うべきだ。」


俺が最も不安になっていること。

それは犯罪者である可能性だ。

自分は罪を犯すような人間であってほしくないと思っているが、罪人であるならば償いをするべきだ。


この考えも記憶を取り戻してしまえば無くなってしまうのだろうか。


「そうか。俺は魔王を倒し願いを叶える秘宝を手にいれる。それが俺達の最適解だと思っている。」


「帰還するためにはそれを頼るほかないだろうからな。今は同じ方向を向いている必要があるから、魔王討伐を目標としていくのがベストだろう。」


「じゃあ、時間も勿体ないし行きますか。」


俺は宮武と一緒に外壁の方へ向かって歩き出す。


願いを叶える秘宝。

使い物にならないガラクタだと何人が気づいているのだろうか。

元いた世界に戻る方法は途絶えていると思って間違いない。


「何考え事しているのよ。そろそろ着くわ。今回はアタシも賢者のことを専念して調べるわ。」


「珍しいな。さっき経済がどうこう言っていたのに。」


「神様ってのが好きじゃないから化けの皮を剥がしてやりたくてね。それに魔導具が主体のアタシはいざという時のために温存しておきたいし。」


そもそもこの街自体が好きではないらしい。

俺も徐々にこの街に怪しさというのに気づいてきているが、それとは全く違う理由のようだ。

張り切って店に入る宮武を見てある意味で感心をしてしまった。


「ちょっといいかしら。」


交渉術のスキルは持っていても商売が絡んでいないとなると作用しないのだろうか。


「いらっしゃいませ。どうかしましたか?」


このままだといきなり賢者が怪しいとか聞きそうなので援護する。


「これとこれを買いたいんだ。賢者様に差し入れをしようと思って。」


「あらそう言うことでしたか!でも、残念ながら賢者様は神のお告げで他者からの施しを受けれないんですよ。」


「食べ物の差し入れもダメなのか?」


「えぇ、神託を授かっている20時から22時の間は特に人が近づくのを嫌っていらっしゃますね。それでも、怒ったりとかはされないですけどね。」


「誰か近づいたことがあるのか?」


「噂ですけど、女性らしき声と賢者様が会話をしているのを聞いた街の女性がいるんですよ。それは遠くの距離からでも分かるほどの美しさをしていて間違いなく女神様だったんだと言っていました。」


「女神が実体を持ってあの教会にいたというのか?」


「みんな信じている訳じゃないですけどね、その子がいうには女神パルーシア様と似たようなお召し物をしてたのでパルーシア様の付き人なんじゃないかって騒いでましたよ。」



賢者は何者かと20時から22時の間に接触している。

それがいつ行われているのかは分からないが、何か裏があることには間違いない。


他の店にも周ってみたが大きな収穫といえばこの噂ぐらいだ。

直接確認することはできないかだろうか。


他にも街の人からも情報を聞いてみることにしよう。

もしかすれば、まだまだ怪しい話を聞けるかもしれない。


その後も俺と宮武で探りを入れてみた。

途中から街の人たちの鋭い視線に気付きながらも。

ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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