第053話 新十傑とプハンエの思惑
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今日のギャンブルファイトはかなりの波乱を巻き起こして終幕を迎えた。
クロン、ハクファン、ペリーラの3人が十傑の座を下ろされた。
大事なことはその後誰が入ってくるのかだ。
「お前ら、大事にしてくれたな。」
「なんのことか分からないよミストローダー。君と対立していたクロン派閥が壊滅したんだ喜ばしいことだろ。」
「新しく入ってきた女。そいつの戦い方に疑問が残る。」
新しく入ってきた女というのは、俺達の横にいる情報屋のことだ。
まさか、プハンエが情報屋を表舞台に立たせるとは思ってもいなかったし、情報屋自体も目立つような行動は控えると思っていた。
「疑問?なんのことだ。例え全部相手の降参だろうと勝ちは勝ちだ。違うか?」
「相手に近づいて何か喋りかけていた。そこまで近づくこと自体は確かに技術が必要なことは認めるが、何か武力ではない何かを使っていたのは事実だろ。」
「それがどうした。何か問題があると?」
今にも戦いが起こりそうな距離での口論になんとも言えない空気感が流れる。
しかし、情報屋が自らの声で発言することによって場の空気が一変する。
「私が不満か?ミストローダー。君がスイムとサガと同盟を組んでいることは既に調査済みだ。それに、君も似たような計画を立てていたのだろ?こっちが先か。そっちが先か。それぐらいの差でしかないだろ。」
「情報屋として生きるなら姿を簡単に見せるべきではなかったな。その顔は覚えた。今度会った時には覚えておけ。」
「ここに顔を出した時点で情報屋として生きていくのをやめたのさ。それをすぐに思いつかないのは君の頭脳の浅はかさだな。」
そういうと情報屋は俺達の近くへ戻ってきた。
前回はバラバラだったように見えた十傑も実は仲間になっていたことに気付く。
「情報屋。本当に情報屋やめるのか?」
「君もバカだね。情報戦だよ情報戦。本当のことを言うわけがないだろ。」
「それが嘘だったとしても、ここで十傑として生活するメリットもプハンエに協力するメリットも理解しかねる。」
「私が彼に協力する理由が知りたいのか。それなら本当にくだらない理由さ。」
タバコを1本取り出して火魔法で火をつける。
そして、一服。
これほど注目を浴びた後だというのに呑気な女だ。
「肝心のプハンエんはどこにいった。まだ、ミストローダーと喧嘩しているのか?」
「それならあそこにいますよ。」
「上野も新十傑だってのに完全に情報屋に持っていかれたな。」
「別に目立ちたいわけじゃないのでいいですよ。ほら、戻ってくるんで聞きたいこと聞きましょうよ。魔族のこと聞きたいんですよね。」
「なぜ、俺が魔族について探っていると思ったんだよ。」
「僕も独自に魔王討伐へ足を進めているんですよ。」
「あれ見せられて信じろって方が難しいだろ。覚醒者はこっちの方が楽しいだろうし。」
「それもそうですね。なら、僕はこの旅から抜けて1人ぶらりと。」
それの方が信じられるし、納得できる。
「まぁ。嘘ですけどね。これでもみんなに愛着湧いてますから。」
協力する理由が何か。それは感情を揺さぶる何かかそれとも合理的な何か理由があるのか。
今、最も有力な説は願いを叶える秘宝。これについて何か情報を知っているということなのか。
大城はそれでも納得できるかもしれないが上野は1度それを否定したのを俺が直接聞いた。
「おい、イチノセ、ウエノ。お前には俺の計画をしっかり話しておく必要があると考えた。場所を移して4人で会議をするぞ。」
外に出ると見覚えのある3人が待ち構えていた。
何かしらのアクションはあると思っていたがまさか直接的に来るとは。
しかも、負けたその日に来るとはめでたい頭をしているんだと感心している。
クロンはもう後がないと呟きながら俺達の方へ叫んだ。
「なぁ。お前ら知ってるか?ここにはよぉー、悪も正義もないんだぜ。どれだけ犯罪を犯そうと金があれば解決するんだ。言いたいことわかるか?」
「俺達を殺すなら不意打ちを進めるぞ。」
「バカなこと言ってんじゃねーよ。今はただ、挨拶しにきただけだ。今度のギャンブルファイト楽しみにしとけよ。」
言葉だけ聞くと負け犬の遠吠えにしか聞こえないがその表情は何かが起こることを確信させる。
だが、結果としてこの場では荒事が起こらなかったのでよかったと言えるだろう。
「あいつらのことは一旦忘れて俺の拠点に行くか。」
何もなかったかのような顔をしているが、この国ではこういうことは日常的に行われているのだろうか。
拠点と言われて連れていかれる間に会話が一切も生まれることはなかった。
何か気まずいような、割り切った関係だからそれはそれでいいような、不思議な気持ちになる。
連れてこられたのは地下2階にあるbarの奥。そこには、更に扉が隠されていて居住スペースとなっている。
まさかこんな場所にアジトが隠されているとは。ちょっと秘密基地みたいで羨ましいな。
俺達はどうすればいいか分からなくて立ち尽くしているところに、先に椅子に座って着席を促すプハンエ。
雰囲気は重要な話合いが始まることを感じさせる。
「まずは最善の結果になったことを喜ぼう。」
「けど、3人中2人はこちら側だったけど1人は全く知らないやつだったぞ。特に喋る様子もなく消えたようだし。」
「みんなに向けて喋る様子はありませんでしたけど、ミストローダーという人と話しているのは見ました。」
「たぶん、似たような作戦をしていたミストローダーの仲間だろうな。」
「そしたら、次はミストローダーの派閥を落とすのか?」
普通に考えれば自分以外の人間を総入れ替えして自分が有利に立ち回れる十傑を作りたいと考えるのだろう。
結局最後は、個人が5年間継続できたかどうかの戦いになるので協力的な人間を集めるのは難しいだろうけどな。
「次の作戦は考えてある。それにお前らはいずれこの国を去ることを考えるとそれを踏まえた計画も必要だ。・・・ここに残るという選択肢はないのか。」
かなり真剣な表情で質問してくるプハンエ。
俺達の実力を買ってそのようなことを言ってくれているのだろう。
しかし、上野はどうか分からないが俺はここに残る理由はない。
元々、それを視野に入れた割り切った関係だったからな。
「俺は残ることはないぞ。こっちもこっちで忙しいからな。」
「僕もしなければいけないことが残っているので一時的には協力できてもずっとは難しいですね。」
「そうか。なら俺の計画ぐらいは聞いておけ。それぐらいはお前らには聞く権利がある。」
ついにそのことを本人の口から聞き出せるのか。
でも、この場に情報屋がいないのはどういうことだ。
仲間なら一緒に話を聞いておく必要があるだろうに。
それか先に聞いていた可能性のあるしな。
「この先、俺は魔族と接触する。魔族の名は、オッド。オッドを俺は殺す。」
自分の欲望を叶えるため。力を誇示するため。
それらのどちらにも当てはまらない答えが返ってきた。
「魔族を殺す。それは簡単じゃないのではないか。」
「それでも俺はやらないといけない。自分自身の復讐のためにも。」
「それなら俺から何か言うことはない。」
「言及してこないのか。意外だな。気になって詳しい理由を聞いてくると思った。」
「他人の復讐に興味はないからな。やるなら勝手に最後はしてくれ。」
その後は、今後の計画について詳しく共有した。
計画は、ここ最近でとっさに思いついたというようなレベルの内容ではなかった。
俺はただ計り知れない怒りを感じて静かにすることしかできない。
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