第044話 ギャンブルファイト
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声の正体を探そうと辺りを歩いていたが見つけることができない。
声だけで探すのにはやはり無理があったのだろう。
しばらくすると俺は面白そうな場所に辿り着く。
今の目的とは違うのだが、看板に書かれていることを読んだ後に吸い寄せられるようにして足を運ぶ。
「ここの受付をしたいんだけど。」
「ギャンブルファイトに参加されるんですね。参加料は1万ゴールド以上になります。一応表の方にもルールが書いてありましたが説明は必要でしょうか。」
「いいや、大丈夫だ。単純明快だから間違えることもないだろう。」
ギャンブルファイトというのは、対人戦の勝ち負けを予想して当てたら賭け金がもらえるものである。
しかし、そうなるとこのゲームには対戦する人間が2人も必要になってくる。
そこで戦っている側にも賞金が出るシステムを採用したのだ。
もしも、対戦相手に勝ったとしたら最初の参加費用に自分のオッズを乗せた金額がもらえる。
自分の実力に自信がある人間なら誰しも参加したいと思うだろう。
どちらにもお金を払っていて赤字にはならないのかと思うかもしれないがこのギャンブルは意外にも人気らしく、対戦している人間にもお金を払ったとしてもお釣りが来るぐらいの儲けがあるにだろう。
「まぁ、ここで俺の修行をさせてもらえばいいか。金のことはついでぐらいに思っておこう。」
対戦相手が決まるまで待機してほしいと言われた部屋には何百もの人が待機をさせられている。
情報収集がてらに話を盗み聞きしていると、参加の理由を自慢げに話しているやつがほとんどだ。
とにかく金が欲しいが運がないので確実に稼ぎたいやつか、人と戦いたくでたまらない変態のような人物かの2択しかいないようだ。
強いていうのなら、【鑑定】でステータスを見ることが出来ない奴らは決まって口を閉ざして周りを見渡している。
冷静に観察しているだけでもこれだけの情報がある。
俺にとっては全ての思考力を鍛える練習になって助かっている。
「お前、鑑定スキル使ってんのバレバレだぞ。あそこらにいるバカどもは気付いてないかもしれないけど、敵作るからやめておいた方がいいぜ。」
親切に忠告してくれる人物が俺の背後に。
さっきのポーカーの時にやつかとも思ったがさっきは女性のような声の高さをしていたが、こっちは見た目も声の低さからしても明らかに男だろう。
「ここにいるやつは元々敵だろう。それにアンタのスキルは見れないくも【気配遮断】をもっているのは分かるぞ。」
「プッ!クハハァー!【気配遮断】じゃないぜこれは。ちょっとカマかけたつもりかもしれないけど、惜しかったな。そのスキル持っているやつは生まれ持って影が薄いか天才的な才能があるかのどちらかだ。俺が使ってんのは【忍び足】。音を消して歩くスキルだから、お前でも出来ると思うぜ。なんなら教えてやろうか。」
スキルにも似たような特性を持ったものが複数あるスキルが存在するのか。
確かこの間、井村が【剣術】の上位互換にあたる【剣豪】スキルというのと戦ったと言っていたな。
スキルも奥が深いことに関心する。
それで一瞬返信が遅れたが悩んでいると思われているぐらいだろう。
「俺の知り合いがタダより怖いものはないと言っていたから遠慮しておく。」
「良い知り合いを持ったんだな。俺は初見殺しのプハンエ。お前みたいなギャンブルファイトが初めての人間に声を掛けてはスキルを教えると言って嘘のスキルを伝授させるんだ。もしも、受けていたらまともには戦えなかっただろうな。」
「断られて諦めるなら分かるが、なぜ自分の情報を教えるようなことをした。」
「やっぱりお前は面白いぜ!今の情報が本当なんてどこにもないんだからよ。特別サービスだ。これは本当のアドバイス。ここで勝ち残りたいなら、真実か嘘かの判断が出来るようにならないといけないぜ。」
また足音を消しながら、俺の前から姿を消していく。
動作1つ1つからも音がしなかったことを考えると相当なレベルの【忍び足】かもしれない。
いや、そもそも【気配遮断】の可能性も残されているな。
「それでは始めていきたいと思いますのでモニターに表示された番号の方はすぐさま準備を済ませて、対戦相手と被らないように右か左のゲートへとお進みください。」
待合室でアナウンスが響き渡っている。
まるで飢えた獣のようにそのアナウンスに興奮し会場全体がうるさくなる。
106番 120番
モニターにはそう表示されている。
てっきり1番が最初かと思い油断していたが、どうやら俺が一番手らしい。
対戦相手は右のゲートを選んだらしくゲートの上が緑から赤に変わっている。
被らないようにと言われたので、左の方へ向かうことにした。
その行き道にも参加者が俺にガヤを飛ばしてくる。
下品な言葉が多いので途中からまともに聞くのもやめたけど。
ゲートを抜けた先には数え切れないほどの人が観客席に埋まっているのが見える。
控室とはまた違ったうるささでこのゲームの人気が分かる。
それにしても、大勢の人に見られながら戦うのは慣れなさそうだ。
1戦目の相手を確認してみると、かなりアクセサリーを多く付けていて戦うことよりはオシャレ優先という感じがする。これも油断させる戦法の1つかもな。
「おっしゃー!ラッキー!お前のオッズこれだけ高いということは今日が初めてだろ。楽勝楽勝。」
どうやら、俺のオッズは対戦経験がないことから高く設定されているらしい。
観客の人もデータの無い人間には見た目などの要素でしか入れられないからな。
相手が油断しているので、今のうちに【鑑定】を使っておくことにした。
【鑑定】のLvが3になってから使う機会がなかったので、試してたいという気持ちもあるからな。
名前:ランム・オオード
称号:ギャンブル戦士
スキル:【イカサマ】Lv3 【忍び足】Lv2 【剣術】Lv1
今のところは変わったところが見られなかった。
スキルレベルが上がったからと言って目にみえる変化があるわけではないのかもしれない。
もしかすると見れるものが増えた可能性が高いな。
「俺が強いかどうかは戦ってから決めても遅くないぞ。」
「俺をあんまり舐めるなよ!【忍び足】」
音を消しながらこっちへ近づいてくる。
しかし、そのスキルは最初から見られている状態で使ってもなんの効果もない。
とりあえず、移動で使っているのかもしれないが【忍び足】が使えることをわざわざ教えただけになる。
その時点で俺は確信した。
この勝負を俺の勝ちだ。
今までこれ以上に強い奴と戦ってきた。
今更、こんな奴との戦いで負ける訳にはいかない。
「まずは小手調べだぜぇーーー!!!」
大声をあげて攻撃を知らせる。
大振りの攻撃で隙を見せる。
スキルの使い方を理解していない。
それで俺のことを舐めていたと思うと少しだけ怒りすら覚える。
新しく手に入れたドラゴンのグローブをつけていることを確認し、全力を右手にこめる。
「お前相手にはこの素手で十分だろ。」
俺の渾身の右ストレートは相手の顔面にクリティカルヒットした。
攻撃の際に少しだけ炎が出ていたのが良い演出になっている。
気付けば、終了の合図が流れている。
俺が一撃で終わらせたからなのか会場を大盛り上がり。
最初の試合とは思えないほどの歓声に耳が割れてしまいそうだ。
しかし、満足できないし、この程度では何1つ経験にならない。
控室に戻ると大勢の人がこちらを見ている。
さっきの暖かな雰囲気ではない。
敵の情報を探るような目。
「お前、ここで生きるの下手そうだな。自分より実力が明らかに下のやつでも接戦のように見せた方がいいんだぜ。圧倒的に勝ったら。注目されてしまうからな。」
「それだと強い奴と戦えないだろ。俺は強い奴と戦えればいい。」
「お前、そっちのタイプだったのかよ。」
プハンエからここで生きる術を教えてもらう。
強がってみたけど、確かにあそこまで圧勝すると警戒されるのは当たり前だ。
今度からそういう細かな点も注意しないといけない。
初戦は勝ったにも関わらず、スッキリとはしないものになってしまったな。
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