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犯罪者から勇者にジョブチェンジしました〜異世界を救う7人の犯罪者〜  作者: 風野唄
二章 軍事都市 ティキア

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第034話 結論

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

その後、夜になるとみんなで証言の擦り合わせが行われた。

目撃証言はかなり少なく成果が無かった人もいるようだ。


しかし、話を聞くうちに1回目の事件の時に俺達の聞いた証言と一致する人物を見たと言うことを聞く。


「それは本当ですか。」


「え、えーっと多分間違いないと思うんですけど。人と話すのが苦手なので私というよりも。」


「私がしっかりと聞いてたよ!」


小原が聞き込みを行えないことは知っていたので、清水が同行していても不思議な話ではない。

それに心理的には俺達よりも清水みたいなタイプの女性の方が柔らかい印象を与えて話しやすいだろう。


「それが本当なら1件目の火事は目撃された人物の犯行でまず間違いないな。」


ここまでしか情報がない今はそう判断するしかない。

そう大城は判断したのだろう。

俺もそう思えてきた。しかし、心の奥では納得するには遠い何かを感じる。


この正体は何か。

それは真実が分かった時のみはっきりするのだろう。


「待ってください。それだと2回目の犯行の目撃証言と一致しません。」


「そうだよ。ワシが聞いた話によると2回目の事件ではワシが怪しい人物として目撃されたぐらいだったしね。」


「アンタ、なんで2回目の火事の時に現場周辺うろついてるのよ。1回目が無理だったからには疑ってるわけじゃないけど怪しい行動は控えなさいよ。」


「確かに、私もそのイムラは見たな。事件現場で1番最初に出会った。」


「待ってください。井村さんだけ疑われて黙っていたら怪しいと思うので言わせてもらうと僕も事件現場近くで目撃されていますし、それは事実です。でも、犯人ではないですけどね。」


「全くの1回目の事件からするに2人は無関係と証明できたが不要な行動は当分避けた方がいいな。」


ここで指す不要な行動。それは自由時間のことだろう。

休日にしろ、依頼後の休息にしろ、1人で行動すれば疑われた際に言い訳などできない。


それを全く無くすには1つだけ。互いに無実を証明できるように行動を共にする。

いや、そんな生ぬるい言い方ではないな。


監視しあう。


それが1番しっくり来る言い方だ。

ここで一緒に過ごしてる仲間ではあるが所詮は元々他人だった人達だ。


何を考え。

何を思い。

何もするか。


そんなものは理解できないし、出来たとしても全てを共感する必要もない。


だから、仮にも中に真っ赤な犯罪に手を染めた人間がいたとしても擁護する必要などない。

しかし、擁護しない代わりに否定もできない。


なぜならここにいる俺達の本質は皆等しく悪であるのだから。


「僕が注目する点は犯人の人物像よりもその手口ですね。」


「決定的な証拠が何も無かった。と言うことだよね!」


「清水さんの言う通りです。僕達は現場を2回も見ているにも関わらずその証拠すら見つけることができなかった。しかも、ティキア騎士団は1回目の際に犯人が高レベルの【火魔法】を使ったとすぐに判断をした。」


「なら、その結論にいたる何かをティキア騎士団は発見した。それも俺達が知り得ない情報で。だよな、名探偵。」


「あれ?確か高レベルの【火魔法】と判断したのは、【水魔法】を使ってもなかなか消火できなかったからじゃなかったっけ?」


「それもありますが、2回目の時の彼らは発火の原因を言わずに帰った。」


「それは2回目と同じだったからじゃないの?」


「だったら、1回目同様に犯人を探すはず。いや、そうしないといけなかった。なのにそうしないのは、出火に関する情報が無かったから。あくまでも仮説になりますが、犯人は1回目と2回目で犯行の手口を大きく変更したんだと思います。1回目で大きく手掛かりの残る【火魔法】を使ったから、ティキア騎士団に犯行の手口がバレた。だから、2回目は魔法を使わないで他の方法に変えたんだと思うんです。」


話を聞けばその推理の方が辻褄があうような気がする。

しかし、それを裏付ける知識や情報もない。


すると隣の少女から答えへの道標が示される。


「・・・魔力痕。たぶん、そのティキア騎士団の中に魔力痕を見える魔道具を持ったやつがいたんだな。魔力痕は1つ個人情報みたいなものだ。魔法を使って人間によって形はかなり変わる。それに見ればある程度どんな魔法を使ったかもわかる。」


「なるほど。だから、犯人は2回目は魔法を使うのを避けたということですね。」


ここで珍しい人物が発言をする。

それもかなり勇気を振り絞って。


「あの、こんな推理とかできない素人が口を挟んでしまってすみません。でも、どうしても言いたいことがあって。」


「発言は誰でもできる。そんなに怖がることはないぞ小原。」


大城が優しく援護すると、自分の意見を述べる。


「犯人は1回目と2回目同じ人なんでしょうか。私には、手口が違いすぎて全く別の人やったようにしか思えないのですが。それに、1回目の目撃証言の人物は現場で見られていないのなら模倣犯の可能性も。」


「そうか。模倣犯か。1回目の犯人は、本当にあの店だけを燃やす理由があった。しかし、2回目は全く別の犯人が無作為に選んだ場所を燃やした。納得いくほど綺麗に収まるけど。」


「それなら疑いのかかる人物が2人。だろ、井村、上野。」


「そうなるかもね。現場に足を運んでいたのは事実だから。」


「僕もその可能性を否定することは出来ないですね。」


「ちなみにイチノセも現場付近にいたが、私が無実を証明するぞ。」


「わ、私そんなつもりは。お2人が犯人だなんて。」


「気にすることはないだろ。集めた証拠の中に信じたくないものがあっても真実のために目を背けてはいけない。そうだろ名探偵と文豪さん。」


「全くその通りですね。自分の疑いを晴らすのは自分でということでしょう。」


「こう見えても推理小説は得意なジャンルだからね。モリアーティでもなんでも捕まえてみせるよ。」


容疑者となった2人だが、全く持って動揺する様子は感じられない。

自分で真犯人を連れてくればいいのだろうと言わんばかりの勢いだ。


「今の情報は各自でまとめておくようにしてくれ。それにしても、まだ手掛かりになりそうな物は見つからなかったがな。でも、幸い今日は火事が起こらなかったから良かった。」


「いつ起こるかわからないから気を抜かないようにしないと!推理の方では力になれないから、次犯人が放火したら全力で走って捕まえてやる!」


今日はたまたま放火犯は動かなかった。


いや、これは必然なのか。

それはまだわからない。


いずれにしても3日後にティキア騎士団の結論が出る。

その真偽は定かではないが、そこまでには俺達も結論を見つけ出さないといけないな。


「それにしてもティキア騎士団の謎は今日の聞き込みで深まるばかりですね。」


「街は盲信状態に陥ってる。このままではティキア騎士団の情報は何もないままだな。」


「あら、あるじゃない1つ。情報を探る良い方法が。」


そう言って1つの紙をこちらに見せてくる宮武。


そこには、ティキア騎士団が団員の募集をしていることが書かれている。

いつでも入団者を受け入れる体制らしい。


「まさか、潜入捜査ってことか。危険な賭けだな。それに俺達の顔を割れてるぞ。」


「安心しなさいよ。髪色変えて、メガネかければ雰囲気なんてガラっと変わるもんよ。」


捕まった時のことを考えるとリスクは高いが、それも悪くない手だ。


情報が少ないので、内部から情報を集める。

これが吉と出るか凶と出るかは運命のみぞ知るだろう。


しかし、リスクが大きいからやりたがる人間はいないだろうな。


「その役、俺がやる。もし、バレたとしても逃げることぐらいはできるだろうし。」


「さっすが!やる時はやる男ね一ノ瀬。」


自分の案が採用されそうだからか嬉しそうな宮武。

元々、何かあるとは思っていたからいつかは調べないといけなかっただろう。


「早速で申し訳ないが、行動に移すとなったら明日から動いてもらうぞ。」


「分かってる。火事の犯人をどう結論づけたのかを優先して、何か他にも隠している秘密があれば調べておく。」


明日から少しの間、清水と小原にレインを見てもらうことにした。


俺は夜のうちに髪を染め、服を新しく揃えて度の入ってないメガネまで用意した。

鏡で姿を確認したが、自分でさえ変わりように驚いているんだ。

他の人が気付くはずもないな。


そして、なるべく他のキャラを演じて明日からの潜入に挑もうと誓った。


ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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