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犯罪者から勇者にジョブチェンジしました〜異世界を救う7人の犯罪者〜  作者: 風野唄
二章 軍事都市 ティキア

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第025話 チーム聞き込み隊

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

目の前にいるのは善人かそれとも悪人か。

それを聞かれたならば、確実に悪人と答える。


しかし、本当にそれが悪意だけに塗れた人間なのか。

それを見極めもしないうちに偏見の眼で結論を出すのは些か愚かである。


だからこそ、僕は大城さんと一緒に行動しようと思ったのだ。

人と接触する機会が増えればボロを出す機会も増えると考えて。


「大城と上野くんは、狩りの方行かなくて良かったの?アタシがいうのもなんだけど、聞き取りなんて面白いことないと思うわよ。」


「俺は戦闘よりも情報が必要だと感じたからな。仮に宮武が1人で行くことになったら、女性だから面倒事になっていかもしれない。これで良かったんじゃないか。」


「僕も色々と調べたいことがあってつい来たので気にしないでいいですよ。」


「あら、そう。アタシは店の品揃えとか物価や景気を聞くから、他に調べたいことがあったら2人でお願いね。」


「天才高校生の上野が一緒に聞き取りをしてくるなら百人力だな。」


「僕も警視長さんと一緒に聞き取りができるなら心強い限りですよ。」


僕と大城さんは互いに褒め合っている。

宮武さんからすれば互いをリスペクトしあい、本心から出た言葉の様に見える。


でも、僕からすればそんな言葉には見えない。


僕を褒めることで油断させ自分の術中に嵌める。それくらいは、凶悪な詐欺師として名が知れている大城にとって造作もないことだろう。


(いけない。僕はこの目で見た物だけを信じると決めたんだ。だから、今も大城さんについてきたのに。)


いつの間にか疑いの目で見ている自分が憎い。


自分を正義だと信じて疑わないが、きっと僕も本性はこの人と変わらないのだろう。

それが怖くてたまらないのはまだ僕自身に善の心が残っているからだと信じたい。


「まずは昨日行った武器屋からね。顔が知れてるってのはちょっとしたアドバンテージになるわ。」


「まだ1回しか来たことがないだろ。変に経営状況とか聞き出そうとするなよ。人間は金のことには敏感だからな。」


「えぇー、経営の話くらい世間話程度でもするわよ。」


「まぁまぁ。宮武さんの力量次第ではありますけど、ストレートには聞かないようにってことですよ。ここは武器の調達に必要不可欠な場所。利用できないなんてことになったら困りますから。」


「分かったわ。深くは踏み込まないように自重するわ。」


その言葉が聞けたので、武器屋のドアを開ける。


昨日はただの買い物客として来たが、今はこの街の事情を探る余所者。

何度経験してもこのアウェーな感じには慣れそうにもない。


「緊張しているのか?あまり表に出さないほうが良い。隙ってのは1度見せたら後は利用されるだけだ。」


その言葉を聞いて急激に背筋を正す。


今の自分の現状を見透かされたように言い当てられてしまい、警告までされてしまうと恐怖が湧き出る。


彼の言葉は今まで聞いたどの言葉よりも重みを感じることになった。


「いらっしゃい。あら、また昨日の人達じゃないの。どうかしたんですか?」


「いや、こっちの街のことに詳しくなくて。店を見るついでに聞いてみることにしたんです。」


「そうですよね。こっち来たばかりなら不思議に思うことが多いですよね。」


こちらの気にしすぎなのか親切な対応をしてくれる。


まだ踏み込んだ話をしていないのもあるが、普通は営業中に立ち話がしたいと言って来た客を好ましくは思わないだろう。ましてや、昨日買い物に来た客だ。何か物を買うとも思えないのに。


「そういえば、昨日甲冑を着た男の人にあったんだけどあれは?」


「あぁ、ティキア騎士団のことですか。あの方達は、治安の悪いとされている冒険者を取り締まる為にできた組織ですよ。そのおかげでティキアの冒険者でバカな真似をするような人は減りました。それに地域貢献度のかなり高く、この街では英雄みたいな人達です。」


この街の人にとってあの人達は好印象なのか。

僕達が会った人がたまたま厳格な人だったのか、それとも冒険者だと理解していたからなのかはまだ分からない。


「ティキア騎士団の人はすごく良い方達なんですね。普段は、警備とかで街を巡回されているんですか。」


「いえ、普段は基地で特訓をされていますよ。でも、たまに若い兵が巡回しているからそうとも言えるかも。」


「へぇー、街の巡回は定期的ではないんですね。」


「前までは、毎日のように行なっていたんですけどね。なぜか、急にパタリと無くなったんですよ。」


それは何かあったことを意味する情報。


毎日行っていたということは、治安維持の為に尽力していたということだ。

それがある日を境に行われなくなったのは、急な方針の変更か、はたまたその必要性がなくなったか。


どちらにせよ。この店員は理由までは知らないのは明白。

ティキア騎士団について興味が湧いて来たが、他のことを質問するしかないだろう。


「それと僕達、ちょっとした噂を聞いたんですよ。」


「噂ですか?それはどんな?」


「この街にはとあるお宝が隠されているらしいですよ。なんでも数億ゴールドはくだらないとか。」


僕は知っている情報に嘘を織り交ぜる。

ストレートに聞いてしまえば、もしかすると警戒されてしまうなんてことになりかねない。


情報に誤りを入れておけば、大した下調べもせずに本当に噂程度で聞いて鵜呑みにしたとしか思えないだろう。


「そうなんですか!それは知らなかったなぁ。でも、それ多分嘘だと思いますよ。この街、最近不景気に陥っていてお金ないですもん。もし、そんな宝が本当にあるならさっさと売り飛ばして街の復興に当ててほしいですよ。」


店主の顔色は少し曇ったものとなる。


それが不景気で気を落としている顔なのかどうかは本人以外は分からない。


そして、この会話の中にはもう1つの情報が。


「へぇー、不景気だと何かと大変よね。この店を影響を受けてたりするの?」


さりげないタイミングで会話に入ってくる宮武さん。

この不景気というのは3人とも引っかかった。


「いやー、この店は全くですよ。なにせ、客足が減っても騎士団から大量の武器の仕入れが依頼されるんですから。他の店だと本屋や魔道具屋はひどい影響を受けたと思いますよ。」


騎士団から武器の発注を受けているのか。

少しずつ絡まった糸が解けてきたように感じる。


これ以上長いしても営業の邪魔になるだけだ。

今、聞き取りで出た本屋と魔道具屋に足を運んでみるとするか。


不景気という言葉を聞いて後に街の様子を見てみると別の街のように見え方が変わってくる。


人は少ないわけではないが、冒険者のような装備を身につけた者が少ない。

かと言って、旅人のように大荷物を持ったものがいるわけでもない。


ここの住人ばかりだということだ。

それが理由なのか本屋や魔道具屋など、普通の暮らしには不必要な物を売っているような店には客が入らない。


さっき武器屋で聞いた話は聞き取りをするまでもなく、こういうことだろう。


「どうする?また店に入って聞き取りでもしてみる?」


「やってみる価値はあると思いますが、似た様な結果になるのは明白かと。」


「俺も同意見だ。聞き取りは続ける。が、その前に調べることを絞ろう。」


先ほどは気になったことを適当に質問する流れだったが、次からは情報をまとめ上げるためにより精度をあげた質問が必要となる。

それならば、事前に調べることは共有しておくべくだろ。


・隠された秘宝について

・ティキア騎士団の行動

・ティキアの街で起こる不景気


この3つが今最も気にするべき話題だろう。


それを確認して店を1つ1つ回っていく。


しかし、いくら聞き込みをすれども返ってくるのは全く同じ返答のみ。

まるで誰かが事前に用意していたかのようだ。


考えられるのは、ティキア騎士団。

彼らが余計なことを吹聴しないようにと手を回している可能性が高い。


仮に下の2つの情報が無くても、秘宝のことだけは調べ上げないといけない。


そう思いながら、帰路についた。

ご覧いただきありがとうございました!

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毎日22時から23時半投稿予定!

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