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約束と契約4  作者: オボロ
37/64

#37 運動会の種目



不気味な遺体と対面してから二日後、マリアは、体育祭で行われる種目の内容を、一つ一つ、説明を受けた。

イギリスの学校にも、運動会と銘打めいうつ行事はあった。

だが、日本の運動会のように、チーム分けはされなかったし、勿論もつろん、得点性でもなかった。

幾つかある競技は、それぞれエリアごとに分かれていて、生徒達は自分で好きなエリアに好きな時に行って、その時に来ていた人と競技をするのだ。

朝9時から始まり、お昼の12時には終わるという、とてもお手軽な運動会だった。


ところが、日本の高校ではどうだろう。

たくさんのチームに分かれ、たくさんの競技で競い合い、得点を付けて、勝敗を決める。

その上、数日前から練習して、当日を迎えるらしい。

一日がかりの騒ぎではなかった。


競技の種類も多かった。

ただの短距離走や長距離走は無い。

玉入れと綱引きは、マリアが知っているものと同じだった。

ハードル競争は、50mのコース上にハードルが並べられ、そのハードルを飛びながら進み、ゴールする。

借り物競争は、借りるモノが書いてあるメモの入った封筒が、コースの上にばらまかれていて、拾った封筒の中のメモに書かれているモノを、会場内にいる生徒や教師から受け取って、ゴールをするものだという。

マリアが出る障害物競走は、4人で出場するリレー式で、マリアの他に3人が出場することになっていた。

それぞれが違う障害物を、一人50mやるのがルールで、4人がたすきつないで、校庭を一周するのだという。

障害物は4つ。


・缶倒し・・・30m先に三つの空き缶が並んでいる。15m走ったところで玉入れの球を拾う。そこから10m走ったところから投げて、すべての缶を倒す。玉が足らなくなったら、戻って拾う。


・瓶釣り・・・20m走ったところに空の瓶が置いてあり、そばには短い棒が結んである紐がある。瓶には触れず、紐だけを使って、瓶を持ち上げたら、そこから10m先にある台の上に瓶を立てる。


・CD入れ・・・20m走ったところにバラまいてあるCDを拾う。さらに10m走り、その先にあるカゴへ投げ入れる。一枚でも入ればOK。入らなければ入るまで、戻って拾って投げるを繰り返す。


・豆移し・・・10m走ったところで、紙に包まれた菜箸さいばしを掴み、更に10m走ったところに置いてある空のお椀を取る。そして、さらに10m走ったとことに置いてある豆の入ったお椀から、持って来た空のお椀に、紙に包まれた菜箸を出して、全部の豆を移すことが出来たら終了。



誰が、どの障害をやるのか、決めるのは、マリア達、出場する生徒で———とのことだった。

一緒に出場するのは、菅原すがわら桔梗ききょう田中たなか睦美むつみ山形やまがたすず

マリアは、自分に出来そうもないものを、まずは考えた。


豆を菜箸で掴むのは、多分、苦手だ。

物を投げるコントロールも、あるとは思えない。

残ったのは、瓶釣り。

コツさえ分かれば、何とかなるかもしれない。


「わたし。瓶釣りでもいいかな?」


マリアは、三人に頼み、瓶釣りになった。

残る三つもあっという間だった。


「あたし、缶倒し。」

「じゃ、あたしCD」

「えー⁈…まぁ、豆移しでもいいけどね。」


結局、早い者勝ちで決まってしまった。



応援合戦の応援団は、やりたい人が集まることになった。

人数は多い方が華やかになるので、みんなでやりましょう、ということだった。

一年生から三年生までの男女が参加して、自分達のチームを鼓舞し、相手チームも激励するパフォーマンスをするらしい。

放課後に残って練習する必要があるとのことだったので、マリアは参加しないことにした。

沢井萌々は、チアガールになりたいので、参加を決めた。


「だって、かわいいじゃん、チアガール。絶対、写真撮ってね。」


練習は苦にならないらしい。



津谷美羽は、驚いたことに、混合リレーの選手に選ばれていた。


「足だけは速いのよ。目立つのは嫌だけど、仕方ないわ。そのかわり、他の種目には、絶対に何も出ないわ。」


クラス副委員長とは思えない発言だったが、反論できる生徒はいなかった。







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