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退屈な日常が終わりヲ告げた  作者: 現終千夢
新たな秩序
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第一章:新たな秩序  選択肢

 依然として教師は戻らず、恐慌状態に陥っていたクラスメイトの心は晦冥に依存しつつあった。

 それを把握していた晦冥は、ここで更に言葉を繋げていく。


 「ここで皆には2つの選択肢がある。まず1つ目はあの教師が帰ってくるのを待ち、彼らの指示に従うこと。そしてもう1つ、指を銜えて傍観することを良しとせず、俺と共に”生き残るため”に行動を起こすことだ」


 一息継ぎで語った後、少し間を開けたのち


 「現状、誰しもが気付いているだろうが、明らかに常軌を逸した異常事態だ。頭のお固い教師陣の意見を聞くよりかは、後者をお勧めしたいところだが…… まぁ、強制は勿論しない。何故ならこれは君らの生死を分ける選択肢になる可能性もあるからだ。自分の意志で選び抜いて欲しい。それじゃあ、30秒後に決を採る」


 そう言い終わると、晦冥は目を閉じて時間が過ぎるのを待った。クラス内は静けさを保ち、各々がどちらに付き従うべきかを真剣に考えているようだ。


 「時間だ……。 最後に言っておくが、俺と共にくるなら基本的に指示は守ってもらう。勿論、生死に関する問題は自身を優先させて構わない。では、俺と共に来ることを選んだものは前に移動してくれ」


 一瞬、クラスメイトは逡巡したが、剛と誠吾が移動したことを皮切りに状況が動き出す。

 続々と前方へ流れ出す一方で早坂 悟のように動かないものもいた。


 (結局、こちらに加わるのは全体の8割程度か…… それに加え、先に確認したスキル持ちは悟以外全員来たか。ははっ、これは嬉しい大誤算だな。)


 「この選択で本当にいいんだな?後悔はしないんだな?」


 晦冥は自身に付く仲間、ここに残るものの両方へ目を合わせ、尋ねる。

  

 了承の意を伝えるもの、頷くものも居れば、残る選択をした中には迷うような素振りをしているものもいた。


ここでよくいる主人公ならば手を差し伸べるかもしれないが、晦冥はそうか、と一言告げるだけでそれを良しとするのであった。


 「ここからは、完全に別行動となる。だがここに残る君らに死んでほしいとも思っていない。生きてまた会おう。ただ、俺の邪魔をするようなら容赦はしない」


と今後使えるかもしれない種を蒔きつつも、不安要素である悟たちへの警告も忘れずに行う。


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