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復讐、始めました。  作者: 中島(大)
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91話 練習!暗黒新陰流無刀取り!②

 ~ファミリーレストラン ダスト~


「いやまじお姉さんまじ綺麗っスねまじで!透き通るような白いお肌にスラっとしたスタイル!輝く銀の姫カットに艶のある唇!鼻の穴も目立たないしほうれい線もあんまないし顔の産毛もそんなないし!何より目隠ししてるのがもうすごい神秘的!やべぇっすマジで!トッシュお前こんなえっちで綺麗なお姉さんと付き合ってたのかよ絶対に許さないよ!」

「トシちゃん何この子?けっこう可愛いんだけど」

「まじやめてくださいよちょっかい出さないでくださいよ。あとなんか途中はほめてるてことでイイんスか?」


 トシちゃん一行はグロッキー状態のテッサイを引き連れファミレス・ダストで一服に入った。テッサイの好きなハンバーグの匂いがテッサイを目覚めさせたら目の前にいるのは銀色の美人さん、トシちゃんの初めての彼女ネネさん。その人外的な妖艶たる美貌にテッサイは一瞬であてられてしまった。


「その目隠しで周囲見えるんすか!?すごいっすね!でもお姉さんの瞳も見てみたいなぁ、きっと宝石みたいに綺麗なんだろうなぁ」

「あらやだもういい子ね飴ちゃんあげるね」


 ネネさんは実年齢はものすごい上なので、子供相手だとついおばあちゃんみたいな言動になってしまう。


「あざっす!大切にします!」

「ぼく~、アタシの目を見たいのかな?」

「え!?見たいですねぇ~」


 そこにトッシュが割って止める。


「止めなさい、ネネさんの目はやばいでしょうが」

「むぅー」


 テッサイをおちょくろうとしたのを止められてネネさんがむっとする。


「あ~、その目を見たらきっと魅了されちゃんでしょう?だから目を隠して生活する必要があったんですね!」


 その不機嫌を察したテッサイはネネさんを持ち上げる…が。


「いや、死ぬよ」

「え?」

「死ぬ」

「…目が合ったら心どころか命を奪っちゃうんですか…それはそれは…大変ですね」


 絶命の邪眼。魔界にはそんなやばい目を持ってる種族がいると妖怪辞典とかでテッサイは呼んだことがある。しかしここで化け物だなんて罵ったりはしない。ネネさんは実際美しいのだから、あわよくば一発できるなら、という下心全開でつたないフォローを入れた。


「違うよ」

「え?」


 トッシュはテッサイを否定する。


「見たら死ぬの」

「目が合わなくてもネネさんの目を見ただけで死ぬと」

「ううん」

「え?」


 さらにトッシュは否定する。


「ネネさんが見たら死ぬの」

「え?」

「ネネさんの視界に入った生物はみんな死ぬの」

「え?何それ…」

「ネネさんはネラプシって吸血鬼さんでね。見た者を死なせちゃう魔眼があるの。ここで目を出したらダストの客店員窓から見える人、皆死ぬよ」

「…まじっすか」

「まじなのよーうふふ」

「…やべぇっすね」


 ネネさんはチーズ入りのハンバーグを食べ終わる。血液が主食の吸血鬼さんであるネネさんはチーズが好きである。チーズの元であるお乳は血液を材料に作られる。なので吸血鬼に必要な栄養が摂取できるのだ。さらに吸血鬼さんは死肉も食べる。もちろんハンバーグは死肉で作られている。なので吸血鬼に必尾様な栄養が摂取できるのだ。


「ネネさんも食べ終わったけど、テッサイお前は何か食うか?好きなの注文していいぞ」


 トッシュの発言にテッサイは牛ヒレステーキとフォアグラのロッシーニ風を注文する。お値段14000円也。


「奢るとは言ってないぞ」

「お前ー!」

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