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復讐、始めました。  作者: 中島(大)
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76話 出現!ネオデビルクロス最高幹部②

 いざ開戦…の前に、二人は気付く。この場所での決戦の危険性に…!そう、猫がいっぱいいる…!巻き添えにできない…!


「ちょっと待った!ここで戦うのは危険だ。場所を変えるぞ!」


 オーラは龍之介くんをそっと地に放ち、倉庫の外へTHIS WAY、FOLLOW ME。着いた先は隣の倉庫。オーラの筋トレ設備やリングが備わり、防音もされているため深夜でも激しい運動が可能なオーラジムだった。


「このモニターで隣の猫たちの様子も観察が可能よ」

「モニター…?空術の遠視みたいなもんかな?」

(空術…彼奴等の空間操作術のことだな。我らの本船にカチコミかけた三人組も使ってきた…。あんな空間操作現象を何の設備装備もなしに個人の能力だけで発動できる彼奴等はまさしく妖術使いよな。だがメカニズムが違えど発生する現象が同じなら対策は可能よ)


 空術について考えこむオーラに不安そうな目線が刺さった。どうやら侵入者の少年の問いかけに返答がなかったからか、ちょっと困ってる様子でもう一度問いかけがやってくる。


「…空術の遠視みたいなものなの?」

「ん?あぁ、すまんな独り言じゃなかったのか。これは離れた位置の映像を映し出す装置だ。吾輩たちネオデビルクロスの持つ技術の一つだ」

「はえーすげー」


 個人の能力で発生する現象に差があるこの星の妖術の方がよっぽどすごいとオーラは思うが、すごいだけだ。強くはない。それに対し科学は同じ設備装備があれば誰でも同じ現象を引き起こすことができる。これが科学技術の強みである。持つ者持たざる者関係なく、同じ力を持つことが可能。つまり戦力差が全くないわけではないが、安定して戦力を展開することが可能だ。


「さて自己紹介がまだだったな!吾輩は宇宙海賊ネオデビルクロス最高幹部の一人、雷魔将オーラ様よ!ヨロシクゥ!」

「あー…アルです。猫カフェの上田屋の厨房で働いてます。じゃあ早速…!」


 アルの必殺インパルス・ストリンガー!相手は輪切りになる!がオーラを縛る!…縛る?残念ながら輪切りならず。このオーラの外皮、硬い!


「ワハハハハ!そう来ると思ったぞ!我が外皮はネオデビルクロスでも最硬!多少の攻撃など通らず!頑固な油汚れも弾くのだ!」

「そうかよ」


 すかさず闘気の糸を霊体化、接触判定を無くし、オーラの胎内に毛糸の玉の固める。この固めた闘気を物質化することで内部の組織を押しのける形で破壊する残酷無慈悲な技、インパルス・バルーンアタック。しかしこの技の欠点は、物質化に多少時間がかかるため、動いている相手には決めにくいことだ。案の定オーラは場所を変えたため、何もない空間にインパルス・マテリアルが具現化され、地面に落ちる。


「ハハハ!外が固いなら内側!わかりやすいな少年!」


 空間操作のえぐいところは相手の胎内の臓器をしれっと外側に出したり、体内に異物をぶちこんだりして来る所だ。当然その技術を持っているネオデビルクロスは、対策もしている。空間転移阻害装置。空間を固定することで次元干渉を拒む。


 この目の前の少年アルは何もないところから突然糸やバットを出すが、それは空間操作によるものではないのはわかっている。つまり、相手の内部に異物を発現させる空間操作のえぐい使い方と同じ戦術が可能ということ。当然、それは最大限警戒しているのだ。


「ハァ!」


 オーラが手刀を大上段から振り降ろす!大柄なオーラの、さらにピンと伸ばした手刀から、さらに光が伸びている。その光は刃。アルもまた自身が持つ最強の闘気武器、聖剣ハヤブサでガードする。が。その光の刃は…すり抜けた。アルの霊体化のように接触判定がなくなったわけではない。その光、厳密には刃ではなかった。そう、光なのだ、高熱を持った。懐中電灯の明りを剣で鍔迫り合いができるのか。当然無理である。


「…!」


 すり抜けた瞬間、このままじゃ着られる、厳密には焼かれると危機を察知したアル。レーザーソードが当るまでにこの危機を乗り越える策を閃かなければ敗北だ!

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