表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩集

冷たい人

作者: 三郷 柳

 

 子供のころ意地悪な子がいた

 いつも私を仲間はずれにしたし、陰口をたたいては嗤っていた

 忘れることはないけれど、彼女たちのことを冷たい人だとは思わない

 だって誰かをいじめるってことは、多少なりとも関心が向いたってことだと思うから

 私に向けられた感情が悪意であっても、確かに私に向けられていたから

 私はどうだろうか

 彼女たちのことを好きでも嫌いでもなかった

 いじめられていることにすら気付かないほどに、関心がなかった

 いつも、誰に対しても興味が湧くことなどなかった

 友達だって、必要だから作った

 学校以外で会うことなどない 必要じゃないから

 友達の話は聞くけれど、当たり障りのない相槌ばかり

 話が広がると面倒だから

 親や友達が体調を崩したとき、心配しているように声を掛けるけれど

 本当はどうでもいい 

 多分私をいじめていたあの子たちは、情に厚い人になっているだろう

 友達思いで家族思いの、いい子になっていることだろう

 冷たいのは私だった

 私のほうだったのだ










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ