表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ポンコツ魔術師の凶運  作者: 池金啓太
二十八話「対話をするもの、行使するもの」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1250/1515

危険側からの意見

「なかなか見つからないな・・・トゥトゥ、そっちどうだ?」


そんな話がされているとはつゆ知らず、康太は倉敷と手分けして別の部屋を捜索していた。


だが見つかるのは私物ばかり。それらしい証拠品となるようなものは一切見つかっていなかった。


「携帯とかなら見つかったぞ。それ以外のだと・・・パソコンが一台あったくらいだ。あとは漫画とか小説とか暇つぶし用の道具ばっかり」


「一人一人尋問していったほうが早そうだな・・・けどそれも洗脳されてたら一緒だし・・・何かしらの情報はほしいところだけど・・・」


一人目が洗脳されていた時点で、ここにいた魔術師全員が洗脳されていた可能性も否定できない。


協会の調査班がやってくる前に、せめてその手掛かりだけでも掴みたかった。協会の誰が内通者かどうかわからない今、自分で情報を確保しておくのが最も確実だと考えたからである。


とはいえおそらくやってくるのは支部長の側近といえるだけの信頼できる魔術師であるのは間違いない。

そういった人物たちを疑うのは良くないが、可能性がゼロとは言えないのだ。


何せその人物が信頼できても、その周りにいる人物はわからない。人から人へと情報というものは伝達されて行ってしまう。


人の口に戸は立てられぬという言葉があるように、常に情報とは動き続けてしまうものなのだ。


「データで残してるならいいけど・・・このパソコン生きてるのか?」


「一応な。攻撃は人だけに限定したから・・・多少壁とか壊してるけど」


攻撃の関係で壁や床が粉砕されていたり、切り裂かれていたりするが基本的に部屋などには危害を加えないように戦ったつもりだった。


結果的にいろいろと壊れてはいるが、少なくとも書類や物品の類はほとんど無事だと思いたい。


「あとは被害者に意見を聞くくらいか・・・本当に協会の人間が来るまでほぼストップ状態になっちゃってるんだよなぁ・・・もどかしい」


「相手がそれだけ徹底してたってことだろ。こいつらが例の組織の人間の可能性も高いんじゃないのか?」


「・・・これだけの人数を集めてるわけだからな・・・単なる方陣術の発動要員って可能性も否定できないけど」


大魔術を発動しようと思えばその分だけ魔力が必要となる。それを補佐するためにこれだけの人数を集めたとなれば別段おかしな話ではない。


とはいえこの建物内でこれだけの人数を集め、なおかつ精霊術師を誘拐していたとなればすでに黒の可能性はかなり高い。


「で、あの人らはお前のお眼鏡にかなったのか?結構頑張ってくれてたと思うけど」


「ん・・・正直に言えばツクヨさんの実力が突出してるっていう印象だな・・・サニーさんやエトラさんも悪くはないと思うんだけど、いかんせんあの人がぶっ飛びすぎてる」


「そんなすごかったのか?」


「俺も少ししか見てないけど、あの人の防御を破るのは結構苦労しそうだ」


康太の評価に倉敷は素直に驚いていた。


康太の攻撃力は並ではない。その康太が破るのに苦労するとなるとかなり高いレベルでの防御を行えると考えていいだろう。


先ほどの攻防が土御門の双子の補助があったとはいえ、康太にそこまで言わせるのかと倉敷はツクヨの評価を改めていた。


「他二人は?」


「サニーさんは・・・まぁ要所要所でのフォローとか、あとはリーダーとしての判断とかがあるだろうから、そういう意味ではいい魔術師だと思う。戦闘に関してはちょっとあれだけど・・・エトラさんはまだわからないな。索敵に関しては信頼できると思うぞ?この建物の見取り図もほぼ完璧だったし」


それぞれが役職をもってこなすタイプのチームであるために、総合的な判断が難しいのが現状ではあるが、康太はこのチームの総合的評価は悪くはなかった。


索敵によって相手の攻撃などを判断し、高いレベルの防御によって相手の攻撃を防ぎ、自由自在の射撃系魔術で相手を牽制。


攻撃力に難があるが、防御力と索敵能力に秀でたチームであるという印象だ。今後高い攻撃力を持った射撃系魔術師が加われば、かなり高い水準での行動が可能になるだろう。


「一緒に行動してもいいとかそういうのは考えるか?」


「どうだろうな・・・突出してすごいのがツクヨさんだけだから・・・ぶっちゃけオファーするほどでもないと思う。いてくれたらありがたいけど、別にいなくても問題はないレベル?人手が足りない時にはうれしいかもな」


「なんかお前結構辛口だな」


「俺の周りには優秀な人が多すぎてな・・・攻撃能力、索敵能力、防御能力、判断能力、捜査能力、大体秀でてる人が多いから、その人たちと見比べちゃうんだよ」


戦闘能力は言わずもがな、索敵においても防御においても他に秀でた人間はいくらでもいる。


判断能力と捜査能力に関してはそれぞれ担当がすでにいるのだ。康太たちが対応すべきは戦闘面での部分だけ。


その点を考えるとサニーたちは決して悪くはないが、康太たちと行動を共にするには少々力不足感が否めない。


「土御門の双子を一緒に組ませるのはちょうどいい実力かもしれないけどな。あの二人が攻撃役を担えば、戦術の幅はかなり広がると思う」


防御能力が高いツクヨと、予知魔術との相性は最高といってもいい。彼らがともに行動することになれば、今後土御門の双子の実戦経験を積む良い条件はそろうように思えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ