表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風人雷神  作者: とろん
4/4

虫の魂

 太陽を受けきらきら光る石畳を歩くのは好きだ。弾むような靴の音を聞くと、なんとなく心まで軽く晴れやかな気持ちになる。そのまま壱の門で男と待ち合わせ学校まで並んで歩く。それは普段ならの話しで、今日はちょっと違った。

 依頼を受けている期間は学校に通うことはない。男はヒメハルと合う約束の時間までに調べたいことがあるらしく、靴はそろって十本木を目指していた。

 十本木とは大木の中身を抉り空にしてつくった図書館である。エントランスホールには協力した動物たちの写真が飾られていた。

 芽衣はずかずかと一本木の方に歩いていくと、そのまま中に入った。

「あ~~、いーー、う~~!」

「芽衣」

「なに?」

 男は芽衣の方を見て笑う。

「楽しそうだなって思ってさ。ここ来たことなかったっけ?」

「来たことくらいならあるわよ。その、中学校の調べ学習のときとか。で、なに?」

「うーん……、たぶんそんな風に数えてたら日が暮れちゃうかな」

 上を向いた男の視線に顔を持ち上げて見ると、ずっと上まで本棚でびっし





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ