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赤ちゃんはつらいよ。

「そもそも召喚獣というのはだな」


とお母様語り始めてはや数時間。無駄に長い話をまとめると…。



・召喚獣というのは人間が召喚することによって呼び出され、契約をする神獣・魔獣のこと。

・召喚獣のほとんどは魔法や神法が使える。

・本来は召喚されても契約するしないは自由。

・が、私たちを召喚できる力量を持った召喚士は極めて少ないので、もしも召喚されたら是が非でも契約すべし。

・私たちの寿命は人間の数百倍はあるので、生涯で一人くらいは現れるだろう。


たったこれだけでした。

…寿命が長いから無駄に長いんですかねぇ。もう話長すぎて耳が腐るかと…


「ごめんなさいすいません許してください!」

「…なんじゃ?」


…たぶんお母様は瞬きしただけなのでしょうが、眼光が鋭すぎて反射的に謝ってしまいました。


「あ、いや、あの……そ、そう、お母様は人間と契約したことがおありで?」


咄嗟に疑問に思ったことを素直に聞いてみると、お母様は目をぱちくりとさせました。

…こうして見るとなんかかわいいかも?

あっ、嘘ですすいませんかわいいなんておこがましいですよねほんとごめんなさぃぃい!


「あるぞ。…お前たちの父親だ」


脳内で一人土下座をかましていると、お母様は無表情で爆弾発言を投下しました。


「…お父様は召喚士? ってことは人間? あれ?」

「本来の姿はこの獣型じゃが、我らは人型にもなれるのだ」


にやりと不敵に笑ったお母様は、目を開けていられないほどの光に包まれました。

そして次の瞬間そこに立っていたのは、絶世の美女でした。


「おかっ、おかあさ…!?」


マジすかー!と叫びたいのをぐっとこらえ、私はその美女を凝視しました。出るところは出ているのに締まるところは締まっている完璧なボディ。白く透き通る肌と、それに映える艶やかな黒髪。神の彫刻かと思うほど整った顔立に、極めつけは神秘的な宝石のような大きな瞳。

お母様は、思わず「女王様!!」と平伏したくなるような美女でした。

そして忘れちゃならないのが、私はその娘だということです。

とりあえず…これは私の時代到来と解釈してよろしいか?


「お母様!私も人型になったらお母様くらい美人です…かね?」

「さぁな。妾の妹弟たちもみな見た目は整っていたが」


この種族に生まれてよかったぁああ!!


「ついに…ついに私の時代が…!」


もう感無量です。感動です。

前世の顔は覚えていませんが、美形だったらこんなに嬉しくならないでしょう。…きっと、平凡な顔だったのでしょうね…。

いいえ、もう覚えてもいない前世のことなんかどうでもいいのです!私は今世を美少女として生きるのです!

美少女ならば…美少女ならばイケメンハーレムも作り放題ですよ!?

※ただし美少女に限る

なんていう平凡顔のプライドを踏み躙る差別的な注意書きにギリギリすることもないんですよ!?


「き…き…き…キターーー!!!」

「なんじゃ、人型になれることがそんなに嬉しいか?」


いえ、美少女というのが重要なんです。

それより、早く私も変身しなくては!鏡!鏡はどこですか!?


「鏡?これで良いか?」


そう言ってお母様が何もない空間を撫でる仕草をすると、そこに銀細工の美しい姿見が出現しました。

ふおお!召喚獣ってこんなこともできるんですか!?


「この程度、朝飯前じゃ」


すごいですね!!でも今はそれより変身です!!


「…変身って、どうやるんですか?」

「…妾はいつも人の姿を思い描くと自然に人型になっているが」


わかりました!やってみます!


「……」

「……」


あの〜、できないんですけど。


「…あたりまえじゃ。お前はまだ生まれたばかりゆえ、魔力をうまく操作できん」

「え、えええぇぇぇぇ〜〜!?」


そりゃないっすよお母様ぁ!!

絶望です。天国まで上げて地獄まで落とすなんて…ハイレベルすぎですお母様。私めにはついていけません…。

ていうか私たちって寿命長いんですよね? え、私が変身できるようになるのって一体いつになるんですか?


「さぁの…。妾はお前のように人間になりたいと思うたことはなかったからのう、はじめて人型をとったのは1000歳頃じゃったか」


ガッデム!!マジカヨ!!

興味なさげに顎に手をやったお母様に、私は地に膝をついてうなだれました。リアル失意体前屈なんてワラエナイ…。


「まあ、そう落ち込むでない」


あの、さっきから気になってたんですけど、お母様ちょいちょい私の心読んでません?


「気のせいじゃ」

「気のせいじゃないじゃないですか…」


どうやら今世のお母様はチートらしいです。ああ、前世の(おそらく)平凡なママンが懐かしい…。


「なんじゃ、妾では不満か?」

「めっそうもございません…」


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