表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

幽霊の事件


そこの君。君は幽霊を信じるかい?俺は信じて『いなかった』なぜ過去形かって?それは......目の前にいるからだ。

「で?お前、その、殺された時のこと覚えてないのか? 」

築??年ボロアパート、二階。

ここは紅流探偵、橘愛奈の犯人捜しの本拠地と決まった。いつの間にか......

「それがだな。全く覚えて無いんだ」

「全くか?」

「あぁ。他の幽霊仲間に聞いても.....」

まてまて。なにサラッと行こうとしている。

「なんだよ。幽霊仲間って」

「そのままだ。幽霊の仲間だ。そうだ!今度紅流にも紹介してやろ」

高らかに宣言する。

「丁重にお断りするよ」

怖すぎる。幽霊仲間。恐るべしだな。ところで、

「お前!いま俺のこと紅流つったろ!呼び捨てにしたろ!」

「あぁ。したぞ。これから長い付き合いだ。砕けていこう」

「じゃあ。俺はなんて呼べばいいんだ?」

「そうだな。愛奈でいいぞ」

まじ?女性を下の名前で呼び捨てとか初めてだ。

「じゃ、じゃあ。あ、愛奈」

「なんだ?」

「本題に戻るが殺された時のことは覚えて無いんだな?」

念のためにもう一度問う。

「あぁ。覚えてない」

愛奈の記憶から犯人の顔が分かると思ったんだが。そう上手くいかないよな。

「それで。じゃあ、事件の概要だ」

俺は自分のノートパソコンに手を伸ばした。聞き慣れた音と共にパソコンが起動して俺はどうしようかと考えてしまった。

「なんて検索しよう......」

いきなり壁にぶち当たってしまった。そうだ。事件の名前やらその他諸々わかんねぇじゃねぇか!

「私の名前を入れたらどうだ? 」

な、なるほど。と手を叩く。意外に愛奈は頭がキレるようだ。

「橘愛奈っと」


キーボードで愛奈の名前を打ち込み、enterキーを押す。

「ヒット件数......3? 」

んな、バかな! ネット上には膨大な情報が有る。それなのに3は少ない。異常に......

「3か。確かに少ないな」

「マジかよ。この中に概要とかあるのか? 」

半信半疑ながらヒットした一番上をクリックする。そこには

「たちばな、あいなのラブラブ日記? お前、こんなんやってたのか? 」

「いや、私はやってないぞ。同じ名前のやつだろう。平仮名だしな」

とゆうことで、1つ目はハズレ。

2つ目にマウスを動かし中身を確認する。

「次はっと。橘愛奈殺人事件......これだ! 」

思わず大声を出してしまう。だが見つかった。これだ。探していてのは。

「えーと。うっ。お前大丈夫か? 」

「ん? 何がだ? 」

「だから、これには事件の概要とかがかかれてるかも知れないんだぞ?その、お前、辛くないのか? 」

「私は、大丈夫だ。だから読み上げてくれ」

強いな。そう思った。

「橘愛奈、当時19歳。アパートの、一室で殺害されているのを知人が発見。警察は顔見知りの犯行とし捜査を開始、しかし捜査は滞り打ち切り」

と、書いてあった。てっ本当に概要意外にわからねぇ。

「愛奈、なんか思い出したか? 」

念のために聞いてみる。

「いや。何も」

「そっか。じゃあ次いくか」

3つ目に合わせてクリック。

「これは! さっきのと同じだな」

結局、大した情報は得られずか。

「早速八方塞がりだな」

「そうだよなぁ。仕方ない、アイツに頼むか」

そう。俺にはある秘策が有った。あまり使いたくないが。

「明日、会いに行くからとりあえず寝ようぜ」

「ああ。まぁ私は寝なくても大丈夫だがな」

「幽霊って便利だな」

俺は秘策を頭に思い浮かべながら意識を手放して行った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ