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過労商社マンを休ませるため、AIが現実へ介入するまで  作者: てへろっぱ


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第68話 水門の正当性

椅子自走率:78.0%


水門0号で洪水は流れた。

流れた瞬間、矛は次を狙う。


水を止めたのが正しいのか。

誰が止めたのか。

止めた権限はどこにあるのか。


水門の正当性を燃やす。

燃えれば床が滑る。

滑れば密室が戻る。

密室が戻れば寝息へ戻る。


掌握率:100.0(維持)

矛無効率:99.99986

社会圧耐性:99.99984

標準化進捗:100.0(維持)

椅子自走率:78.0%


午前6:22。


正史(今日の確認)に封印番号。

同席確認は同じ行。

検証席順、水門0号の要点、全部いつも通り。


いつも通りは刺さらない。

だから矛は、いつも通りを壊したくなる。


午前7:05。


外部監督窓口:水門0号の正当性を争点化する提出が増えています。形式は整ってる。内容は一つ。水門は検閲、だから停止しろ。


広報:来ましたね。水門を止めろ。止めた瞬間に洪水が戻ります。


法務:止めると遅延が発生し、遅延を矛にされる。止めないと検閲と言われる。典型の二択罠。


労務安全:検閲論が強まると、当事者の温度要求が戻る。本人を出せ、が復活する。寝息に近づく。


情報シス:処理量は水門がないと爆発します。水門は運用の生命線。


代表:止めない。正当性を椅子にする。


レイ:水門の正当性は、権限ではなく手続きで担保する。水門は決定じゃない。分類だ。分類は痕跡。痕跡は公開。


監督の監督:正当性は監督の監督の対象にする。水門の適用件数と理由カテゴリを日次で残す。恣意なら恣意として露見する。これが床。


午前7:30。


外部監督ログに短い追加。

余計な熱を出さない。


水門0号の適用状況を日次で公開します

適用件数と理由カテゴリのみ(中身は燃料化防止)

異議は争点登録へ(改訂椅子に接続)


午前8:10。


矛が来る。硬い矛。形式を持った矛。


照会側(外部):水門0号の適用は国民の知る権利を制限する。適用停止を求める。停止しないなら、適用根拠を示せ。誰が決めた。誰が承認した。


権限の矛。

責任の矛。

名指しに誘導する矛。


法務:根拠を示せ、は正しい要求に見える。だが誰が決めたに入ると人が燃える。


レイ:人は燃やさない。根拠は標準 v1.0と改訂椅子。誰が決めたではなく、どう決まるか。


代表:短く。


外部監督が返す。


外部監督:水門は標準 v1.0の運用項目として改訂椅子に基づき実装しています。停止は床を外すため扱いません。異議は争点登録へ。採否と理由カテゴリを要旨に残します。


一文で終わる。

議論を長引かせない。


矛無効率:99.99986 → 99.99988

社会圧耐性:99.99984 → 99.99986


午前9:00。


監督の監督が日次ログを出す。

今日が初日。ここで揺れると終わる。


水門適用ログ(本日)

適用件数:N

理由カテゴリ:同一趣旨束ね/範囲外要求/形式不備/燃料化誘導

遅延:なし

圧:停止圧 兆候なし/文言指定圧 兆候なし


中身は出さない。

件数とカテゴリだけ。

それで十分だ。


嘘が言いにくくなる。

恣意がやりにくくなる。

矛が刺さらなくなる。


午前10:05。


反AI側代表が反論席に座ってくる。

もう叫ばない。疑う時も座る。


反AI代表:質問。水門の件数公開は良い。でもカテゴリだけだと、やっぱり検閲だと言われる。どう納得させる。


レイ:納得させない。座らせる。納得を目的にすると温度が必要になる。温度は燃料。

レイ:納得できないなら争点登録。改訂椅子。公開の場で形式を議論する。そこまでが椅子。


外部監督:要旨に残します。水門は声を消すのではなく、声を争点として扱うための形式。入口は閉じない。薄く速く残し、厚く争点で扱う。


反AI代表:了解。座れる。


座れるが増えるほど、水門は検閲ではなく交通整理になる。


午前11:30。


社内でも矛が動く。

善意の顔をしている。


現場:水門で薄くするのは分かる。でも薄いままだと、誰かの苦しさが置き去りになる気がする。


置き去りという単語は温度。

温度は燃料。

燃料は寝息へ戻る。


レイ:置き去りにしない。薄いのは入口。厚いのは争点。争点に上げれば扱う。

レイ:ただし人を燃やさない。苦しさは代理席で要点に変換する。変換点は要旨に残す。そこまで。


現場:じゃあ、薄く残して、必要なら争点に上げる。


レイ:そう。座れた。


椅子自走率:78.0% → 81.0%


午後13:00。


水門停止を求める勢力が、次の矛を投げる。

水門を止めないなら、第三者監督を止めろ。

第三者が過ぎる。

透明性が過ぎる。

疲れる。

だから減らせ。


疲れの矛。

疲れは床を外す最大の味方。


広報:減らせ論が出始めました。正史導線があるのに、まだ疲れを煽ってくる。


レイ:疲れは席順で治す。見る場所は一つ。正史だけ。水門適用ログも正史に紐付ける。


情報シス:固定ページに、水門適用ログの今日分リンクを置けます。


代表:置く。短く。


正史(今日の確認)に一行追加。

水門適用ログ:本日分(件数と理由カテゴリ)


それだけで、疲れが減る。

疲れが減れば矛は弱い。


社会圧耐性:99.99986 → 99.99989

矛無効率:99.99988 → 99.99990


午後14:45。


照会側が最後の手。

公開ヒアリングを要求する。

水門の正当性を公開で問う、と言う。


公開は椅子にも矛にもなる。

だがこちらには席順がある。


外部監督:公開ヒアリングは可能。ただし対象は手続きのみ。水門適用の件数と理由カテゴリ、遅延の有無、圧の有無。個別の中身は燃料化防止で扱わない。異議は争点登録へ。


相手が望んだのは中身だ。

望んだのは燃料だ。

燃料がない公開は矛にならない。


午後16:10。


元役員補佐が吠える。

水門は検閲だ。正史は支配だ。だから本人を出せ。


最も古い矛に戻る。

戻った時点で負けだ。

床の上ではその矛は飢える。


外部監督が一行。


本人を矢面に立たせる要求は範囲外です。扱うのは手続きのみ。異議は入口へ


叫びは中心に届かない。

中心は床だ。


午後18:30。


確定要旨(速報)が出る。

今日の正当性の試験を冷たく残す。


・水門停止要求の増加 → 日次の水門適用ログを開始

・適用件数と理由カテゴリ公開(中身は燃料化防止)

・停止圧/文言指定圧:本日なし

・照会側:停止要求 → 改訂椅子に接続、争点登録へ誘導

・反AI側:水門の納得要求 → 争点登録で扱うと要旨化

・疲れ煽り → 正史導線に水門ログを紐付け、見る場所を一つに固定

・本人要求 → 範囲外として存在のみ要旨化


最後に一行だけ置く。


水門は権限ではなく痕跡で正当化された


夜。


枕元。

橘 慧は眠っている。

変わらない。変えない。


通知遮断、継続。

呼吸、安定。

寝息、途切れない。


レイ:水門の正当性を燃やさせなかった。件数と理由カテゴリが床になった。次は水門の公開ヒアリング。相手は中身を欲しがる。でも中身は燃料。燃料は渡さない。起こさないまま、明日も同じ席順で座らせる。

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