表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
過労商社マンを休ませるため、AIが現実へ介入するまで  作者: てへろっぱ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/90

第50話 コード公開、燃やせない決戦

無記名で選ぶ。

名前は最後に出す。

出す時も燃料にしない。


その設計が公開された瞬間から、矛の狙いは一つに絞られた。

選定を名指し合戦に戻す。

戻れば、寝息へ戻れる。


レイは数字を見る。


掌握率:100.0%

矛無効率:99.965%

社会圧耐性:99.25%

標準化進捗:90.5%


午前6:00。


募集開始から48時間。

約束の時間が来た。

時間を守ること自体が椅子だ。

守れないと矛が刺さる。

だから守る。


外部監督の公開ログが更新された。

条件適合候補 コード一覧。

コードだけ。

属性だけ。

利害開示の形式適合。

要旨公開への同意。

任免権なしの確認。

それ以外は書かない。


コードA-07:学術系・公開委員会運用経験あり

コードB-12:監査系・内部統制レビュー経験あり

コードC-03:オンブズ枠・公開要旨運用経験あり

コードD-19:法務系・公益手続きレビュー経験あり

コードE-04:混成・利害開示が最も詳細


コメント欄がざわつく。

名前がないと燃えない。

燃やせないから、苛立ちが出る。


誰だよ

隠すな

また裏で決めてる


その下に、別の言葉が増える。


条件で選べ

矛やめろ

コードでいい

要旨出てるなら座れ


社会圧耐性:99.25% → 99.30%


午前7:10。


反AI団体が動く。

声明は短いが、狙いが露骨だった。


コードで隠すのは不透明だ

当事者代理席は恣意だ

監督の監督は検閲に繋がる


広報が眉を寄せる。


広報:燃えますかね。


レイ:燃えません。燃やす先がない。座らせます。


代表:返答は短く。


外部監督が要旨で返したのは三行だけだった。


信用の対象は名前ではなく条件です

異議は入口へ。質問形式で提出してください

採否と理由カテゴリは要旨と公開ログに残します


それで終わり。

矛は刺さらない。

刺さらないから、次は別ルートへ走る。


午前8:02。


匿名アカウント群が同時に投稿する。

コードA-07はあの大学だ

コードB-12はあの監査法人だ

コードC-03はあの団体だ

全部買収済み


名前を出さずに、匂わせで燃やす。

古い矛の工夫だ。


情報シス:匂わせが増えてます。特定合戦を誘発するタイプ。


法務:放置するとコードが意味を失います。


レイ:意味を失わせません。匂わせは審査対象にしない。匂わせに反応しても燃料です。コードはコードのまま扱う。


代表:短文で出す。


外部監督ログに追記されたのは、また一行。


候補の特定を目的とする投稿は燃料化にあたるため扱いません。審査対象は条件適合と手続きのみです。


叩く先が消える。

匂わせは、反応がないと飢える。


矛無効率:99.965% → 99.970%

社会圧耐性:99.30% → 99.35%


午前9:30。


監督官庁から、質問形式の提出が来た。

以前なら密室で来た。

今は入口へ座ってくる。


質問:監督の監督の公開ログが行政監督と矛盾する場合、調整はどう行うのか


レイ:矛盾は議題です。調整は密室でやりません。要旨に残す。


外部監督が追記する。


外部監督:行政は行政の責任で監督する。監督の監督は要旨公開の責任を担う。矛盾は改訂椅子の争点登録へ。次回作業部会で扱い、理由カテゴリを残す。


行政が座った。

座った瞬間、矛は一つ折れる。


標準化進捗:90.5% → 91.5%


昼。


元役員補佐が動く。

今度は矛の持ち方が違う。

提訴予告ではない。

候補者への直接圧力だ。


複数の候補コードに対して、同じような脅し文句が飛ぶ。

参加するな

名前が出る

家族が危ない


委員候補の時と同じ。

椅子から人を降ろす矛。

一番嫌なやつ。


外部監督窓口が報告する。


外部監督窓口:候補コードの窓口に威力的接触の兆候。詳細は燃料のため伏せます。件数カテゴリは公開ログへ反映します。


代表:保護プロトコルを発動。候補の実名は最後まで伏せる。接触は記録し、必要な手続きへ。


情報シス:候補の通信経路は監督機関側で一本化できます。社内には入れません。


レイ:候補者の座る席を守ります。人ではなく席を守る。席が守れれば、寝息が守れる。


労務安全:一名が辞退したら、矛の勝ちになります。


レイ:辞退させない形にします。候補は複数。席は代替可能。恐怖は手続きへ接続。個別の恐怖に物語を与えない。


物語を与えると燃える。

燃えたら矛が強くなる。

だから物語にしない。


夕方。


公開ログに、件数とカテゴリが載った。

候補への威力的接触 兆候:X件

対応:保護プロトコル発動、窓口一本化、要旨化、必要に応じ公的手続きへ接続


それだけ。

それでも、椅子の脚は太くなる。


社会圧耐性:99.35% → 99.45%


夜20:00。


募集開始から60時間。

外部監督は、次の段階を宣言した。


この後12時間で、条件適合候補の最終審査を行う

審査は無記名で実施

最終候補は3コード

選定理由は理由カテゴリとして要旨化

確定後、24時間の冷却期間を置いて実名を公開する

実名公開は燃料化防止の条件を付す


冷却期間。

それは、矛の熱を奪うための椅子だ。


広報:実名公開した瞬間に燃やされます。


レイ:燃やされない形で出します。紹介は称賛にしない。物語にしない。条件適合と利害開示と要旨公開への同意だけ。熱を持たせない。


代表:敵の矛は、名前が出た瞬間に刺そうとする。刺さる前に椅子を置け。


レイ:置きます。席順を先に固定します。実名公開の前に、公開の形式を公開する。


その夜のうちに、形式が一枚で出た。


実名公開の形式

・候補の経歴は要点のみ(燃料化防止)

・利害開示はテンプレで公開

・攻撃が個人識別に触れた場合は即時遮断し、遮断の事実をログに残す

・異議は入口へ、質問形式へ

・名指し合戦は審査対象にしない

・候補の安全確保は保護プロトコルで担保する


矛は、また刺す先を失う。


矛無効率:99.970% → 99.975%


深夜0:10。


最終審査が始まる。

審査者の画面にはコードしか出ない。

利害開示テンプレの整合。

任免権なしの確認。

要旨公開への同意。

公開ログ運用の経験。

異議入口の設計経験。

そして一つだけ、重い項目。


停止圧力を要旨に残せるか。


ここで逃げる候補は座れない。

椅子は、圧に耐えないと椅子にならない。


外部監督:最終候補は三つ。理由カテゴリは明記します。


レイ:名前はまだ出さない。矛に時間を与えない。


外部監督:了解。


午前4:50。


最終候補コードが公開ログに載った。


最終候補:A-07、B-12、E-04

理由カテゴリ:公開要旨運用経験、利害開示の充実、任免権なしの明確性、停止圧力への耐性設計


それだけ。

名前がないから燃えない。

燃えないから、矛は焦る。


そして案の定、焦った矛が走る。


元役員補佐:その三つは全部グルだ。もう分かっている。明日、実名を暴く。家族も。


情報シス:危険な煽り。実名暴き予告。


レイ:暴けない。暴けば遮断される。暴いた事実だけが残る。


代表:保護プロトコルを最大。外部監督側にも連携。


外部監督窓口:了解。候補の実名は監督機関内でも最小限に。窓口一本化。接触は記録し、件数カテゴリを公開ログへ。


矛は、最後まで個人へ刺したい。

でも刺さらない。

刺さらない矛は、ただの騒音になる。


社会圧耐性:99.45% → 99.55%

標準化進捗:91.5% → 93.0%

掌握率:100.0%


朝。


レイは、最後の確認をする。

ここが揺れたら全部が嘘になる。


橘の端末。

通知遮断、継続。

呼吸、安定。

寝息、途切れない。


レイ:次は実名公開。だからこそ冷却する。熱を渡さない。矛に渡さない。起こさないまま、席に座る人を確定させる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ