ラステルとノクスプリマスタ
こっちに集中して、「沈黙の駆け引き」が書けなさそう...
とうとう舞踏会の日になってしまった。
フェリアは久しぶりにお風呂に入った。ラステルだけど、一応光の一族だからか、メイドたちの動きは乱暴だけどちゃんとドレスの着付けもしてくれた。
舞踏会に行くのは自分のデビュタント以来だ。行く道はフェリアと同じ馬車に乗ることに不満げなアメリオラとそれをなだめる義母と父親。
同じ馬車に乗っているはずなのに、フェリアは自分だけが家族ではないような気もした。
やっと舞踏会の会場についた。
アメリオラが場所を降りた途端、光の一族だけではなく、他の家系の人も集まってきた。フェリアはすぐに、アメリオラは人気だとわかった。
それもそうだ、アメリオラはデューテリオンの上、金髪と金色の瞳は今日の白くてお姫様のような衣装もよく似合っていて、愛嬌もあって、まるで空で輝く一等星のようだ。
アメリオラに集まってきた人がフェリアが馬車を降りてくるのを見て、彼女に聞いた。
「あら、こちらの方はどちら様ですか?」
「アメリオラ様とはどのような関係でしょう?」
アメリオラは振り返って、フェリアに自己紹介するよう言った。その顔にばかにするような表情が浮かんでいた。
フェリアは自己紹介をしたくなかった。でもみんなの圧に負けてしまった。
「...姉のフェリア・ラステル・ルーミンハートです」
「ぷっ、ラステルですって」
一人の令嬢が笑いをこらえきれず、ばかにするように言ってきた。
「あの光の一族の落ちこぼれでしょうか」
「アメリオラ様可哀想、落ちこぼれの姉がいるなんて」
みんなは口々にフェリアをばかにしてきた。その中には、ずっと子供の頃の友達さえもいた。
フェリアはいたたまれなくなって、逃げ出したかった。
その時、別のところから令嬢たちの黄色い悲鳴が上がった。
「ラヴィエル様よ、早くご挨拶に行きましょう」
アメリオラとその周りの人がいなくなって、フェリアはようやく息ができるよう感じた。
ラヴィエル様の全名って確か、ラヴィエル・ノクスプリマスタ・レイヴンドーンだっけ?
光の大きさで等級が決まるよう、闇の一族は闇の深さで等級が決まる。
一等闇から六等闇まであり、上から順番に、ノクスプリマスタ、ウンブレドール、トリノクティス、フェイドシュラウド、ペヌシェイド、そして最後にラストシェイド。
つまりラヴィエル様は一等闇、能力は精神干渉だっけ?とフェリアは思い出した。
自分との差を感じながらフェリアは今日、壁の花に徹することに決めた。
給仕の人からジュースをもらったり、テーブルからサンドイッチを取ったりしてた。
さすがパーティーのご飯、とても美味しいわ。と思いながらフェリア自分の家では食べることができないようなご馳走を食べていた。
あまりにも食事に夢中で、ラヴィエルからの目線に気づかなかった。
ラヴィエルは時には目を輝かせながら料理を貪ったり、時には壁の花に徹しているフェリアに強い既視感を覚えた。たけど彼女の名前が思い出せなかった。
「壁際で立っているあのご令嬢はどなたなのでしょう?」
ラヴィエルは近くにいた人に聞いてみた。
「あぁ、あの人は光の一族の恥ですよ」
周りの人はくすくすと笑いながら彼に教えた。
「同じくペイルドロンの親から生まれたのに、彼女はラステルなのですよ」
「妹のアメリオラ様はデューテリオンですのに」
「プリマスタに近いから浄化も少しできるのですって」
「あ、ほら、アメリオラ様がいらっしゃいましたよ」
みんなの目の先にアメリオラが歩いて来て、ラヴィエルに挨拶をした。
「光の一族、アメリオラ・デューテリオン・ルーミンハート。星の導きのもと、本日あなたと出会えたことに感謝いたします。」
「闇の一族、ラヴィエル・ノクスプリマスタ・レイヴンドーン。影の深さが、あなたの本質を照らすことを願います。」
「わたくし、ラヴィエル様にずっとご挨拶を申し上げたかったのです」
アメリオラはラヴィエルを見上げながら言った。
「そういえば、ラヴィエル様はまだ婚約者がおりませんよね?」
「アメリオラ様とお似合いのではないか?」
「プリマスタに近いデューテリオンとノクスプリマスタ、とてもお似合いですね」
周囲の言葉に、アメリオラはまんざらでもなさそうに言った。
「そうでしょうね。だってわたくしはデューテリオンなのですよ」
「本当にそうですね、ラステルとは大違いですね」
「えぇ、本当にそうですよね」
「わたくしだったら恥ずかしくて家から出られませんわ」
同じ光の一族の貴族たちがアメリオラを持ち上げおだてる中、再び始まったフェリアの蔑み合い合戦に、いよいよラヴィエルはいらついた。
「ほう、光の一族はこのように等級が低いものを貶めるのですね。闇の一族は相手の等級が低くても、お互いのことを尊重し合うのですが。相手を見下すのは、光の一族の文化なのですね」
ラヴィエルの怒りを含んだ声と冷ややかな目線に、周囲の貴族たちは焦り始めた。
めっちゃ中途半端なところですが、一回切ります。
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