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教師を恋人に持つ私に教え子と隠し子がダブルで襲ってくる

作者: リーシャ

付き合い始めたのは一年前。


そろそろ、結婚に向けてそういった風向きになると少し頭を掠める時期。


「指輪とか渡されたり、憧れるなぁ」


いつ告白されるのかなと二、三年を目処に少しだけ楽しみに、深くは考えないようにして暮らしていた。


魔法の学校教師である恋人は凄く周りの生徒に慕われていて、顔が良いので常に生徒達に囲まれている。


と、周りにいる人たちの情報網で色々話を得ていた。


「すみません」


そうして、のらりと刺激もない日常を過ごしていた自身に一人の生徒がウチにきた。


「どうぞ、お上がりください」


その後は恋人が務める学校の卒業生だと言うので、快く上げた。


卒業生だからこそ、慕って家にくるくらいなのだろうという配慮。


が、その子が一枚の魔法カメラで撮影された写真を寄越して、愉悦に引き上がる口元をそのままで笑いながら恋人たる己に嬉々として報告してきた。


「私、先生の子供を産みました」


それは、歪んだ心そのものに見える。


そして、最悪なことにその子はまた腹を愛おしそうに撫でて二人目をここに宿していると笑えないことを言う。


ここまできて思ったのは、恋人とその恋人は狂っていると言わざるを得ない気持ち。


(この子の親は?なにしてるの?)


一人でも最悪なのに二人目とは?


未婚の母状態である。


そもそも、在学中に関係を持っていたと言われて気持ち悪いとしか感想は出てこない。


そんな人と恋人である事実を早く辞めたくて、男と恋人関係である事実を見たいと言えば赤ん坊と男の血縁関係を証明するものを持ってこられる。


「うわぁ」


それを手に女を弁護士のところに連れて行き、話が事実である証明を書かせて追い出す。


そして、男に対して問い詰める。


「はぁ?あいつが家にきた!?」


「自分と付き合ってるのに私と付き合ってるのが嫌なんじゃ無い?」


弁護士同伴で慰謝料と正式に別れるやり取りをする。


なぜか男は別れるなんて嫌だと意味が不明なことを言う。


赤ん坊のことをあなたの親は知っているのかと聞いた。


もう写真と手紙を送ってあるのだと言えば、顔面は蒼白で今にも倒れそうになった。


孫のことなので男だけの問題ではない。


それを知ってか知らずか自分と付き合いたいとごねる暇など本来、ないと思うのだ。


彼の両親が元恋人を迎えにきたのを見届けて、大きなため息をついて家へ帰った。


彼は教師で、この写真を学校に送るべきか否か。


手の中で無意識に写真をグシャリと潰しながら、これが二、三年後などではなくてよかったと思った。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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