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マリーとハンリー  作者: 早乙女なな
第二章 母の居場所
7/8

7 情報漏洩

一番最初に情報の洩れに気づいたのは、フォーカスだった。

「おい、ミア!どうしてくれるんだ、情報が洩れてるじゃないか!」

フォーカスはミアの口に貼ってあるガムテープを思いきり引っぺがした。

ミアは痛みのあまり悲鳴を上げた。


「黙れ!」

フォーカスはミアの頬を叩いた。ミアの頬には、ガムテープを剥がされた時の痕と、叩かれた時の痕が残っていた。

「全てお前のせいだ。お前が可愛い我が子など追い出すからだ」


「だって仕方ないじゃない!あなただって止めなかったでしょ」

ミアが反論すると、フォーカスは

「うるさい!」

と叫んだ。


マリーを追い出したあの日から、ライブリー家は様変わりしてしまった。ミアは引っ越しを決め、マリーが二度と家に戻って来られないようにとフォーカスに命令したのだ。

フォーカスはそれを渋々了承したが、我が子を追い出された怒りから、フォーカスの暴力が始まったのだ。


ミアはそれに耐えながら、なおフォーカスにマリーには見つからないようにと指令を飛ばし続けたのだ。

フォーカスは娘に帰ってきて欲しいと思う反面、ミアの言葉による支配により、半分洗脳状態にあった。言葉と気持ちに繋がりがないのだ。

これは、夫婦間での戦争的なものになってしまっていた。


「それより、あの子が来たらどうするつもりなのよ」

「あの子はお腹を空かせているのかもしれないんだぞ!」

フォーカスはその後、またぶつぶつと見つかるわけにはいかないなどとつぶやいていた。

「どこで間違えたのかしら・・・・・・」

ミア本人は、自分の犯した最大の間違いについて気づいていなかった。


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