表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】ちょっと、運営はどこ? 乙女ゲームにラノベが混じってますわよ!?  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/21

17.誰を選ぶかですって?

 誰も選ばないのに、全員諦めてくれない。どれだけ強力な魅了魔法でしょうか――現実逃避したい。魔法なんて生まれてから使えたことないじゃない、と自分に突っ込んだ。どっと疲れたが、まだ昼過ぎなのですよ。お客様はまだ控えていますので、先に休憩いたしましょう。


 食堂へ戻り、スープから順番に手を付けます。サラダ、パン、メインはお魚ですね。姿のまま香草焼きにされた魚を、手際よくばらして口に放り込みました。この辺はもう身に着いたマナーなので、考えるより先に手が動くのは助かります。こんな時にナイフやフォークの順番に悩んでいたら、気が休まりませんもの。


「セラはずっとお嫁に行かず、僕と暮らせばいいよ」


 お兄様、妙なフラグを立てるのはおやめください。あなたも一応、一応は攻略対象なのですから。ゲーム補正が働いたらどうするんですか。血が繋がった双子なので、結婚する心配がないのは安心できますが。ゲームの中で多少ヤンデレ発言があったのが気になります。


「お嫁には行きますわ。お相手はゆっくり選びますけれど」


 べきっとフラグを勢いよく蹴倒して、食後の紅茶を楽しみます。不安そうなお母様が頷いておられました。息子が娘に固執していれば、それは不安でしょう。なぜかお父様はしょげてますね。まさかお兄様と同じ意見ではありませんよね?


 胡乱気な目を向ける私をよそに、お母様はデザートの桃を剥きながら尋ねました。というか、丸ごと出たんですの? 私の前の桃は剥いてありますけれど。刃物を持ったお母様は迫力満点でした。


「先ほどの方々の中に、よい方はいらっしゃらないの?」


「アーサー王子殿下は論外です」


「「賛成」」


 我が家の男性2名の賛同を得ました。お母様も声はあげないものの、反論はないようです。まあ婚約解消した翌日によりを戻しに来るような男は、我が家では受け入れられません。


「魔王陛下に関しては、あの方の運命の乙女は別にいらっしゃいますので……。竜帝陛下も同じですわね」


「結婚後に現れたら困るわね」


 そうなのです。うっかり惚れて結婚した後で、本物が現れたら困ります。当然私は悪役令嬢の立ち位置に戻されてしまいますし、陛下方も困惑するでしょう。運命の乙女であるヒロインにとっては、隕石落下くらいの衝撃がありますね。


「精霊王様は?」


「無理ですわ。だって私は人間ですもの。それにあの方にもおそらく運命の乙女がいますわ」


 別ゲームだし、私が死んでから発売されたストーリーは存じませんが。ヒロイン以外にも悪役令嬢に当たる姫君や精霊がいそうな気がしませんか? お邪魔するのは嫌です。何度でも言いますが、私は壁や天井になってニヤニヤしたい派のファンですのよ。


「隣国の王太子殿下はどうしてダメなんだい?」


 お父様は一番まともそうな方のお名前を出してきました。一般的な消去法でいくと、イアン様は問題ないと思われます。ただ、あの方には大きな問題がありました。


「イアン様って……変な趣味があるのよ」


「「「え?」」」


 最後まで攻略しないと出て来ない部分だから、誰も知らないと思ったらやっぱり……。私は大きく開いた口に桃を放り込みました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ