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5/22

幼馴染が朝に来る事象

いつも読んでいただき

ありがとうございます。

昨日の事情聴取を受け

いつの間にかまた眠ってたみたいだ。


時間を確認すると登校までには

まだまだ時間が余っていた。


藍里に話したことで少し気持ちの

整理はついたけど億劫なのは変わらない。


今日もサボろうかと気持ちが傾く

それを見透かした様に

スマホが新着メッセージを報せる。


『朝食作りに行くから』


 要点だけの短い内容。

 これに短く『了解』と返信する。


 どうやら藍里は学園まで僕を連行する気みたいだ。

多分抵抗しても無駄だと早々に観念して

学園に行く準備を始める。


 一通り準備が整った頃

インターホンが鳴らされたので鍵は開いてる事と

勝手に上がってきても良いと伝える。


 しばらくすると

制服姿の藍里がリビングまでやって来る。


僕と顔を合わせると輝くような笑顔で挨拶してくれた。


「暁斗、おはよう」


 朝からの美人の笑顔は冷水で顔を洗うより

効果的な目覚めを促してくれる。


 そして、改めて実感する。藍里は凄く綺麗だ

母親遺伝の輝くプラチナブロンドは中学生の時より

更に伸び肩下までの長さになり、切れ長で時には

冷たい印象を与えることもある瞳

桜色の薄い唇、まっすぐ通った高い鼻

それら全てが完璧に配置されている。


学園で『氷の女神』と渾名されるのも納得だ。


小学生の時のワンパク坊主と同一人物とは思えない。


「………」


 少し呆けていた僕に再度、声を掛ける藍里。


「おはよう―――えっと、大丈夫?」

「うん、大丈夫。おはよう」

「朝御飯、準備するわね」

「ごめん、ありがとう。手伝うよ」


 流石に全部を藍里に任せるのは申し訳ないので

邪魔にならないように分担して準備する。


僕も料理は出来るけど腕前は間違いなく藍里が上で

母さんが長期出張に行く前までは

ちょくちょく料理を教えに来てもらってたらしい。


なので、藍里の味付けは母さんの味付けに近い

おふくろの味になるのだろう。


 もちろん、おふくろなんて事を本人に言えば

あの氷のような眼差しで見つめられて

僕は震え上がる姿しか想像できないけれど。


そんな、割とどうでも良いことを考えながら

朝食の準備を進めて行く。


「ありがとう、ご飯炊いてくれてたのね」

「藍里は朝は和食派だったと思って」

「うん、やっぱり日本の朝は和食だと思うの」


 日本人離れした容姿で力説する藍里。


 おかずは家からタッパーで持ってきてくれたみたいで

お皿に取り分ける。

 お味噌汁は作り置きのだし汁を使い手際よく作り

 あっと言う間に朝食の準備が整っていた。


 結局、僕がしたのはお茶を入れるくらいだった。


『いただきます』

 

 僕と藍里が声を合わさる。


 しばらく無言で食事を進めていると

藍里が申し訳ないように話しかけてきた。


「あの後、千歳に会ってきたわ」

「そっか」

「ええ、反省はしていると思うわ」

「………ごめん、巻き込んで」

「構わないわ」

「正直、まだ考えることが出来ないよ」

「そうね、まずは千歳が自分で解決しないと」


 そう言った藍里の顔は本当に困った顔をしていて

僕は申し訳なさを感じながらも

助けようとしてくれている藍里に感謝した。







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― 新着の感想 ―
[良い点] 藍里と良い仲になって欲しいと思いつつ、続きを楽しみにしています。
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