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僕の初体験を、君と半分こ  作者: Emily Millet
9/9

001-⑧ ニューヨーカー(完結)

羽二重母娘から目をそらした。



真逆じゃないような気がした。


もし、真逆だとしても、

その両端は繋がっていて、もしかしてバランスを保っているんじゃないか?


そして、繋がっているのなら、その両端は、入れ替えても、

通じる気がする。そういうことなんだろう?



熱すぎる湯が私を茹でる。


思考は追いつくことを放棄したみたいだ。

湯船の中で、自分の重みを感じられなくなってきた。



サウナ室の扉が背後で開く。

トマトさんが熱気と共に姿を現し、隣の水風呂に足を浸して、

ふう、と漏らした。

そして、ゆっくり上半身を沈めていく。


頭が熱いせいで目が熱いのか、

目が熱いから頭も熱いのか、

わからないけど、私も水風呂へ移った。


トマトさんと目が合う。

にっこり笑って、



「若い人はいいわね。

いくらでも入っていられるでしょう?」


笑って返したけど、どこを見たらいいのか

わからなかった。


トマトさんの皺皺の肌と、私の肌は、全然違う生き物みたいに見えた。

けど、私もいずれは皺皺のトマトになる。多分。


若い人はいいわね。

いくらでも。



銭湯で、こんなに気持ちになったの、


初めてだった。





(おしまい)


第二エピソードも書きたいんですが、

連載『エミリーミレットの恋人たち』と、他短編にちょっと集中します。


毎日ありませんか? 初体験て。

都内に引っ越してきて、そういうことばっかりです。


だいぶ転んでる連載を書くのも、初体験です。


くう。


がんばります。

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