私、平穏を求めます。
大変な1日だった。
初日から幸先が不安だ。
スマホを返してもらった私は、部室へと足を運ぶのだった。
「あなたはどれだけ迷惑かければ気が済むのよ。」
「解ってないね。楽しければいくらでもさ!」
「俺が友と遊びまわる何ていつ以来だっけな。まぁ面白かったからいいか。」
「へー、先輩も久しぶりなんだ。
ねー俺ら友達なんだからさーもっと娯楽増やしてよ芽依ちゃん!」
はぁ、あれだけ暴れまわっといてその意見が通ると思ったのだろうか。
「今週いっぱいおとなしくするなら近所の夜ノ守パークに連れいってあげる。まああなたには無理でしょうけどね」
こう言えば少しは落ち着くだろう。
「夜ノ守?そういやここどこなんだ?」
「あれ?知らなかったの。この学校の名前も夜ノ守高等学校なんだけど。」
「ふーん、まあいっか。」
「まぁ比較的新しく開発された場所だから幽霊なら知らなくても不思議じゃないか。」
言い忘れていたけれど、ここは夜ノ守市。
人口的に作られた島で、割りと大きい。
何でも人口の増加ですむ土地がないから人口島を作ったのだとか。
そして私が通っているのが夜ノ守高校である。
設備は最先端の物を使っているそうだ。
「具体的にはどのぐらい騒いでも大丈夫なんだ?」
「先輩は静かにする気なの?」
「レジャー施設は行ったことないからな、楽しみだ!」
「どのくらいか、とりあえずはこの部屋以外は学校では大人しくしといて」
「暇じゃん」
「授業中は静かにするのは当然でしょ?」
「まぁ後4日だからな、そんなにがっつくなって。」
「いっちゃんワクワクしてんの先輩じゃん」
「まぁこのオカ研部室のなかならある程度は自由にしていいから」
「他の部員は?サボり?」
「幽霊部員しか居ないんだよねここ」
「なら幽霊な部員として入部します!」
「幽霊部員と幽霊の部員。つまりは一人しか部員いないって事だな」
ああ、数日の平穏が欲しい
夜ノ守市は人口島で、本州の下の方に作られた島郡の一つです。
その島々の総面積は東京より大きいので、浮島県の愛称で呼ばれたりもする。
そんな設定です。