私、高校生です。
私、芽依は、この春高校生になった。
夢に見た高校生活だ。
友達が出来たらいいなと思いつつも、はや一ヶ月。
どうしたものかと悩んでいた。
「うーん。友達ってどうしたら出来るのだろう?
そもそも友達ってどうなればそう呼べるのか......。」
私は15年近く生きているが、友達がいた事がない。
正確には、相手は友達だと思っていたこともあった。
本人は知らなかったけど。
そんな友達の定義を考えていると、突然誰かが話しかけてきた。
「友梨さん、おはよー」
「え?ええと、うん。おはよぅ...」
誰だっけ?多分同じクラスなのだろうけど思い出せない。
「あ、もしかして考え事してた?ごめんね」
そう言って、さっていった。
今思うと、名前以前に、会話が成立していなかった。
おかしいな?家族とは普通に話せるのに。
そんな事を考えながら、授業の準備をしていると、
鞄から何時かに貰った、部活勧誘のチラシが出てきた。
「これだ!」反射的に呟いていた。
部活仲間が友達だと言うのは、良くあることだ。
勇気を振り絞って、部活に入るのを決心した。
まずは、どんな部活があるのかを探すため、昼休みに
掲示板に向かうのだった。