私、夜ノ守パークに行きます。5
気がつけば一人消えていたのは、驚きだった。
まさか観覧車で成仏するとは思わないじゃん。
ということはまためんどくさいのがやって来る可能性があるのか、元三人組みたいに大人しいならいいんだけどな。
「さて、新しく入ってきたのはどんな子なのかな?」
「私だね~、よろしくね~」
何かのんびりしてそうな人...霊だな。
「あれだね~、不気味な所だね~」
「そう言えばいつから憑いてたの?話しかけてくれば良かったのに...」
「盛り上がってたからね~ヘビ見て楽しそうな人見たの初めてだよ~」
それって、もしかして引かれてる?
最近、人間の皆様から不思議な人のような目で見られているのだが、まさか幽霊にも変人扱いされるとは...
まぁやかましそうな人では無いので良かったった。
そういや彼らは気づいていたのかね?
「もしもし、少し聞きたいんだけど」
「ん?どったの芽依ちゃん?」
「彼女、居たこと気づいてた?」
「いや、知らなかった。ちょっと話してくるは」
「ウース、そこの彼女、一人?」
「そうだよ~......ナンパ?」
「いや、ちょっと気になったから話しかけただけってゆうか...」
どうみてもナンパだった。
「いや~若いっていいな!流石後輩、グイグイ行くな!」
「暑苦しいね~、よろしく~」
「先輩ちょっと位フォロー下さいよ」
まぁうまくいきそうで何よりだ。
それよりさっさと移動しよう。
「速く行くよー、かなり暗くなってるから」
「行くって何処に~、どっちも終わってるよ~」
「それって、もしかして今日はもう閉まってるって事なのか!」
「ゾウとかなら多分まだ出ていると思うよ~、パンフレット見なかったの~?」
確かに端っこに5時までって書いてあった。
何か悪い、友よすまぬ。
まぁ過ぎてしまったことは仕方がない。
諦めてライオンとかの方に行くかな。
最初に見たときは、沢山いた人達も、今ではほんの数える程しかいない。
まぁ辺り真っ暗だしね、見えないから帰るんだろう。
「何かあれだな、こういった動物見ると動物園に来た感じがするな。」
それから私達は、ゾウ、ライオン、シマウマ、キリン、カンガルー、パンダ等のメジャーな動物からラマ、レッサーパンダ等のあんまり良く知らない動物も見た。
どれもこれも初めて見る動物だった。
初動物園だからそりゃそうだけどさ。
そうこうしている内に時間は9時になっていた。
そろそろ閉園なので、鉄道に乗って帰った。
遊園地エリアは花火が上がっていて、綺麗だった。
思わず二人組になった彼らを見てしまったのは内緒。
べ、別に成仏してるかなとか思って無いからね。
割と楽しい1日だった。
五千円位でこれだけ楽しめるのならまた来てもいいと思った。
ああ、こんな休日も悪くない。