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一日目 下校時刻

喫茶店まではそう遠くない、学校から歩いて15分程度の場所にある。


何気ない雑談をしながら喫茶店へと向かう。


下校時刻だというのに下校している学生はあまりいないようだ。


おそらく部活やらなんやらで学校に残っている生徒のほうが多いのだろう。


僕はそういうものにしばられるのはまっぴらごめんなので、

自由気ままに帰宅部を満喫しているのである。


え?帰って何かやることがあるのかって?


そんなものは、帰ってから決める。


特になければ寝るし、あれば行動するだけだ。


僕と同じ理由なのかは知らないが俊はともかく、瞳心は何かしら部活やら委員会やらに入っていてもおかしくはないのだが、そこはあえて聞かないようにしている。


理由は簡単、僕自身そういうのを聞かれるのが嫌だから。


言われて嫌なことは言わないようにしよう!


っというわけで帰宅部バンザイ。


なんてことを考えてたら、瞳心が僕に話を切り出した。


「二人はさ、最近変わったこととかない?」


その質問の意味はよくわからなかった。


変わったこと?身長が少し伸びたとか、体重が増えたとかかな?


質問の答えを考えているうちに俊が喋りだした。


「あ、やっぱり分かる?前髪少し切ったんだよね」


「違う違う、そういうんじゃなくって身の回りで変わったことはないかなーって最近物騒なこと多いじゃない?」


身の回りで変わったこと・・・考えてみたが思い浮かばなかった。


今日もいつも通り起きていつも通り登校しただけで、特に変わったことは感じなかった。


昨日も・・・昨日はどうだっけ?忘れてしまった。


「ああ、ないならいいんだ。アハハ。」


瞳心はそう笑いながら手を横にふった。


「そういやよ、朝も陸人と話したんだが、最近変な夢を見ることがある気がするんだよなぁ、真っ暗っつーか、妙にリアルっつーか、瞳心ちゃんはそんな夢とかみない?」


俊が話し終える前に、それを遮るかのように瞳心が声をかぶせた。


「ない!ないよ」


僕も俊も思わず立ち止まった。


一瞬周りの景色が静止したかのように思えた。


いつも明るく笑顔で話している瞳心だが、そう言い放った瞬間怒りにもにたものを感じる。何か地雷を踏んでしまったかのような気まずい雰囲気が漂う。


「そ、そっかーまぁただの夢だしな」


俊も察したのか、それ以上深くは突っ込もうとはしなかった。

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